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最強の魔物使い〜すみません、私の魔物知りませんか!〜  作者: 漆原 黒野
プロローグ 〜異世界に来て〜
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序章

頑張って書いていくぞ!

令和1日目!

 

「ママー! これ読んで!」


 小さな子供が一冊の本を手に母親に駆け寄った。それを見た母親も笑みを浮かべ子供をそっと抱き上げた。


「はいはい、ん? またこれで良いの?」

「うん!」

「ふふふ、”クルス”はこの物語が好きだね」

「うん、大好き! だって友達と一緒に笑いあっているんだもん!」

「そうだよね、クルスも友達と笑い合うんだよ? さぁ、読んであげるからママの膝に乗りなさい」

「うん!」

「では、んっん、昔々——————」


 そうそれは、悪魔や神などの人類以外の種が共存していた時代。

 世界は何者かによって支配されていた。それが誰なのかも分からなければ、姿さえ分からない。

 だが事実として、世界は『見えざる者』によって支配、管理されていた。


 それに嘆き、苦しみ、自由を奪われた者達は世界を取り戻さんと戦いに挑んだ。

 しかし『見えざる者』の手勢は強大で、多勢だった。

 だが人類も負けじと一人また一人と武器を手にし、怪物共に挑み続けた。


 武器を作り、防具を作り、自身を鍛え上げ奮闘した。

 それでもダメなら、強大の魔獣の牙を爪を皮膚を使った。

 時としては魔獣さえも使役し、悪魔にさえ魂を売りながら戦い続けた。


 だがそれでも死に、負け、住処を奪われ続けた。

 人類はもう駄目かと思われた時、一人の少女が立ち上がった。


 少女は無力だった。

 力も無ければ魔法も使えなかった。

 だがそんな少女に惹かれ、寄ってくるものがいた。

 それは人だったり悪魔だったり、神、魔獣、精霊、亜人だった。

 なぜかは分からないが少女の下に集った。

 少女はそんな者達に笑顔を向けて言う「私に力を貸してくれない?」と。

 そんな少女の言葉に(みな)こう返す「もちろん」と。


 無力だった少女は、力を魔法を手にした。

 だが少女は何よりも仲間が出来た事を喜び、笑みを浮かべた。


 少女は世界を取り戻さんと、強大な敵に挑んだ。

 時には負け、時には勝ち、時には仲間を失い、それでも少女は前へと突き進んだ。

 それに感化され一人また一人と武器を手にした。

 少女の存在が人類の希望へとなっていった。


 そして今ここに人類の反撃が始まった。


 奪い取られた土地を海を人を奪い返さんと、ここに人類と『見えざる者』の本当の戦いが始まったのだった。


 人々は怪物共に剣を突き立て、魔法で癒し、精霊と共に歩んだ。

 少しづつ、だが確実に人類は奪われた土地を奪い返していった。


 そしてついに少女は『見えざる者』本人へと挑んだ。

 そこで何があったのかは分からない。

 だが結果だけは知られている。


 そう無力だった少女は『見えざる者』に勝利したのだ!


 この瞬間こそが人類が世界を取り戻した瞬間であった。


「——————世界はこうして人類の手に戻り、平和な世界を築き上げたのでした。めでたしめでたし」

「んー、んー」

「あらあら、寝ちゃったか。もうしょうがないわね」


 母親は本を机に置き、子供を抱きかかえて寝室に向かうのだった。




 だがこの物語には続きがあった。

 実は『見えざる者』は生きていて、またしても世界を手に入れようと自身の力を邪悪な者達に分け与えていたのだ。

 それは人だったり、悪魔だったり、魔物だったり、とにかく世界を破壊しようとする者達に少しづつ力を分け与え、自身の支配下に置いて行った。

 それに気付かず平和を謳歌していた人類は『見えざる者』の復活と同時に、またしても窮地に陥るのだった。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 屍の上に立つ一人のエルフの女性。

 剣を右手に持ち、深緑色の髪を靡かせ、翡翠色の瞳に暗い色を浮かべながら、自身の決意を思い出す。


「……絶対に世界を救って見せるから、お母さん」


1話辺り2000字前後にする予定です。

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