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デスパラ=神として転生したオジサンは下界でパイ作り職人を目指す=  作者: 流転小石
第0章 世界の全ては誰かに設定されている
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第13話 魔王国にて

ケレプスクルム魔王国。

そこは人族以外の多くの亜人達を治める国である。

深い森に囲まれたこの国では隣接する森と平原の境界で人族との小競り合いが多く、ある日大軍を率いた人族に対して劣勢に回るも王城を要とした最終決戦にて、遠方より遅れた味方の参戦も有り人族の大軍を押し返したのだった。


勝ち戦に酔いしれるのも束の間で、城内や城壁の外には帯びたたしい死体の山が有った。

明らかに魔物達は勝ったと確信していた。

何故なら人族の大半を殺して追い返したからだ。


しかし、勝利の祝杯を求める将軍たちが慌てふためいていた。



「魔王様ぁぁぁぁぁ!!」

「魔王様ぁぁどちらに居ますかぁぁぁぁ!!」



そこは見る影も無くなった魔王との謁見の場だった。

配下の者達が王城の隅まで探しても魔王の姿は無かった。


「・・・」

荒廃した謁見の間で魔物達は無言だった。

遅れて来た援軍が決定的な勝利に結びついたのだが、その代表である龍族のパルビルブラが命令した。

「種族の代表を集めろ」

「はっ」


ザワザワザワ


「一体どういう事だ、パルビルブラ」

「種族代表はこれで全員か?」

「早く説明してくれパルビルブラ」


全員から一目置かれるのは、この大陸において龍族の代表で長老のパルビルブラだ。

バレンティアの命を受け、この大陸に生息する龍種を纏め、人化して魔物や人族との対話にも応じている。

パルビルブラが龍種であり、人化している事は種族の代表たちは全員知っている。

そして誰よりも長く生きている事もだ。


「皆の者、我らが魔王様の気配を感じ取る事が出来るか?」

「「「・・・」」」


「おっかしいなぁ・・・」

「無い・・・」

「魔王様の気配が感じられん・・・」

「パルビルブラ、どういう事だ。説明してくれ!!」

「お前たち、我の言を信ずるか?」

「「「勿論だ」」」


「・・・我ら魔王軍は・・・敗北した」

「「「・・・」」」

「何言ってんだ、パルビルブラ・・・」

「ふざけんじゃねぇぞ!!」

「お前たちが魔王様を感知出来ない事こそが理由なのだ・・・勿論我も感知出来ん」

「嘘だぁぁぁぁ!!」


「メガモナス。我と同族のお主が感知出来なければ、魔王様はこの世界にはおらん」

「くそぉぉぉぉぉぉ!!」


「更に我にお告げがあった」

「魔王様の事でしょう? どこかで生きてるの?」

首を横に振るパルビルブラ。


「皆の者よ。今まで通り我がお告げを聞くが良い」

辺りが静かになった。


「お告げは・・・新たなる魔王が現れる。戦を挑み死すか、共に繁栄を享受するか種族次第である。と・・・」

「はぁぁ? ちょっと待ってくれパルビルブラ。今までの様に種族の代表者が戦って強者を決めるんじゃねぇのかよ!!」

異を唱えるのは当然だろう。

強き者こそが魔王である。

ゆえに配下が付き従うのだ。


しかしパルビルブラのお告げは絶対だ。

歴代の魔王達も全て従っている。

何故ならそのすべてが魔王国の繁栄のお告げだからだ。


「しかし、今までの選定では無く、新たな魔王様が現れるとはなぁ」

「気に入らねぇ・・・」


受け止める者や否定的な者がいて当然だろう。

見知った種族の強者が勝ち残るのではなく、突然現れると言うのだから魔物達は賛否両論を唱えていた。


「我ら魔王国の同朋よ。我らは明主を失った。これは敗北と同義である。しかし、我らが神は告げられた。もう一度言う、新たなる魔王が現れる。戦を挑み死すか、共に繁栄を享受するか種族次第である。これは正に神の知る未来であろう。受け入れなければ戦って死ねと言う事だ。それほどの強者であろう。そして共に繁栄を享受するとは、既に約束された未来であろう。全ては”その時に”種族の代表が決める事である」





のちに新たなる魔王が現れて取り決められたのは魔王国の元老院だ。


多種族の魔物が纏まるには力のある種族が同系統の魔物を管理して、その代表種族を集めた王国の最高機関を元老院とした。

もともと元老院に近い仕組みもあったのだが、改めて明確化された組織となる。

その元老院の権力は外交権、人事権、財政権、司法権、軍事権に及び代表である五種族の長を五大老と命名した。


魔物同志や種族間の問題も扱ったため魔王の番人とも呼ばれる。

ただし、その権力の行使は魔王への申請と許可が必要で、如何なる場合でも魔王の命令が最優先される。


のちの五大老。

クエルノ族 代表ファニ・メガモナス

人族に近い背丈で身体能力と魔素保有量も多く多彩な魔法を使う。

浅黒い肌でガッシリとした体格のメガモナスは、黒髪黒目で額から二本の角が生えている。

常に鋼の軽装鎧を身に付けて常在戦場を意識する男だ。


人狼族 代表アルゴス・エルギ・ノーザ(獣人族代表)

獣人は多種なので忠誠心の強い人狼族が代表となっている。

人狼族の中でも希少な色の体毛を持つノーザは魔法攻撃が効きづらい。

ノーザは皮の軽装鎧を身に付けるのは、速さを生かすためである。


龍族 代表カルラ・サテレラ・パルビルブラ

陸海空の小型龍を統制し言語を理解し人化出来る長命種だ。

実際はバレンティアの配下でディバルの御用聞きだ。

パルビルブラは如何にも老齢な賢者を彷彿とさせる出で立ちで闊歩し、王国内では一番の老齢で全ての種族から慕われている。


ドワーフ族 代表アレクシス・シュード

身長は低いが力強く屈強だ。

そもそも龍種が生息する山の地下にドワーフの王国を作っていたが、過去の災害で絶滅しかけた時にパルビルブラの率いる龍族に助けられ、庇護を約束する事を条件に物資の取引も含め魔王の傘下に入った経緯がある。


ココディリロ族 代表デルブリッキィ・ラクト・バチルス(魚人族の代表)

海の魔物達を総評してマー族とも呼ばれている。

ココディリロ族もパルビルブラの率いる海龍の説得で魔王に協力的だが、基本的には海龍を含めた龍族に従っているだけで、魔王国にはドワーフの作成する海水でも錆びないミスリル製の武器が目当てで参入している。



ココディリロ=鰐

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