シーン101竜の富士。
俺は意識が戻り目を覚ます………。
すると……見慣れた光景を視界がとらえていく。
『んんっ!?んなっ?ここは!?』
部屋の中を見回すと………どう見ても竜村の俺の部屋の中だった。
『あれ!?ここは俺の部屋…………なのか?』
すると……コンコンっとドアがノックされる。
『お兄ちゃん!?入るよ!?』
そう聞こえたのは俺の大切な妹のルキの声だった。
ガチャリと開いた扉が開く。
そして入ってきたのは可愛いらしいエプロン姿のルキの姿だった。
『おお…………ルキ……………その姿…………これは俺は何か夢を見てるのか?…………はっ!?まさか………俺は魔王ゼルドリスに殺されて……ここは天国なのか!!???』
すると………ルキは俺の部屋のテーブルの上にいい匂いをさせた彼女の温かな料理を置く。
その香りを実感すると俺はこれが夢には思えなかった。
『ルキ……………ここは!?』
『んもう………でも良かった……やっと目を覚ましたんだね………お兄ちゃんってば………まあ仕方ないよね………アレから1ヶ月はお兄ちゃん寝たままだったんだから。』
『なにっ!!???そんなに俺は寝たままだったのか!?』
『うん……………あの時…………お兄ちゃんは魔王ゼルドリスに深い傷を負わせたの……………そして魔王ゼルドリスは消えていったのよ……………。』
『そうだったのか……………じゃあ仲間達は!?皆無事だったのか!?』
その時。
遠くから声が聞こえてくる。
『んーーーーーーー!?おにぃおきたかあ!?』
『雷武の声聞こえたもん!きっと起きたんだわ!あっ!ちょっと!!私が先よ!?』
『私だってばあ!!』
そんな声が聞こえてくる。
そして入ってきたのは、麒麟とカラーちゃん………後ろからスクエルちゃんもきたようだった。
『おにいいいーーーーーーーーーーーっ!?』
俺にしがみついてくる麒麟。
『おおっ!?麒麟………無事で良かった…………それにカラーちゃんも………………。』
『うんっ……雷武さん……本当に…良かったです。』
カラーちゃんも頬を赤らめ喜んでいるようだった。
『あーあ……こんなに元気なら…心配して損しちゃった。』
そういいながら頬を染めているスクエルちゃん。
『ああ…………ありがとなスクエルちゃん。』
『ぐす………本当に…心配したんだから…………。』
可愛らしいスクエルちゃんの声………俺は久しぶりのツンドラ……いやツンデレに照れてしまう。
『あれ!?そういえば………お兄ちゃん髪伸びてきたね?』
ルキの突然の声……俺はその言葉に頭部を触ると明らかに髪が伸びていた。
『おおっ………まあ1ヶ月も寝ていたんだろうから髪くらい伸びるだろうな………俺はまたイケメン化が進んでしまうな。』
そういいながら自身のカッコ良さに浸る俺。
すると……突然俺の背後から何かの気配を感じる。
だが……………………。
バッコーーーーーーーーーーーーーーンっと激しい衝撃が頭を襲う。
そして………そのまま俺の顔は何か柔らかいものへと埋まっていく。
むにゅっと目の前の柔らかいものへと埋まっている俺の顔面。
『ぐおっ!!???なっ!?なんだっ!?誰だ!?まさかまた魔王か!!???いや………この柔らかな……………ん?』
俺は衝撃に驚く………そして柔らかな何かを手で触れていた……これ………は!?
『いやあああーーーーーーーーーーーっ!?』
『ん!?』
顔を上げていく俺………すると目の前には涙目で震えるカラーちゃんが叫び立っていた。
そして、涙に震えるカラーちゃんを庇い仁王立ちしていたスクエルちゃん。
『えっ!?あのこれは……………………………。』
『いつもいつもアンタはあああーーーっ!?』
バチーーーーーーーーーーーーンっと頬にヒットするスクエルちゃんの一撃。
『いっ………………てえ…………。』
頬にヒリヒリと感じる痛み………でもこれは本当に平和な痛みだと………そう俺は実感した。
すると……俺の目の前にやってきたのはアホ猫とミリタリーイタチだった。
『よお雷武…………相変わらず、呆けた顔だな?どうだ目覚めの一撃は!?』
『本当に………僕たちを見習うであります!!』
どうやら先程の一撃はこいつらの仕業だったのだろう。
『うるせえよ?………ったくお前らは…………だが俺はこうして、もう元気だぜ……………………………。』
すると……いつの間にかここへ………アースドラゴン………そしてメガロもバラコンダも…………そしてプテラちゃん、スタックちゃんとビートル………なんとペガサスまでもが……集まってくれたのだった。
『雷武さん…………魔王ゼルドリスを押さえる事ができて本当に助かりました…………何とかこの世界は今の段階では………落ち着いたようです。』
『そうだったのか。』
『ええ…………ですがきっとあの魔王ゼルドリスはまた動き出すかもしれません…………その時まで私達はこれから魔王の動きを見守る事にしましょう。』
『ああ………わかった。』
どうやら俺達は魔王ゼルドリスの侵攻は止めることができたようだ。
だがここからだ。
俺は心に誓うのだった。
すると。
『ところで………雷武達?』
『ん!?なんだ?』
『あの………………気づいておられるのかと思いますが…………先程………頭頂部に何かが当たったようなのですが………………。』
『ん!?』
俺が髪を触ると何か違和感を覚える。
パラリと……生え揃ったハズの俺の赤い髪が落ちてくる………だが脇の髪は無事のようだ…………。
『ん!?』
俺に鏡を見せてくるイタチ。
『笑わせてくれる髪型になったであります!!』
『ああ………わ………笑わせるな……ドラゴン。』
そう言い放つフェリス。
俺は怖々と鏡を見る。
すると、そこにはカッパ………いや……上だけ髪のない自分が写っていた。
『またかあああーーーーーーーーーーっ!?』
そして俺の叫び声が響き渡ったのだった。
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