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この話のタイトルは君がつけろ  作者: 樋口 涼


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橘 誠也(たちばな せいや)3-2

少し眠った後、外の音で目が覚めた。

ベッドがある方の部屋は、小さな窓が高い位置にひとつだけあった。

ベッドから起きずに、その窓を見る。

薄い光はあるものの、勢いよく雨がガラスを叩いていた。

雨は嫌いだ。

気圧の所為か頭が痛くなる。

何か嫌な事も思い出される様で、胸もざわつく。

でも、()()()()()()


そう、アレは今じゃないんだ。

だから、もう少し寝たい。

布団を抱えてみたり、横を向いたり上を向いたり、色々ゴロゴロと動いて見たけれど、眠れなかった。

だんだんと頭はハッキリとしだしてしまう。これ以上眠気が飛べば…絶対眠れない。

目は眠たいはずなのに。


何十分そうしていたのだろう、時計の無いこの部屋では分からないが、外はまだ薄暗いまま、雨だけがキツく降り注いでいた。

これ以上は無駄な足掻きだと思い、ベッドから起き上がり、用意された服に着替えた。


昨日怜と別れた後、寝る前に風呂に入りたいと近くにいた隊員に言うと「風呂は無いが、シャワー室が近くにあるから」と言われ、教えてもらったシャワー室に向かう途中で、あの陽気な隊員が持って来てくれた服だ。

白いシャツに黒いパンツと、ごく普通の服。

少しでかい気がするが、贅沢は言ってられない。

汚れた制服より全然マシだ。

パジャマまで支給されるとは思っても見なかったが、俺や先輩達は埃とコンクリートの粉で汚かったから、衛生的にも良くないと判断されたんだろうか。

それとも支給されるのが普通なのか。


シャワー上がりに一階を探索したが、俺達以外に学生は居ない様だったし、学生以外でも救助されてる人間も居なさそうだった。

部屋割りも男女で分かれてる感じでもなく、連れて行った端から詰めていった様な感じだった。

俺の隣が篠本で、向かいが怜だろう。

昨日、怜も篠本が斜め前の部屋らしいと言っていたから、合っているはずだ。

逆の隣は…空室だろう。

本来なら、凛が泊まるはずだった部屋…。

そして、岡の部屋の隣やその奥は、先輩達がいるはずだ。

顔を見に行きたい気持ちはあるが、訪ねた先が知らない人だった時の事を考えて躊躇している。

篠本みたいに、前で待つ事はちょっとしたくない。

ベッドの部屋から出ると、取り調べ室みたいな部屋に、昨日は無かった小さな冷蔵庫がいつの間にか置かれていた。

「寝ている間に誰かが運んで来てくれたのか」と、あの陽気な隊員がまた頭に浮かんだ。


が、頭に浮かんだその姿は、昨日見た職員室での映像と重なり…血を流していた。

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