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真マジェスト魔神伝説~魔神雷武と竜巫女~  作者: 黒羽冥


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シーン4ロンという男。

俺達は絡んできた暴徒を一掃する。

『ひいいいいーーーーーーーーーーっ!?腕が!!俺の腕があああーーーーーーーっ!?』


ルキの怒りの炎で腕を焼かれ、叫び、のたうちまわる一人の男、そしてその光景に仲間達は驚き、逃げる者、恐怖に腰を抜かす者。

間違いなくルキの能力に驚き後悔をしているのであろう。

するとルキがにこりと微笑み問いかける。


『どうしましたか?私は今この方のご自宅を探してるのですがご存じですか?』

『あっ!?あっ!?そ、その道の…奥……奥ですーーーーーーーーーっっっっっ!!?』


そういいながら慌てチリジリに逃げていく暴徒達。


『ふぅーーーお兄ちゃん!行きましょ?』


こうして俺達は目的の家を確認すると、メモに記されていたロンという男の家に向かうのだった。

『うーーーん………お兄ちゃん………ここ………なのでしょうねえ?』


ルキは常人では読解不可能ではないかというメモの地図と見比べ呟く。


『ああ、間違いないだろうなあ?さっきからこの家の中からおかしな魔力を感じてるからなあ。』


俺はそう返事を返すとやはりこの建物内から奇妙な力を感じるのだ。

それがなにかは分からないのだが。

俺達は玄関へ向かう。

おかしな高鳴りを感じながら俺は家の扉を開こうとする。

その時。


『誰だ!?』


俺達に気づいたように建物内から声が聞こえてくる。

すると部屋の中からこちらに歩いてくる者がいた。

それは一人のヒューマン族の男だった。

その身体はしっかりと引き締まり見た目からして武道家と呼ばれるような体術で戦う男のようだった。

そして男は口を開く。


『私は武術家と呼ばれる名はロンという……貴様達は何者だ!?』

『私達は竜族…………私の名は竜希といいます………私達の一族の長である『』様の指示でここを訪ねよとの話で参りました。』


そう丁寧に挨拶を述べるルキ。

ルキの言葉に男の表情が変わる。


『おお………貴女が竜の巫女様ですか?ええ、お話は聞いていました……ささ、どうぞお上がりください。』


そうして、ロンという男は俺達を家に招き入れたのだった。

『それで…………このチェンウォンに眠るという『神器』と呼ばれる物のお話を聞きたいのですが。』

『ああ………そうですよね…………ちなみに神器の歴史とその物の知識はご存知ですか?』


ロンは突然そう聞き返してくる。


『いえ………私も『竜元りゅうげん』様から詳しくは聞かされておりません。』


ふぅと息を吐くロン。

竜元とは俺が嫌う、あの長老じじいの事だ………神器の説明までこのロンという男に押しつけたのだろう。

気の毒だが聞かせてもらうぜ。

するとロンは口を開く。


『神器とは………神の創りし特別な武具の事を意味します……はるか昔………このチェンウォンも悪神と呼ばれる存在がいました………その悪神に困り果てた我が祖先は悪神討伐の為に武具を作ろうと考えました。』


俺達はその話をじっと聞いていた。

そして続けるロン。


『悪神を倒すために神によって作られた武具、その一つがやがてその伝説から世界に『神器』と呼ばれるようになったのです…………ですが神器には意思があるといいます………悪神を封じた神器はその意思から世界に散らばったと聞いてます。』

『その一つがこのチェンウォンにあるというのですね?』


ロンにそう問い返すルキ。


『はい………『竜元』様から話は聞いております………世界には魔王ゼルドリスの脅威が迫っております………そして竜の巫女であるルキ様が危険な予知夢を見たという話まで聞いております………このままでは全てが滅んでしまいます……そこで今こそ神の力である『神器』が必要だと………我々も協力いたします…………我々ヒューマンは戦闘においてはどうしても非力ではあります…………どうか竜族であるあなた方に世界を託したくもあるのです。』


ロンは切実にそう訴えてくる。


『分かりました………………………。』


力強くそう言い放ったルキ。

だがそんなルキが我が妹ながら頼もしく、そして可愛くて仕方のない妹でもある。

そんなルキを俺は守ってやるのだ。

すると。


『にゃんっ!!』


ルキの頬を舐め手を貸してやると訴えるアホ猫フェリス。


『なっ!?離れろアホ猫!!???』

『ちょっとお兄ちゃん!?フェリスちゃんをいじめないのーーーっ!?』


そんなやり取りを見ていたロンが笑い話す。


『こんな緊張感のないドラゴン達だなんて、僕も久しぶりに笑ったよ!希望が見える……さあ、じゃあ教えよう………このチェンウォンの大地に眠る『神器』の事を……………………。』


そして俺達は息を飲んだんだ。

お読みくださりありがとうございました。

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