たうらす☆まっしゅ EP.1「ボンクラ王子、わんこと戯れる」
Nima≒ISOnadeのエピソード、タウラス編です。
品の無いコメディですので、シモネタが合わない方、牛アレルギーの方、ヒンヌー教の方には
おすすめできません。ご容赦願います。
並びに文法とかメチャクチャですので、先に謝罪しておきます。
此処は惑星ヘルヘイム、女神ヘル様が管理するいわゆる【地獄】さ。
君達地球のニンゲン達の想像とちょっと違うのは、絵巻物の様な解り易い汚い地獄じゃないって事。
上の方針変換でね、住み易い地球に似た豊かな緑と水の有る美しい環境なんだ。
主に98%は魔族、1%居るか居ないかのレベルが人間
あとは0.5%死神も居るけど、残りは左遷された窓際族の天使【堕天使】さん達ね。
地獄も色々でね、此処ヘルヘイムは神族と魔族がリゾート感覚で遊びに来る避暑地でもあるんだ。
あぁ、自己紹介が遅れたね、僕の名前は【ギャリー=ベイガン】
此処ヘルヘイムで大魔王をやって・・いや、やらされてるが正しいね、うん。
言っておくけど僕はただのペーペーだからね、彼ら上位魔族さんや神族さんとか雲の上の方だから。
代わってくれるなら誰かやってくれないかと毎日思ってるよ、やる気?無い無い。
楽しみなんか【彼】を観察して笑うくらいで、ほんとヒマ過ぎて正直困ってるよ、ハハハハ!
魔王の仕事?みんなの想像とは全く違うと思うよ。
・・・書類の処理、ひたすら書類管理、ひたすら承認と議会討論、偶に視察。
まぁ、地球でいう【市長さん】みたいなもんだね。頑張って現実逃避してなんとか生きてるよ!
懐かしいなぁ、ニンゲン脅かして好き勝手にキャッキャ騒いで楽しんでた頃が懐かしいよ。
ただの騒霊だったんだよ、僕は。それが今じゃガラでもない【大魔王】をやらされてる。
おっと、話が長くなったね、それじゃあ「彼」の様子を見てみようか?
僕のお気に入りでね、名を【ミリアス】というんだ。
さて、コーラとポップコーンでもどうだい?ゆったり眺めようじゃないか。
ガチャ・・・
「大魔王様、定例会議のお時間です。」
「チキショーめぇ!!」
==============================================
EP1.「ボンクラ王子、わんこと戯れる」
「出てこいやぁ!ミリアスぅぅぅ!」
大挙して近所の魔界から軍勢が押し寄せ、城を囲み怒声を張り上げている。
彼の名は犬魔界の三つ頭の魔王【ケイルン=ベイラス】LV5000
10mは軽く超える巨体を持ち、2足歩行のコボルト種に3つの頭部を持つ犬魔界の魔王だ。
趣味はわんこの散歩と玉遊びである。
武装したコボルトやワードック兵を数千揃え、今にも爆発せんが如く眼は怒りに満ちて赤く輝いている。
魔王に続くように軍勢は遠吠えを上げ、士気を限界まで高めている。
そんな一見して窮地にしか見えない中、鉄壁の城内の様子は・・・というと。
至って日常通りで平和そのものだった。
此処は牛魔界【タウラス城】、全魔界最高強度を誇る鉄壁難攻不落の城塞都市である。
大魔王軍幹部【マルガス=メルクス=マスタング】が統治する城塞都市は牛魔族ミノタウロス種と
乳牛魔族ミルタウロスが生活圏とし、軍勢は5万もの屈強無比なミノタウロスの戦士がいる。
ミノタウロスは雑食で狂暴だが、ミルタウロスは草食で温厚、共存共栄でかなり仲が良い。
「ミリアス様ぁ~、お客さんですよぉ~、起きて下さぁ~い。」
「うーん・・・うっせーな、誰だよ?」
気の抜けた巨乳の牛メイドの声に不機嫌そうに目を擦りながら、藁のベッドから嫌々目を覚ます美女。
肩にかかる銀髪に黒のメッシュが入ったグラビアにでも出てきそうな美しいスタイル。
頭部には牛魔族の象徴たる2本の白いブルホーンが有る。
目鼻の整った顔立ちに紅い瞳がゆっくりと姿を見せる。声色は少々ハスキーな大人の女性の声色だ。
その胸はMカップは有るであろう大きな胸に搾乳機を付けて寝ながら乳を搾っていた。
齢は18歳、日々「あぁ~、結婚してぇ。」とボヤいている。
魔族の王族ともなれば12歳で大体婚約者の一人も居るが、彼にはそんなものは居ない。
付近には同じ様に藁の上でゴロゴロと牛魔族の女性達が搾乳しながら寝ている。
ミルタウロス種のメスは国産品として、ゴロゴロ寝ながら乳を搾りむしゃむしゃと草を食べる。
牛柄バスローブ一枚でゴロゴロしていた美女は大きな欠伸をしながら搾乳機を外し乳を布下にしまう。
ミルタウロス種はミノタウロスと比較すると小ぶりな身長で身長は180cm程で
ニンゲンに近い外見を持つ、母譲りの美貌とスタイルをもつミリアスはハーフで、父はミノタウロス
母はミルタウロス界屈指の美女、王妃ミルセア=メルクス=マスタングだ。
