prologue
何処にでも在る様な倉庫裏
カツカツと音を立て呑気に歩いてみる
「此処かぁ…如何にもって感じ?」
クスッと笑った紺色セーラー服の少女
赤い帯を装着し直せば堂々と扉の前に立つ
「 さーって… 」
扉に手を置き目を閉じる
「3 2 1」
呟いた瞬間けたたましい音が鳴り響き強風と共に扉が吹き飛んだ。
中に居た男達は一斉にこちらを振り向き目を見開かせる
「アラタさんがお迎えに参りましたよーっ 実験材料さん達?」
〝誰だ!?” 〝ぶっ殺せ!”
男達はテンプレ通りの声を上げる
「はいはい。そういうのいいからさ」
少女は微笑んだ。
目を細め髪を靡かせながら男達に近づく
今まで何も持っていなかった筈の手から真っ赤な剣が現れた_
「 皆、死んで? 」
少女は狂気的に笑った
男達は顔を真っ青にさせた
〝ASOUだ″
男達は呟いた
絶望、悲しみ、恐怖を含んだ瞳で呟いた
血潮が上がる
返り血を浴びる
その度喜びと快感が少女を支配する
「 楽しい 」
声を上げ笑う
楽しくて仕方ない
だって自分よりも強い筈の大人が、男が無様に死んでいる
後ろから鉄パイプで殴られる
ゆっくりと振り向けば満面の笑みでぶった斬る
結局化け物に人間は勝てないのか
つまんないなぁ…