第27話 七つの大罪は定番だよね
漫画の「七つの大罪」アニメ見ただけですけど面白いですよね。
でもインフレが激しいのは傷かな。
俺はキリッとした表情で戦闘を俯瞰している。
(ふぅー、結構良い演説できたんじゃね? みんな盛り上がってたしな。うん、後は適当に支援魔法をかけてればいいだろう。楽ができそうで何より!)
「……おい」
そんな事を思っていると後ろから声をかけられた。
なんかやたらと圧が……。
とりあえず振り返ってみる。
「……俺にもっと強力な支援をかけろ」
そこには厳つい顔つきをした男がいた。
背中には大剣を差し、傲慢そうに言う。
(確か……ギルマスの近くにいた奴だよな? じゃあこいつもSランクなのか。まぁ、かけろと言われればかけますけど……。もう少し言い方ってものがあるでしょう)
まぁ、こんなところで文句を言ってもしょうがないので、とりあえず支援をかけといた。
俺は我慢ができる男なのだ。身体は女だけど……。
「——!? ……すげぇ」
小声だけど、確かに聞こえた。
少し自慢げに答えてやった。
「……あたりまえ。私の魔法なんだから」
「……ふん、そうかよ。精々死なないようにな。魔物は全部俺が倒してやる。どきな雑魚共!」
……随分と傲慢だな。
あ、もしかして七つの大罪の〈傲慢〉とか……?
意外とありそう。
七つの大罪といえば異世界の定番だからな。絶対どこかで出てくるだろ。
それがあいつでもおかしくない。Sランクらしいしな。
心に留めておくか。
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戦場の先端を歩き、魔物の軍勢を錯乱している者がいた。
正確には出鱈目に突き進んで行っているだけなのだが、結果的に魔物の連携を乱し、冒険者達が戦いやすい状況を作っていた。
目の前にいるダイアウルフを殴り飛ばす。ついでに横にいたゴブリンなんちゃらも吹き飛ばす。
「おら、どけどけ!」
ガランは目の前にいる魔物を手当たり次第、その手に持つ大槌で殴り飛ばしていく。
大槌を振るうたびグチャ、グチャと音を鳴らして魔物の身体が潰れ、飛んでいく。
リズムを刻むように大槌を左右に振りながら、歩を進めるガラン。
だが突如ガランの大槌が止まった。
「お、オーガか。俺の歩を止めるたぁ、ずいぶんと度胸のあるやつだな。面白れぇ!」
オーガはガランの大槌を両手で抑え込んでいた。それもギリギリ止めているだけといった状況だった。
その隙に左右からキラーアントやゴブリン、ダイアウルフが飛び掛かった。
「はん、俺の大槌がそんなんで止められかっよ!」
足腰を踏ん張り、腕に力を入れ、大槌を無理やり振り抜く。
オーガ如きの腕力では止められず、振り抜いた勢いそのまま回転するようにして、左右から襲い掛かって来ていた魔物達を吹き飛ばす。
「ははは、見たか俺の力を! 最後にお前だ! 俺の大槌を止めた褒美としてスキルを使ってやる!」
ガランは大槌を真上に上げ、勢い良く振り下ろす。
「喰らえ【トールハンマー】!」
大槌はオーガの脳天にぶつかり、そのまま地面へと振り抜かれた。
オーガは勢いよくプレスされたかのようにぺちゃんこになり、肉片が辺りに飛び散り、元が何だったのかさえ分からないほどにグチャグチャになった。
ガランの大槌はそれだけに留まらず、地面を蜘蛛の巣状にひび割れさせ、衝撃で近くにいたキラーアント13体、ゴブリン18体、ダイアウルフ4体を吹き飛ばし、その命を刈り取った。
加えて大量の負傷魔物を生み出した。
「がははは、どうだ見たか! どんどん行くぞ!」
ガランは次の獲物を求め、歩き出す。
脳筋だが、その腕力、戦闘センスは一級品だ。