若いミノタウロスはニンゲン寄りの外見だが年を重ねると段々牛らしくなり、最終的には
僕らの知ってる筋骨隆々のガチムチのミノタウロスになる。
ただし、一つだけ注意事項かつ大きな相違点が一つ。
≪この種族は全魔界一いい加減でやる気が無い。≫
守衛のミノタウロスに至っては吠えてる犬魔族を無視して胡坐をかいて牛丼を食べたり
城壁の砲手に至っては焼肉でビールを呑んでいる始末。
「牛丼うんめーな!」
「かーっ!やっぱカルビとビールは最高だよなー!」
共食いちゃうんか?とツッコみたくなるが、彼ら牛魔族は牛ではない。
牛っぽい魔族なのですよ。
「兄上様はもう御準備なさってますよぉ~、遅れちゃいますよぉ~?もぉ~」
「面倒くせぇなぁ・・・兄貴で十分だろ?偶には仕事させときゃ良いんだよ。」
「いえいえ~、ミリアス様を御指名ですので、行かないと失礼ですよぉ~。」
「マジかぁ、面倒くせぇなぁ。あぁ・・・だりぃ。」
そのまま行こうとするミリアスをメイドが慌てて引き留める。
「みっ、ミリアス様ぁ!パンツは履いて下さい~!」
「あ、わりぃな、流石にノーパンは不味いわな。」
その美女の股間には大きな大きな象さんが居た。
そう、彼こそがマスタング家の第二王子「ミリアス=メルクス=マスタング」。
非常に美しいが彼女?はれっきとした「男」である。
要するに「おっぱいのついたイケメン」とは彼の事だ。
国産品の牛乳も「オスミルク」が混入している事は国家機密となっている。
というより言えるワケねーだろ、ボケが。吐くわそんなもん。
間違って男から求愛される事は数千回、油断すると尻を狙われる事数千回、これが日常だ。
【トランクス を そうびした ぼうぎょ が 1 あがった】
E 牛柄のバスローブ
E 牛柄のトランクス
E サンダル
LV2000
HP 810281
MP 818181
攻撃力 10
防御力 810281
知力 10
速さ 10
運 1
ぱい、おっぱい、おっぱい、パイオツカイデーなふざけたステータス。
だが彼は【不動のミリアス】の異名を持つれっきとした猛者である。
魔界記録でも常勝無敗、並みの魔族では傷一つ通らないムチプニボディを持ち
その雄姿は全魔界の主に男子達の元気の源として、写真集や肖像画が国産品として売られている。
男だけどな!
「うっし、行くかぁ。」
「そのまま?!着替えないんですか!」
「ウッシッシッシ、ぶっころ☆」
マスタング家秘伝の横ピース流しにテヘペロフェイスでキメポーズを決め
彼は困惑するメイドを置いてサンダルをカラコロと鳴らしながら城門へ駆けて行った。
==============================================
城門前では牛魔族と犬魔族の両者が睨み合っていた。
腕組で不敵な笑みを浮かべて「ウシシシシ」と見下すように笑うミノタウロス軍に対し
全身の毛を逆立てて「ガルルル」と唸り睨み威嚇する犬魔族軍。
大将の第一王子マリウス=メルクス=マスタングは仁王立ちで大槌を背負い無言で睨みつけている。
魔界最高強度を誇るヘルチタン製のフルプレートで身を固め、鎧からは紅い瞳が輝いていた。
両者一触即発の緊張状態の中、カランコロンと気の抜けるサンダルの足音が近寄ってきた。
大きな胸を揺らしながら。
「待たせたな!」
谷間を強調しながらバスローブにサンダルの美人が両者を割る様に乱入した。
突然のセクシーな痴女?の乱入に両者、口を開いて呆然とし、シーンした空気になる。
その空気を裂く様にプルプルと憤慨して顔を紅く染める第一王子と犬魔王が同時に叫んだ。
「バカ野郎!!」
「うるせぇ!」
罵声にイラつきながら拳をボキボキ鳴らし、ミリアスは不敵に微笑む。
「で?ポチが俺様に何の用だ?もうミルクやるから帰れよめんどくせぇな。」
めんどくさそうにミリアスは牛乳瓶に片乳を入れて搾り始める。
「いらねぇよ!つーか、人前で搾るな!それにポチじゃねぇ!ケイルン様だ牛野郎!」
「全くだ!もっと言ってやれ!ケイルン殿!」
「どっちの味方だよ兄貴は、まぁいい、そんじゃ・・・・かかってこいやぁぁ!!!」
開口一番に一斉に武装した数千人の犬魔族がミリアスに斬り掛かっていく。
ミリアスも不敵な笑みを浮かべながら、単騎で突撃していく、バスローブとサンダルで。
ニヤニヤと笑いながらミノタウロス軍は微動だにせずにミリアスの単騎駆けを誇らしげに眺めている。
右手を上げ、制止の号令を出しているのは大将のマリウスだが、合図など無くとも彼らは動かない。
動く気など毛頭無い、哀れな犬魔族のこの先の未来は判り切っているのだから・・・・
はじめましてmowと申します。初投稿です。
ブラック企業で胃と精神を絶妙なバランスで痛めながら仕事してます、ハゲそうです。