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真マジェスト魔神伝説~魔神雷武と竜巫女~  作者: 黒羽冥


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88/124

シーン88ルキの涙。

俺は麒麟を目の前に立ち尽くしていた。


『麒麟…………………。』


俺は麒麟の目の前に屈むとにっこりと笑みを見せた。

すると隣に屈み麒麟に目線を合わせるルキ。


『麒麟ちゃん…………ここからはね………お兄ちゃんもお姉ちゃんも悪い魔王と戦わなきゃ行けないの…………。』

『うん………………………………』


ルキのその声に頷く麒麟。


『麒麟ちゃん………その戦いに私はあなたを巻き込みたくない…………そう思ってる。』

『おねぃ……………………………』

『麒麟ちゃん……私あなたを本当の弟だと思ってるよ。』

『うんっ!!』

『だからこそ、こんな恐ろしい戦いにあなたを………………………………』


そこへ俺は言葉にする。


『ルキ…………………麒麟の事を思うならば確かにその気持ちはわかる…………………………。』

『おにぃ…………………』


キョトンっと俺を見ている麒麟。


『だがな………麒麟の力はこれからの戦いに本当に必要となる力なんだ。』

『お兄ちゃん…………………分かってる……………それは分かってる…………………けれど……………。』


言葉に詰まらせるルキ。


『ここまで仲間の皆も私の事を支えてくれた……そして麒麟ちゃんも……………お兄ちゃんだってそう………………でもね。』


ルキの目から涙が零れる。


『私に見えたの………………………。』

『見えた!?まさか………………………………。』

『うん………………………そう…………………私と一緒に戦う皆がボロボロになって…………………そして……死んじゃっていく皆の姿が見えちゃったんだよおおーーーーーーーーーーーーーーーっ!!???』


大粒の涙を流し叫ぶルキ。

こんなに取り乱すルキを見たのは………俺は初めてだった。

いつもにっこり笑顔で皆々を癒してきたルキ。

決して取り乱さず…………………仲間達をも笑顔に変える、そんなルキがこんなに。


『ルキ………………………………。』


そんなルキに俺は言葉が出なかった。

すると麒麟はルキの赤く光る髪にそっと触れる。


『おねぃ………………………………泣くなあ。』

『麒麟…………………………………………ちゃんっ!?』


ガバッと麒麟の小さな身体を抱きしめるルキ。


『おねぃ。』


よしよしとルキの頭を撫でる麒麟。

するとペガサスが口を開く。


『竜の巫女………ルキ……………貴女は本当に優しいですね…………………。』

『ペガサス様………………………………私………私……ずっとあの小さな村でお兄ちゃんと一緒に育って来ました。』

村の人たちも皆が私に優しくて…………そんな私はずっとあの小さな世界で生きていくんだと思っていました……………けれど。

ある時………私の運命が見えたのです………。

それはあの村ごと皆が魔王により消されてそしてそんな私もまた。

でもそれを阻止しようとお兄ちゃんとこの旅に出たんです。

そして出会ったここにいる仲間の皆。

皆が私に優しくて助けてくれて………ここまでこれて全ての神器も手にする事が出来たのです。

でも…………それでもあの魔王により皆が………そして私の運命まで変わらず見えてしまったんです。

そしてルキの涙腺が崩壊する。


『私!!!!私………ここの皆も大切なの……………皆が傷つくのなんか見たくないの!!!!!!』


大声をあげ叫び泣くルキ。

ここまで思い詰めていたなんて。

これまでは目標が………神器を手に入れる為だった……その冒険で仲間達と出会い、そしてここまで皆でやってきた。

だが今……ここまで辿り着いた事でルキはきっと……実感してしまったのだろう。

これは未来が見えてしまうルキにとってはこうなってしまうのも頷けるのだ。

ルキも俺同様竜人ではあるが……やはり一人の女の子なのだから。

すると涙を堪えながらルキは麒麟に告げる。


『だから……………麒麟ちゃん………お姉ちゃんには着いてきちゃダメ……………』

『ルキ………………お前…………………………。』

『皆もそう………お兄ちゃんも………………………。』


そういうとルキはドラゴン化しようとする。

その変化に気づいた俺…………そして麒麟。

俺はルキの目の前に立ち……………麒麟がしがみつく。


『お姉ちゃん!!!!!!!』

『ルキ。』


俺と麒麟はルキを止める。


『麒麟ちゃん…………お兄ちゃん……………………。』

『俺たちは兄弟だろう!?ずっと一緒だルキ。』

『うんっ!僕もおねえちゃんを守るんだあ!』

『お兄ちゃん……………………麒麟ちゃん………………』


そこへ仲間達もまたズラリと揃い笑顔で俺たちに目を向けている。


『『もちろん!!俺達(私達)もいるんだ。』』

『う………………うううっ……………………………………。』


そしてルキは大声を上げて泣きじゃくったのだった。

お読みくださりありがとうございました。



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