シーン86最後の神器。
俺達の前から消え去ったベリアル。
やつはあの魔王の配下だ………果たして本当に倒せたのかは分からない……だがここは。
『お兄ちゃん………………ありがとう。』
ルキの声………そしてにっこりと満面の笑みを浮かべる麒麟。
『おにぃはかっこいいなあ。』
『おう!!二人とも無事で良かったな。』
『『うんっ!!!』』
二人とも嬉しそうに微笑んでいた。
そこに立っていたのはカラーちゃん、スクエルちゃんとプテラちゃんだった。
『ありがとう!』
『中々やるじゃない?』
カラーちゃんもプテラちゃんも素直に褒めてくれる。
そして照れながら立っていたのはスクエルちゃんだった。
『ほんとに…………ちょ……ちょっとは………かっこいいって……認めてあげるわよ。』
『ああ………ツンドラのお前も……可愛いじゃないか?』
顔を真っ赤にしているスクエルちゃん。
『ツ………ンドラ!?なにそれ!?聞いた事ないんだけど!?ツンデレ………じゃないの!?』
スクエルちゃんの言葉に俺の顔が赤くなる。
『マジかあーーーーーーーーーーーっ!!??いや………こ………これは俺じゃない!!さ、作者の間違いじゃないのか!?』
『アホウ………作者って何を言ってるんだ!?』
『本当であります!!やっぱりあのハゲはアホなのであります!!』
『ふう…………やれやれ………じゃあお城に戻りましょう!?』
そう告げるプテラちゃん……でもその表情には笑みを浮かべていた。
そこで俺は一つの疑問が浮かぶ。
『お!?そういや麒麟よ……………お前の拾ったというそれはこの穴のどこにあったんだ?』
『んんっ!?おにぃ………あそこだあ!』
にっこり微笑み指を刺した麒麟。
するとそこには横穴が空いていた。
『洞窟!?なのか?』
『うんっ!!いこう!』
俺達は麒麟の立ち入ったという横穴へと侵入する。
横穴の内部は人一人が歩けるくらいの穴。
そして俺達が辿り着いた先には確かに一つの部屋があった。
中に入る俺達。
どう言った訳か……部屋の内部には灯りが灯っており……そこには宝箱が置いてあった。
『これは!?』
『もしかして…………お兄ちゃん!?』
『ああ…………もしかしたら。』
『この箱の上にこれがあったんだあ。』
麒麟はここで見つけたという自分の首に下げていた首飾りを見せてくれた。
『そうなんだね?宝箱は開けなかったのかな?』
『うんん!僕………これを開けちゃダメだよって言われたんだあ。』
『えっ!?誰に!!???』
ルキがそう麒麟に質問を投げかけたその時。
突然宝箱はギーーーーーーーーーーーーーッと音を立てひとりでに空いていく。
すると光が漏れだし…………俺達は光に包まれる。
眩いまでの発光に一瞬目が眩んだ俺達。
だがゆっくりと目を開けていくとそこには巨大なマンモスの様な何かが立ち尽くしていた。
『どなた……………ですか?』
ルキの声にそいつは答える。
『我が名はエレファモス…………神が創りし三大魔神が一人である。』
そう語った魔神エレファモス………その存在感は凄まじいパワーを秘めていた。
『最後の………魔神様………………なのですね。』
『ああ………お主達がここに来るのは分かっていた…………同胞である………アイスタイガー……………そしてフェニックス…………最後の一人のこのエレファモスの元までよくぞやってきた………竜の巫女よ。』
『いえ…………私がここまでこれたのは皆の助けがあったからです…………。』
ルキのその言葉に皆が笑みを浮かべる。
『そうだな………だが………我々の力を手にしたとしてもあの魔王の力はこの世界では今や驚異となっている…………簡単には勝てん事を……………知らねばなるまいよ。』
『ええ…………分かっております……………でも魔王を食い止めるのが私の定めならば私は皆の力を借りながら………魔王の進行を止めなければなりません。』
するとエレファモスはイケオジの姿へと変化していく……………そしてその手には一つの杖を持ちルキの目の前に立っていた。
『これは魔象牙杖我が力の拠り所になる神器である。』
『エレファモス様。』
ルキは笑みを浮かべエレファモスを見つめる。
『いいかい?これからどんな事があろうとも負けるな………このエレファモスもお主の運命と共に戦おうぞ。』
『ありがとうございます。』
するとエレファモスは俺と麒麟に目を向ける。
『麒麟……………あの時はよくここまで来てくれたのお。』
『うんっ!!これ…………貰った奴大切にする。』
『ああ…………それは気まぐれにあげたもの………お前をコントロールしてくれるものだ…ちゃんと身につけておくのだぞ?』
『うんっ!!!』
『そして………竜王になる者よ………世界はお主にも頼らねばなるまい……竜の巫女を守り……そして………この世界を…………よろしく……頼む。』
『ああ………………任せろよ。』
返事を返した瞬間。
また眩い光に包まれた俺達。
そして気がつくと俺達は大穴を脱していたのだった。
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