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デスパラ=神として転生したオジサンは下界でパイ作り職人を目指す=  作者: 流転小石
第1章 異世界的紆余曲折
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Alius fabula Pars30 モナスカ王国3

王族を助けた恩人のエルフを持成す晩餐会を開く予定だが、それまで時間があるので湯浴みに行く事にしたのは偶然にもオットーとミルカ両方だった。


男女別の湯船では、若者が将来に危惧していた。

「俺、デクスドラさんの様な強い男になれるかなぁ」

「・・・頑張れ、強い信念が有れば叶うだろう」

オットーは体格の良い引き締まった体躯のエルフを見て、自分よりも大きい父親と兄と比較していたが、実際は幼少期の無いデクストラには励ますことしか出来なかった。


メリハリの激しい曲線のエルフを見て、母親と姉を思い出し自分の将来の姿と目の前の女性を比較して憧れの眼差しで見ていた。

「わたしもシニストラさんの様な素敵な体になれば良いなぁ」

ミルカと姉の第一王女は、瞳に髪色は父親似だが顔と体形は母親とソックリだ。

決して女性としての魅力が無い訳ではなく、単にシニストラの体形が常識を凌駕した曲線を持っているので、ミルカが一方的に憧れているのだ。


「・・・貴女が大人になって、更に魅力的な体になりたいなら、その時相談に乗るわ」

「それって、胸が大きくなったりするの?」

思わせぶりな言葉を発しニッコリと微笑むシニストラだ。

「本当にぃ‼︎」

「ええ、その時のお楽しみよ」


シニストラがその様な事を話したのは、ディバルのやりたい仕事を事前に聞いていたからだ。

厳密には下界において特別な魔法を使い、体脂肪を変化させて肉体的な美観を構築する仕事を生業にしたいとディバルの予定を聞いていたからだ。

対象は男女共に肉体的に肥満傾向にある者や、部分的に膨らみを要望する女性だ。


若い二人は将来に期待するのであった。



晩餐会の会場では直系の王族が集まっていた。

国王に王妃、皇太子に第一王女や先代の国王夫婦に国王の兄弟達に大臣達も数人同席するようだ。

やはりエルフが物珍しく、極秘にしていたが既に噂は城内に広まっていたらしい。


会場には座席が用意して有り、座る場所は全て決められていた。

「陛下、今日はエルフの冒険者が主賓のはず、何故弟達が中心の席なのですか?」

皇太子のエルステッド・ハートレー・ナ・モナスカが尋ねた。

「エルス、お前はどの様に聞いていたのだ」

「エルフの冒険者が我が国に使える為の式典だとか・・・」

「馬鹿者がっ!皆もその様な噂を聞いていたのか?」

「そうじゃ国王よ。ワシもそう聞いたぞ」

先代の国王も噂を鵜呑みにしていたようだ。

「一体誰がその様なデマを言いふらしたのだか・・・」

「この際あなたから説明されてはどうかしら?」

王妃が皆に説明せよと促した。


「今回はオットーとミルカが魔物に襲われて危険なところを救って頂いたエルフの兄妹に御礼を込めた感謝の宴だ。お前達、エルフ族と我ら人族とは礼儀や作法が違うから注意せよ」

ザワザワ

「なっ、本当ですか陛下。それで弟達は無事なのですか?」

「全く問題は無い。ミルカなど魔物に吹き飛ばされたところを助けて頂いたそうだ」

「陛下、あの子がそんな危険な目にあったなんて、エルフの方たちには相応の御礼が必要では?」

「それがな、何も要らんと申すのだ」

「まぁ」

「勿論、我らの気がすまんから再度聞くとな、あの二人と友誼を深めたいらしいのだ」

「素晴らしい方達ね」

王妃と国王のやりとりを一同が聞いていたところに兵士の知らせが届いた。


「まもなくオットー殿下にミルカ殿下とエルフのご兄妹様がいらっしゃいます」


扉は開かれたままで、四人が入室すると全員の注目を集めた。

(((ほぉぉ・・・)))

(((ステキ・・・)))

男女で見る相手と第一印象は違った様だ。


席に案内された四人は両端の二人が座り、立っていたのはエルフの兄妹だ。

「我ら兄妹の為にこの様な場を用意してもらい感謝する」

兄妹は軽く会釈をした。

「今回は我々がお二人にお礼を兼ねた食事会だ。まずは掛けてくれ。ファシエンス、お二人に全員の紹介を」

使命された大臣のファシエンスは国王から順次紹介して行った。


(なんと言う美しい方だ・・・どうにかして俺の事を見てもらわないと・・・)

皇太子エルステッドがシニストラを意識している様だ。

「時に御二方は共に金色の認識表をお持ちだとか。相当の強さなのでしようね」

兄のエルステッドの発言に反応するオットーだ。

「お二人の強さは兄上の常識を覆す程ですよ」

(お前に聞いてるんじゃ無い!口を挟むな!)

心にはその様に思っても口には出せない状況だ。

「そうか、是非エルフのご兄妹から聞きたいものですね」

「そうじゃ、ワシも直接聞きたいぞ」

皇太子の言葉に先代国王も同意し、全員が頷いていた。

「我らは多少魔法が使えるだけで皆さんより長く修練しただけです」


(整ったお顔に凛々しい佇まい。あぁ理想のお方だわ。嫁ぐならこの方に・・・)

第一王女ライラ・セシリア・ナ・モナスカはデクスドラの容姿に一目惚れした様だ。

「・・・お兄様の方はどの様な魔法をお使いなのですか?」

「凄い魔法ですわお姉様、飛行魔法で自在に飛び回れますの。それに治癒魔法もお使いで私も危ない所を癒されましたの」

(うるさい、お前は黙れ。わたしはこの方と話したいのよ)

本当は声を大にして叫びたいが、その場は飲み込む姉のライラだ。


皇太子エルステッドに第一王女ライラは既に婚約者が存在するが、思考は既に婚約破棄してエルフとの婚姻を妄想しているのであった。


会食も進み大臣であるファシエンスからの問いかけを切掛けに一同の妄想に拍車がかかる。

「お二人は極秘の任務中と聞いたが、いつまでモナスカに滞在されるのかな?」

「我らは次の指示があるまでこの街に滞在する予定だ」

「「「おおぉ!!」」」

(何か口実を作りこの方をお誘いすれば・・・)

(なんとかしてこの方ともっと親密になれば・・・)

(やったー、もっと練習して認めてもらうぞー)

(次は癒しの魔法を教えて頂こうかしら・・・)

(我が国に永住してもらうにはどうしたら良いか・・・他の魔法も伝授してもらえないだろうか聞いてみるか)


王族の親子五人がそれぞれの思いを寄せていた。


大人気のシニストラとデクスドラ

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