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真マジェスト魔神伝説~魔神雷武と竜巫女~  作者: 黒羽冥


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38/65

シーン38アフリエイトという大地。

ルキは二つ目の神器を手にした。

残る神器はあと一つ。

俺達はフェニックスの言葉の元……アフリエイトへと飛んでいた。


『ルキ…………次の一つで俺達の目的は達成するな?』


俺はルキに何気にそう声をかける。

するとルキは何かを考えていたようで沈黙で飛んでいたようだ。


『ルキ?何かあったか??』

『はっ!?あ、ごめんねお兄ちゃん……今までの事色々考えちゃってた。』

『そうか…………どうだ?旅というのもいいものだろう?お前はあの里から滅多に出ないのだ……俺のように世界を見て見聞を広めるのもたまにはいいと思うぞ?』

『うん…………確かにお兄ちゃんの言う通りかも………でも私は…………里へ帰ったら………。』


ルキが口篭る。

俺はそれが気になってしまう。


『どうかしたのか!?』

『ぅぅん!なんでもないよ?』


明らかに何かを隠していそうな反応のルキ。

俺は何も言わずこの話を辞めたんだ。

すると次第に見えてきたのはアフリエイトの広大な大地だった。


『お兄ちゃん!?ヨーロディアからはそんなに遠くないってドライアードさんは言ってたけど本当に近かったかも。』

『そうだな………だがあの地のドライアードはヨーロディアからは離れられないようで………アフリエイトでは案内はお兄ちゃんに任せておけ。』

『ありがとうお兄ちゃん………お兄ちゃんって本当にすごく頼りになるね!』

『んふ…………ルキよ、そうだろうそうだろう………もっとお兄ちゃんを頼っていいんだぞ。』


俺が幸せの絶頂を迎えていると…………あの二匹が俺の背で騒ぎ始める。

するとフェリスが口を開く。


『この地はやはり我々精霊にとっては力が増してくる場所だのお。』

『わかるであります!!聖獣様の力が溢れる大地であります!!』


そんな会話を繰り広げる二人。

俺は思わず聞き耳を立てていた。


『これならこの地でまたヒト化もできるかも知れんのお………そうなったら今度こそこの娘は僕のものになるかもしれんのお。』

『いやいやお言葉ですが師匠………あの娘は自分に惚れてるであります!!!』


人の背中でそんなアホな会話を繰り広げていた二人。

俺はそんな二人のくだらない話を聞き流そうとする。


『聞いているのかドラゴン!?』

『そうだぞ!?あの娘の夫になったらその時はお前は形上兄貴になるのだろうが……お前は今と変わらず弄ってやるから覚悟するがいい。』


こいつらアホなのだろうか……この俺がそんな事認めるわけが無いだろう。

そんな事を考えながら飛んでいくとルキの声が大きくなる。


『お兄ちゃん!!見えてきたよ!!』


俺はその声に大地に目を向ける。

遥かな緑の大地。

草原と膨大に広がる森林。

それに伴って沢山の動物達の群れが時折見えてくる。

そして目の前に巨大な山が見えていた。


『あれが……………もしかして聖獣が棲むと言われている聖なる山か?』

『お兄ちゃん、もしかしたらそうかも……………不思議な力をあの山から感じます。』

『そうか………ならあの山に降り立った方が早いのかもしれんな。』

『お兄ちゃん待ってください………あの山に微かに何かが見えます…………あれは………幻惑の霧…………あの山の周りにはもの凄い力がはられているようです…………私達でも簡単には頂上まで行けないようになっているみたいです。』

『ちっ……………まあ確かに今までの流れからしたらヒューマンやら魔族共も聖獣とやらを狙うだろうしあの防壁は仕方のな事か。』

『ええ………それだけではありませんね……山を取り囲むジャングル………そしてそのジャングルの周りには広大な砂漠がジャングルの周りに広がっています…………何が起こるのか分からないし…………安全策をとるならば………あのヒューマンの街に降り立って準備を整えてから行きませんか?』


ルキは慎重に事を進めているようだ。


『ああ…………わかったルキ。』

そして俺達が降り立ったのは大分山からは離れたがそこにはヒューマンの街が存在していた。

どうやらここはケニージアという国らしい。

すると俺達の目の前には俺達より一回り小さな二人が立っていた。

いつしか二人は目の前の光景に目を輝かせていた。


『何かいい匂いがしてるな。』

『はい…………腹が減ったであります!!』


涎を流しだらしのない表情を浮かべている二人。

目の前には気持ちのわからんでもない二人。

そこには様々な物を焼いて商売をしているヒューマンの店があったのだ。


『ルキ…………………良いか!?』

『ぼ、僕も食べたいであります!!』


すると先回りしていたルキは店の店主にお金を払って微笑んでいた。


『そうだと思って今ちゃんとお金をはらいました。』


するとなってしまった俺の腹の音。

思わず顔が赤くなってしまう。


『お兄ちゃんも!さあいただきましょう。』


こうして俺達はヒューマンの飯で腹を満たしたのだった。

お読みくださりありがとうございました。



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