第3話 ステータスを見てみる、俺凄い!
俺最強!
そしてこれが俺の仲間たちだ!
「うん、やっぱりこの姿は〈Fantasy・of・life〉のユキの姿だ。とすると……」
生唾を飲み込み唱える。
「ステータスオープン」
そして案の定というか予想外というか、目の前に半透明な画面が現れるのだった。
名前 ユキ 年齢 7 性別 女
種族 人間(不老)
レベル 487
職業 〈魔物使い50〉〈指揮者50〉〈調教士50〉〈回復士50〉〈呪詛士50〉〈支援士100〉〈召喚師100〉〈支配者150〉
HP 28700
MP 134300
物理攻撃 2870
物理防御 3570
魔法攻撃 6450
魔法防御 4230
敏捷 4870
精神 4870
器用 3370
運 3170
スキル➡
装備➡
称号➡
アイテム➡
ポイント➡
このステータスは装備やアイテムなどを含めない数値だ。
最初の方は放置ゲーと化したが、しばらくして結構真面目に遊んだために、意外と歪なステータスになっている。
放置ゲーと化していた時は[MP]と[魔法攻撃]を上げていたが、それなりに遊ぶようになると[敏捷]や[精神]にステ振りをしたためだ。
「……というかレベルや数値がおかしくないか?」
LV300が上限なはずなのにLV487って何? 意味不明。あ、上限に達してても蓄積されていたって事? それでLV上限がない異世界に来て、その蓄積された経験値が反映されたのか?
そしてレベルが上がったために基本数値が上がった、のかな?
多分そんなところだろう。
「それにしても年齢とか不老とか意味が分からん。それに加え設定とか、フレンドやお知らせの欄がなくなってるな。まぁ、さすがに異世界に来てお知らせも何も無いか」
というかそもそも此処は本当に異世界なのだろうか? ただゲームの時に使っていたキャラ姿になっているだけだし……。
というかやっぱり俺は女になってしまったのか?
ゴクリと生唾を飲み込み、右手を股間へと持っていく。そしてそこにある物を触ろうとして、無かった。
あー、俺の息子は使われる事なく亡くなってしまったようだ……。
そう思うと何故か涙が。
い、いや、女の快感も良いかもしれない!
でもなー、男に抱かれるってのも、元男としては嫌悪感が……。
じゃあ女とやるか? 合法百合?
うーん……。ありと言えばありだな。
「やべ、変な思考に行ってた。今はこの状況の確認だよな。とりあえずアイツらの確認からだよな。アイツらがいないと俺は雑魚同然だからな。確認しないとやばいよな」
ステータスのスキルから「使役獣」を選択する。
1.ゴット・スライム
名前 ラム
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
2.フェンリル ✕
名前 リン
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
3.九尾 ✕
名前 ナイン
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
4.オーバーバード ✕
名前 リト
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
5.ヒドラ ✕
名前 トラ
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
6.サタン ✕
名前 サン
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
7.エキドゥナ ✕
名前 エナ
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
8.リヴァイアサン ✕
名前 リヴァイ
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
9.ベヒモス ✕
名前 モス
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
10.セブンス・ドラゴン ✕
名前 リュウ
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
11.ヨルムンガンド
名前 ヨルン
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
12.メデューサ ✕
名前 サユ
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
13.セイレーン ✕
名前 セイ
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
14.フェニックス ✕
名前 ニック
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
15.ゼウス ✕
名前 スウ
ステータス➡
スキル➡
装備➡
ポイント➡
16.ーーーー
「あ、あれ!? な、なんで2体しか反応しないんだ!? 他のやつらを選択出来ない!? で、でも表示はされているんだから、俺が使役していること変わらないよな……?」
いや、逆に考えるんだ。
何故〈ゴット・スライム〉と〈ヨルムンガンド〉は召喚できるんだ? どうしてだ。この2体なんか特殊能力とかでもあったか?
まぁ、〈ゴット・スライム〉は置いとくとしても〈ヨルムンガンド〉の方は……。
ちなみに〈ゴット・スライム〉は俺が使役している中では最強の魔物だ。いや、使役している中だけでは無く、ゲーム中最強と言っても過言ではない。
何故なら【物理無効】【魔法無効】【状態異常完全無効】を持っているからだ。
何これ? と思うかもしれないが、事実〈ゴットスライム〉はこのスキルを持っている。
他にも【神の威光】【全技能】【全魔法】とこんなスキルまで持っている。
な、最強だろ?
