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真マジェスト魔神伝説~魔神雷武と竜巫女~  作者: 黒羽冥


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12/61

シーン12ドライアード。

ヨーロディアで、きな臭い何かが起こっていた頃。

俺達は空をヨーロディア目指し飛んでいた。

そんな俺達の翼は巨大なドラゴンの翼だ……広げればざっと十メートル程にはなるだろう。

この翼を羽ばたかせで自由に空を飛び回るのだ。

すると俺達の背中できゃっきゃっとはしゃぐ声が聞こえてくる。

アホ猫と幼体化したアイスタイガーひょこたんである。


『ひょこたんいくぞーーーーーー!!雷武の真似!!』


アホ猫の声に何か楽しそうな事は分かるらしくきゃっきゃっと喜びはしゃぐひょこたん。

するとアホ猫は目をにこーーーっとさせ、口元を緩ませ締まりのない表情をする。


『ルキちゃーーーあああん♡』


どうやら俺がルキを呼ぶ姿を真似てるらしい。

すると隣りを飛ぶルキが口を開く。


『あらあ?お兄ちゃんに似てますねえ!』


俺はルキの一言に愕然とする。


『なっ!?』


この時の俺の顔はきっと炎のように真っ赤だろう。


『このアホ猫があああーーーーーーーーーっ!?』


大空に俺の声が鳴り響いたのだった。

こうして俺達の眼下にはまた大きな大陸ヨーロディアが見えてくる。

すると初めに声を上げたのはルキだった。


『うわあああーーーーーー!!凄いです!お兄ちゃん!?ねっ!?ねっ!?』


興奮気味に叫ぶルキ。

緑色の風を纏うドラゴンであるルキは他者から見れば恐ろしいドラゴンに見えるのかも知れないが俺にとっては可愛い妹なのだ。


『そうだなルキ?だがあまり興奮するなよ?お前が興奮すると…………んんっ!?』

『きゃーーーーーーーーーっ!?お兄ちゃん見てみて!?綺麗な水と緑もこんなに沢山の大地!!凄いですーーー!!』


興奮し、そう言い放ったルキ!!

だがルキの背中の羽根がバサバサ羽ばたきを増した瞬間!!!

突然ゴオオオーーーーーーーーーーーーッという竜巻が発生する。


『ん!?』


ルキが不思議な顔をする。

俺はキョトンとしたルキの顔に思わず照れる。

次の瞬間!!!


『か、可愛いが、ん?じゃない!!ん!?じゃ、、、』


俺が叫んだ時には遅かった。

ルキがおもわず発生させた竜巻は近くの森林へと着地していく。

すると。

バリバリと音を立て竜巻は森林の木々を次々となぎ倒し始める。


『うおおおおおい!!!ルキーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』

『きゃあああーーーーーーーーっ!?お兄ちゃんごめんなさいいいいーーーーーーーっ!?』

『はあはあ………………………………………・・・。』

『お…………お兄ちゃん………ごめんなさいっ!?』


俺は疲れ切り大地に降りて休憩していた。

そう………先程のルキの興奮で発生させてしまった竜巻は近くの森林を壊し始めた……そこで俺が竜巻を食い止める為に自身の力を使用したという話なのだ。


『ああ………本当に疲れた……………この俺まで竜巻に飲まれて切り裂かれる所だったわ!!!』

『うううぅぅぅぅぅ……………お兄ちゃん……………ごめん………なさい。』

『うっ!?…………』


うるうると目を潤ませ俺に謝ってくるルキ。

俺はその表情にめっぽう弱かったのだ………以前は確か…近くの山の一つを消し去っていたな。

その時もこの涙に負けたっけ。

俺がそんな事を思い出していると。


『お前はそういう所だぞ!?例えば僕が大好きな魚がいる湖なんて消してみろ!?僕はお前と絶交だからな!?』


偉そうにそうルキに説教をしていたのはアホ猫だった。

しょんぼりするルキ。


『なあ!?もういいだろ!?ルキが可哀想だ。』

『なっ!?お前がそうだからこいつはまた……』

『ごめんね……フェリスぅ。』

『な……なあ…………いや、お前は悪くない!このバカアニキがそもそも悪いのだ!!』


完全に俺に矛先を向けてくるアホ猫。

そんな会話をしている俺達。

するとそこへ何者かがやってくる。


『誰だ!?』


俺が叫ぶとそこにすーーーーーーーっと姿を現した者がいた。

それはルキがなぎ倒してしまった木々の中から姿を現した精霊。


『あなたは!?』

『初めまして………………………わたくしは森を守る精霊………………名をドライアードと申します。』

『ドライアード………………さん!?』


ルキがそう声を上げる。

俺は察したように告げる。


『ドライアード………だったな……お前は確か森を守護する精霊だったな………お前達の森を破壊してしまい……………本当に申し訳ない。』


するとドライアードは口を開く。

その顔は何故かキョトンとしていた。


『えっ!?なんの事ですか!?』

『えっ!?』

『はっ!?』


俺とルキは驚きの声を上げてしまった。

そして森………いや正確には森だったこの場所でドライアードは語り始めたのだ。

お読みくださりありがとうございました。

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