シーン6氷虎。
俺達の前に現れた氷虎。
それが数体………姿を見せている。
『奴らはこの霧深い仙境への入口の門番とも言われている精霊です…………。』
そう語ったロン。
するとその中の一回り大きな個体が口を開く。
『我が名はアイスタイガー…………この仙境への門番である…………ここから先は仙界となる………力無きものは通ることも許されぬ。』
アイスタイガーはそういうと。
いつの間にか凍てついていた大地。
『奴らがこの仙境と呼ばれる場所の門番か………どの道ここを通らなければ先に進めぬのなら………………。』
俺は竜化していく。
身体はムキムキと巨大化し炎を纏う……するとアイスタイガーが声を上げる。
『敵……敵反応………感知………敵反応………感知。』
次の瞬間。
パリパリパリパリっと凍てつく氷が大地をいてつかせながら俺に向かってくる。
『来やがったな……だが俺に冷気など…………ガアアアアアアーーーーーーーーーーッ!!!』
俺は口から爆炎を吐き出していく。
大地の氷をとかしていく俺の炎。
すると次の瞬間!!!
数体のアイスタイガーが宙へと飛ぶ。
『敵反応……敵反応………………………ブリザード。』
アイスタイガーは飛び上がり宙から何かを吐き出す。
それはさらにゴーーーーーーーーーーーーーッと勢いを増しおれにむかって吹き荒れてくる。
『フン…………俺の炎と力比べか………いいだろう………』
俺は口の端々に炎を蓄えていく。
そして。
『爆……………炎!!!!!』
先程より大きく…………そして飛びいるアイスタイガーへ向かい勢いよく炎を吐き出す!!!
数体のアイスタイガーのブリザードVS俺の爆炎。
『さあどうだ…………アイスタイガー!?俺様の炎はまだまだいける…………このままお前を灰に変えてやるぜえええええ!!!………………。』
俺は1体…………だが奴らはその数で対抗してきやがる……………。
『くっ!?うっとうしい奴らだ…………だが俺の炎なら奴ら全員を燃やしてくれる。』
その時。
『お兄ちゃん!!!???後ろ!?』
ルキの声が聞こえてきた。
俺の背後には、さらに数体のアイスタイガーが姿を現しなんと、背後から俺を狙っていたのだ。
『なにっ!?くそっ。』
その瞬間。
『ふぅ…………………やれやれ………………。』
そういいながらため息をついたのはなんとフェリスだったのだ。
するとフェリスはスチャッと飛び出し俺の背後にまわっていた。
『おいドラゴン………………こないだの恩もある………………僕がお前の後ろを預かろう。』
そういうとフェリスは何かを手に構える。
『それは………………!?』
『ああ………あの話しで言うのならば………これは僕の神器とでも言うべきものだろうなあ。』
猫であるその前足を上手く使いながら剣をその手に構えてたんだ。
『来るぞ猫!!!!!』
『ああ………僕は騎士なのである…………僕はかつてとある国のお姫様を守る騎士だったんだ……その剣技を見てるがいいーーーーーーーっ!!』
俺に背を預けそういい放つ生意気な猫。
俺は不安でいっぱいだったが………………。
『フン………………。』
そう言い放ったフェリス。
『は!?お前まだ襲ってきてるじゃねえか!!!???危ねぇーーーーー!!!』
するとフェリスが口を開く。
『もう終わってる…………………………見るがいいにゃ…………………。』
『にゃってお前!?』
俺がそういい背後に目を向けた瞬間。
時間が止まったかのように宙を飛んできたあの 数体のアイスタイガー。
次の瞬間。
パキパキパキ……………………………。
パリーーーーーーーーーーーーーーンっと音を立てそのアイスタイガーの身体はまるで氷が割れ落ちるように音を立て崩れ落ちる。
『なにっ!?』
『おおおっ!?』
俺に続きロンもフェリスの攻撃に驚きの声を上げる。
『くくっ………やるじゃねえか………猫の分際で。』
『そう呼ぶんじゃにゃい!!!』
『まあ………そんな事はいい…………さあ俺の後ろは任せたぜフェリス!!!』
そして俺の目の前に迫るアイスタイガー。
『お前らも……………………………』
俺の炎は勢いを増す。
『邪魔だあああーーーーーーーーーーーっ!?』
俺の口からは先程の倍はあろうかという程の爆炎がアイスタイガーをまとめて焼き尽くしていく。
ゴオオオオオーーーーーーーーーーーッと更なる巨大な炎がアイスタイガーの全てを燃やし尽くしたんだ。
『フン………………………終わったな。』
俺がそう呟く。
すると聞こえてきたのはロンの声だった。
『ルキさん………大丈夫でしたか!?』
『ええ………………ありがとうございます。』
戦いを終えた俺達を放置してこの男は…………。
燃やしてやろうかな?
なんて事を考えていると。
まさかの一体の新たなアイスタイガーが姿を現していたんだ。
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