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この話のタイトルは君がつけろ  作者: 樋口 涼


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橘 誠也(たちばな せいや)2-4

俺は学校で感じた最初の衝撃の話からした。

校門での出来事、職員室前で渡部を見た事、職員室の中の出来事、理科室…そして先輩達に会ったのだと。

職員室で凛に会った事を言うべきかどうか、悩んだ。

避難を呼びかける放送しようと、放送室に行った事も。


「他では誰にも会わなかった?先輩達と死んだ子らと渡部先生以外には…職員室には死体以外なかった?」


俺は答えに悩んでいた。


「どうして、職員室を抜けて理科室のある方へ?理由を教えてくれないか?」

「それは…」

「君はアレの話も隠す事無く僕に話した。他に隠す様な事があるのかい?」


部屋の明るさが来た時よりも薄暗く感じる。


「もしかして…君以外の人に迷惑がかかるとか思ってる?」


カイルさんの言葉に俯き始めていた顔を上げた。


「図星だった様だね。」


そう言ってため息をついた。


「無駄な事を。どこかで誰かに会ってたとして、他の子にも聞くのだから、隠したってその内ばれるよ?否…確かにね相手がここに居ないのであれば分からないけど…、矛盾とか生じれば事実が分かるまで、君も相手の子も帰れないよ?」


困った子を相手しているように話し「僕も帰れなくなるしね…」と、天井を仰いだ。

仕方なく凛の事も話す事にした。


「凛に…本庄凛に逢いました」

「本庄隊長の娘さんだね…だから黙っていたのか」

「はい、あまり関係性を知られたくないらしくて…学校では父親の職業の話はしていませんでしたし」

「君と滝中君ぐらい?知ってるのは」

「はい…多分」

「篠本さんは…知らなさそうだしね」


機内でのあの態度だ、知ってたら凛にも矛先が向いただろう。


「…じゃ、救助要請したのは…君?それとも本庄さん?」

「本庄です。俺はその後放送室に行って避難を呼びかけました」

「そうか…」


カイルさんが少し険しい顔をしたが、何も言わず腕時計を見た。


「もう、こんな時間だね。お腹空いただろう。もうすぐご飯が支給される。僕は少し出るからそれまで休むと良い。隣の部屋も使ってくれて構わない。ベッドがあるから休んでもいい。だが…外には出ないでくれ…保護者は…叔父さんに連絡するはずだが…今はまだ連絡が取れていない様だ。さっきしてくれた話も報告してからになるが、もしもの時はここに泊まってもらう事になる」

「はい…」

「その時は、要りそうなものを届けてもらうから…何か他に希望があれば…」


救助される時に回収されてしまった携帯が欲しかったが、外出禁止令が出た頃にカメラ機能のない、ネットも見れない、ただメールしかできない物に強制的に交換され、暇つぶしにはならない。

それに、怜や凛と連絡が取りたいと思ったが、回収されたのを返してもらった所で、電波が入るかどうか疑わしい。が、一応聞いてみる事にした。


「携帯が返してもらえれば…」

「…携帯は返してもここでは使えないが…それでも要るかい?」


やはり使え無さそうだ。

それなら意味ないなと考え、それなら要らないと答えた。

カイルさんは頷いた後出て行った。

俺は大きく深呼吸をして、やっと息が吸えた気がした。

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