これが俺が一から育て上げ、完璧にステータスを揃え、運も味方にした結果だ。
こいつは本当に化け物の中の化け物だ。それに種族名が神になってるし、スキルも神がついてるしな。
こいつがいると基本的に全てのモンスターを倒すことができる。
まぁ、さすがにそれをやるとつまらなくなるので、俺がキャラを操作する時は使わないようにしているけど。ただしピンチになればバリバリ使う。
あとは放置時も使っている。操作しなくても経験値やらアイテムやらをたくさん獲得できてウハウハだ。
本当にクソゲーと化した瞬間でもあった。
「ん? まてよ。……使わない? というか待てよ。俺がここで目覚める前は確か……〈Fantasy・of・life〉の裏ボス的なやつを倒しに行ったよな? で、その時はいつも通り〈ゴット・スライム〉は使わず、俺の中にいた。そして〈ヨルムンガンド〉はその戦闘で倒され俺の元に戻ってきていた。つまりあの時、俺の元にいたものが使えて、それ以外が使えない?」
うん、説明しているうちになんだかそんな感じがしてきた。ちなみに俺は一人で裏ボス的な何かを初見で倒すことが出来るほどにすごい。いつもなら犠牲無しで倒せるのだが……。
〈ヨルムンガンド〉はとにかくでかくて、防御力に秀でている。
俺の中では最強の防御力を誇る。さらに物理攻撃も半端ないため、前線に立たせ壁役をやらしている。そのため一番ダメージ量が多く死にやすい。
といってもあの時倒されたのは相手が想像以上に強くて、さらには初見と言うこともあった。
だから特殊攻撃を見切れなかったのだ。
いつもなら倒される前に回復なり何なりするが、相手の特殊攻撃の中に【反転】があったのだ。
【反転】は回復や支援、呪術などを逆の効果にするのだ。
つまり回復すれば逆にダメージを受けてしまい、支援すればバットステータスにかかるのだ。
そのため〈ヨルムンガンド〉を回復させることができなかったのだ。
一応それを見た後、他の者達には【反転】特効の支援したため、【反転】を受けることはなかったのが幸いだった。
他にも【ダメージカウンター】【接触吸収】【判定無効】などの様々な特殊能力を持っていいた。
特殊攻撃を受けた〈ヨルムンガンド〉だったが、想像以上に防御力を発揮し、俺が相手の攻撃を見切り切るまで耐えきってくれた。
その代償として〈ヨルムンガンド〉が倒されてしまったが。だがその甲斐あって〈ヨルムンガンド〉以外に倒された者はいない。結構ギリギリではあったけど。
それが幸か不幸かは分からないが。
他のやつらがどうなったのかは分からないが、少なくとも〈ゴットスライム〉がいて良かった。こいつはまさにチート級だからな。
てか下手なチートより強いぞきっと。あ、一応言っておくが俺は本当のチートではないぞ。
〈選ばれし指輪〉は本当に始めた当時にアイテムランにあっただけだから。それをどう使おうが俺の勝手だろ?
余談だが、〈支配者〉の職業を持っている俺は際限なくモンスターを使役できる。それなのに何故15体の魔物しか使役していないかというと、〈召喚士〉の限界だ
〈召喚士〉は初期5体、それから10LV間に1体追加できる。そのため15体の魔物を使役しているというわけだ。
16個目の項目は知らん……。俺が知っているのは15個までだった。こっちに来て何か変わったのかもしれない。
それと〈支配者〉はエクストラ職業であっても、ユニーク職業では無い。といっても5、6人ぐらいしか持っている者はいなかったが。
他は普通に習得出来る物ばかりだ。
「と、いけないけない、思考がズレてた。で、どうするか……」
今の状況も分からなければ、ここがどいうところかも分からない。というか俺は本当に異世界に来たのだろうか?
それに先程見たあの夢。……夢? 夢なんか見てたっけ?
まぁいい。
なんにしてもこれからどうするか?
「……とりあえず物は試しと言うことで、召喚してみるか」
次回、召喚!






