シーン67バットスパイダー。
魔王軍のバットスパイダー。
その蜘蛛の糸に絡みつかれて身動きがとれない状態のルキ達。
するとやつが口を開く。
『へえ………貴女が竜の巫女かあ……可愛いわねえ。』
ルキに目を向けそう語ったバットスパイダー。
『おいお前……バットスパイダーと言ったか………お前の相手はこの俺だ………こっちを見ろよ。』
『………………うるさいわね貴方…………ここは私のテリトリーなの………ここでは私が支配者なのよ………。』
『なっ!?貴様……………………。』
俺の言葉にやつは悪びれる様子もなくニヤリと笑みを浮かべる。
『ならば……この俺が燃やしてやる!!!???』
俺が炎を上げそして巣を焼き払おうとする。
すると。
『あああっ!?』
『ぐううっ!!!???』
比較的近くにいたスクエルちゃんとゴリさんが苦痛の表情を浮かべる。
『なっ!?なんだこの巣は!!???まさか…………………。』
『へえ………貴方………ただのお坊さんじゃなかったのねえ………そうよ…………ご名答……………私のテリトリーであるこの巣にかかったらこの巣の一部になっていくの…………だから燃やそうとしても凍らせようとすれば巣にかかった者へそのままのダメージが伝わるのよ。』
『お前!!!?????』
俺は、この状況にイラついてしまう。
『ウフフ…………………あら?貴方も………もしかして……?』
『ああ………俺はあの竜の巫女であるルキの兄で竜族最強である雷武だ…………お前が俺達に出会ってしまった事を……後悔するがよい。』
俺がそう言い放つとバットスパイダーはニヤリと笑みを浮かべていた。
『あらあ!?怖いわね………でもそうね………今のこの状況をよく考えなさいな………』
『くっ……………お前は一体何がしたいんだ?』
『何って貴方はよほど頭のいいお坊さんかと思っていたのに………残念だわ………私は魔王軍と言ったのよ?』
『魔王軍……やはり…魔王は俺たち…………いや………ルキを狙っているのか?』
すると目を見開き驚きの表情を見せるバットスパイダー。
『へえ………どうやらただのお坊さんじゃなかったというわけね………まあいいわ…………どうせあなたたちはこのままここで全滅する事になる……だから少し話してあげるわ。』
◇
そう……あなたの言うように魔王ゼルドリス様は
そこの竜の巫女が自身の事を、視た事に気がついたの………そして竜の巫女を消せとの命が私達配下にくだったわ………そして魔王軍はあなたたちを追うようになった。
もちろん……精霊達にも魔王様の力は届いているわ………私も元々………この森の精霊だった……この森で只々獲物を捕食するだけの存在だった私……魔王様はそんな私に声をかけてくださり……その力をこの私にくださったわ………そして私は。
◇
◇
◇
そう語ったバットスパイダーの身体は徐々に肉体を変化させ巨大化していく。
『くっ!?バットスパイダー……貴様。』
俺たちの前で巨大化し……そしてその身体は恐るべき巨大な蜘蛛の姿へと変化していったのだった。
すると周囲に響き渡るかのようにバットスパイダーの声が聞こえてくる。
『ふふ……これが魔王様が私にくださった力………もうあなた達は逃げられない………さあ…………』
次の瞬間。
しゅるしゅるとやつの身体の一部が何かが光る。
『なにっ!!???』
俺の身体を何かが縛りつけてくる。
『うぐっ!!???』
気がつくと俺の身体までもがその強力な蜘蛛の糸で縛りつけられる。
『ふふふ……………さあ……これで終わりね…………』
すると。
俺の隣できらりと光る何かが見える。
『ん!?お前……………………メガロ!!???』
メガロは槍を構えていた。
『………………………………………あなた…………何故?』
するとニヤリと微笑むメガロ。
『バットスパイダー…………君の糸は僕には視える………………僕にはその糸が見えているようだ…………いや………正確にはこの嗅覚でそれを判断出来ているようだ……………どうやらこの糸は君の血液から作られているようだね…………そしてこの森に発生してる深い霧………これを利用して君はその血液の匂いもかき消している………その為に皆………そして嗅覚が鋭いハズのいろどりちゃんの鼻も誤魔化す事が出来たんだね。』
『うぐっ………確かに………私……この糸の匂いに気が付きませんでした。』
縛りつけられ苦しげにそういったいろどりちゃん。
『ふふ………だから何!?そんなことがどうしたっていうの!?そこのお坊さんだって捕らえたのよ!?』
するとため息をつくメガロ。
『僕には君の糸は効かない………ならばこの期を脱する為には……………………。』
ガシャリと槍を構えるメガロ。
『僕が戦う!!!????』
槍を振りかざし、地を蹴り飛び出したメガロ!!!
『はああああーーーーーーーーっ!!???』
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◇
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