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最強の魔物使い〜すみません、私の魔物知りませんか!〜  作者: 漆原 黒野
第1章 戦乱の森
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第21話 作戦会議1

新キャラ多数!

書くのむずい!

 

 ギルドの一室。

 そこには数人の人達が集められていた。それはギルドマスターが集めたSランク以上の冒険者達。

 だがそこに流れる空気は重い。

 それはひとえに魔物が攻めて来ているだけではない。


「……あいつはまだか?」

「……えぇ、まだみたいです」


 部屋の空気の重さは、ある人物が来ていないためであった。

 緊急事態などのなんらかの異常事態になったとき、冒険者はギルドに来るのが普通だ。

 街全体に響く鐘を鳴らしているため、聞こえないということはありえない。


「もうよくない? さっさと始めちゃおうよ」

「確かにあいつを待って時間を潰すよりも作戦を練った方がいい。元々時間がないんだからさ」

「しかしあいつがいるのといないとでは戦力が違いすぎる」


 そうこう話していると扉を叩く音が部屋に響いた。


「……入れ」

「失礼します。”ブレイン”様をお連れしました」

「あーダル……帰っていい?」


 そう言って入って来たのは、一人の男だった。

 青黒い髪、深海の瞳、服は部屋着のようにTシャツ、ズボン、そして腰に差してある”刀”、それだけだった。


「……駄目に決まってるだろ」

「人を待たせておいてその態度って、ほんとあり得ない」

「そんなんだからいつまで経ってもSSSランクに上がらないんだよ」

「……うわー来て早々そんなこと言われるとは思ってなかった。……泣きそう」


 そう、このブレインという男、見た目や態度とは裏腹にここにいる誰よりも強いのだ。

 冒険者ランクSSという怪物で、今最もSSSランクに近いと言われている人物なのだ。


「ブレイン早く座れ。ミリーは一応中にいてくれ」

「へぇーい」

「分かりました」

「さて早急に対策を決めるか」


 さて今更だが、この都市について説明しよう。

 〈メイザール王国〉に属するこの都市の名前は『戦乱の防壁』通称”防壁”と呼ばれる。意味は名前の通りで『戦乱の森』の最前線だからだ。


 ちなみに防壁都市は3つの都市を総省して呼ぶ。

 ・最前線に置かれる、主に冒険者などの武力を持った者達がいる第一の防壁。

 ・その後ろ約4kmほどに、鍛冶師や魔道具職人などがいる第二の防壁。

 ・さらにその後ろに約8kmほどに、商人や農民などがいる第三の防壁+お金が回る場所。


 この防壁都市は、魔物を国に入れないのはもちろん、メイザール王国屈指の経済都市でもある。

 それは防壁の性質に加え、この土地の魔力に関係する。この土地の魔力は他とは比べ物にならないほど豊富で濃密だ。

 土地の魔力が豊富で濃密ならば、作物の成長が早いため農作業が盛んだ。


 それと比例して強い魔物が生まれる。

 強い魔物が現れるのであれば冒険者がこぞおって訪れ、魔物を討伐する。

 それを国が大々的に支援し、森を開拓している。

 国は国内に魔物が侵入してほしくなく、作物の成長が早い土地を欲している。

 そのため利益的にも国の方針として一致している。


 さらに強い魔物から取れる素材はそれ相応に高価なものが多い。

 冒険者は魔物を狩るため、強い武器、魔道具を集める。そうすると鍛冶師や魔道具職人、薬剤師などが集まる。

 そして冒険者が狩った魔物の素材を求め商人が集まる。

 人が集まれば止まる宿、娯楽、食事、雑貨店などができる。

 こうしたサイクルができあがり、この防壁都市はメイザール王国の約25%近くの経済を、この都市が回していると言われている。


 ちなみにこの都市には最低Sランク冒険者が5人、SSランクの冒険者が1人はいるようにされている。

 その依頼料はもちろん国が出している。


 騎士などの軍は第二防壁に詰めている。第一防壁にもいるにはいるが、最低限の人数で、戦闘には関わらず、治安維持を中心にしている。

 言ってしまえば、第一防壁は冒険者が統括する独自の街とも言える。半分独立していると言われている。


 話を戻して現在。


「それでどうするの? 後ろに下がる。それともこのまま戦うの?」


 そう言葉を発するのは赤髪の爆発系の広範囲破壊を得意とする魔法使いの”エリン”。

 ブレインと同じくSSランクの冒険者だ。


「後ろに下がる時間があればそうしたいところだが、そんな時間はない。そして一番の理由はAAA ランクの魔物が確認されていることだ。そんなものが散り散りになられるのは不味い。それをさせないための”一”だからな」

「じゃあどうするの?」

「エリンの魔法でどうにかできない? 雑魚共を倒してくれればあとは俺たちが何とかするけど」


 エリンに向け疑問を問いただすのは双剣使いの”バルス”。

 冒険者ランクはS。


「無茶言わないでよ……。雑魚って言っても最低Cランク以上あるのよ。中にはAランク以上のやつもいるのよ。それが1万越えって、無理無理ぜーったい無理!」

「……高ランク……のやつは……何体居るんだ……? 俺らと……同じ数だと……無理が……あるぞ?」


 最もな疑問を口にするのは、ギルドの入り口でユキとぶつかった戦斧を持つギブルである。

 冒険者ランクはS。


「あんたの喋り方どうにかならないわけ?」

「……ごめん」

「ジョン」

「は、はい! す、少なくちょも、お、俺がみ、見たのは、じょ、上級のド、ドラゴン数体! あ、あとは、あとはッ……」


 ジョンはこの豪華すぎるメンバーを前に緊張でまともに喋ることができないでいた。


「あんたもまともに喋れるようになった方が良いよ……」


 呆れ気味にそう零すエリン。

 その言葉にビクッと肩を震わせるジョン。


「まぁ、しょうがないだろ、この濃いメンバーの中なんだ。代わりに俺が話そう。ジョンの話では上級のドラゴンが数体、プリズムマグナム、ポイズンガスト、デットイーター、変異種とみられるサイクロプスだそうだ」

「……それはなかなかヤバいね」

「……ねぇ、俺帰っていい? 俺そんな所行きたくない!」

「馬鹿言え。お前がいなくてはどうにもならん」


「逃げたい奴は逃げればいい。俺が全部ぶっ殺すからよ」


 傲慢な口調で話すのは大剣使いの”ゴルバ・セルトイン”。

 冒険者ランクはS。


「……まぁ、確かにそれができる実力なら任せたんだけどね」

「……あぁん? クソ赤、テメェ俺に喧嘩売ってんのか?」

「……別に。できもしない事を言うなって言ってるの」

「上等だクソ赤。表に出ろや」


 ゴルバは椅子を蹴って立ち上がると部屋から出ようと一歩を踏み出そうとした。

 だがそれは叶わなかった。

 なぜなら……


「えーっとゴルバ君だっけ? 喧嘩っ早いのも傲慢なのも別に構わないけど、今は大人しくしてくれるかな? 俺は面倒ごとが嫌いなんだ」


 爽やかに笑顔を向けるブレインだったが、その眼は笑っていなかった。

 それは獲物を捕らえる眼。

 ゴルバは自分に計り知れない圧が掛かっているのを自覚した。その瞬間全身の毛穴から汗がびっしょりとあふれ出て、身動きが取れなくなった。

 ゴルバは傲慢だが、決して馬鹿ではない。

 貴我の差が分からなほどアホでもない。


「ねぇ、ギルマス。さっさと決めて準備しよ? じゃないと面倒事になりそうだし」

「……あぁ、そうだな」


 ゴルバは静かに椅子に座りなおす。

 異様な沈黙がその場に差す。


「……うわー、流石次期SSSランクと言われる〈怠惰の剣聖〉だ。怖い怖い」

「……それ、あんまり気にいってないんだよね。事実だとしても二つ名に『怠惰』はやめてほしいよ」

「事実なら良いじゃん!」


 そう、茶化せるのは同じSSランクだからだろう。

 他の者は眉間に皺を寄せるのだった。

 そんな中一人空気を読まない? 読めない人物がいた。


「なぁ、早くしないとヤバいんだろ? なら、ささっと話し合おうぜ。理解できない俺が言うのもなんだがな!」


 そう言葉を発するのは大槌使いの”ガラン”。

 冒険者ランクS。

 ちなみに冒険者登録をしに来たユキにぶつかった人物でもある。

 テンプレを起こすのが高ランクの冒険者とか笑える。


「流石筋肉ダルマ。少しはギブルを見習って頭を鍛えた方が良いわよ」

「うるせぇ。そんなのは”ミカ”に任せればいいんだよ」

「……別に私は頭が良いわけでは……」


 体を縮こまらせ、恐縮そうにするのはプリーストのミカ・セレイン。

 冒険者ランクはS。

 ちなみにガランと結婚している。意外である。


「……私よりも”イスカ”さんの方が……」


 そう言ってミカは、今まで一言も喋らずに佇む人物に目を向ける。


「……」


 無言を貫く彼女は、六大魔法属性を使いこなす魔法使いのイスカ・クイーンベルト。

 冒険者ランクはS。


 SSランクの冒険者が2名。

 怠惰の剣聖・・・ブレイン

 広範囲破壊魔法使い・・・エリン


 Sランクの冒険者が6名。

 双剣使い・・・バルス

 戦斧使い・・・ギブル

 大剣使い・・・ゴルバ・セルトイン

 大槌使い・・・ガラン

 プリースト・・・ミカ・セレイン

 六大魔法属性使い・・・イスカ・クイーンベルト


 計、8名が今回の最高戦力であった。


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