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キャスト
また幾度となく生と死を繰り返し。
また幾度となく痛みを感じ苦しみ。
幾度となく14歳のみの生涯を終えた。
毎回自分が聞いた言葉は一言、言葉はバラバラだが一つのセリフ。
毎回自分が発する言葉も一言、短長、内容は違えど一つだけ。
それが終われば永遠に続くかのような、痛みや苦しみ。
それでも多分、自分がそう感じているだけで本当の時間では5分かそこらだろう。
痛い苦しい、熱い…散々だったけれども、最期には再度何かが起きて…暗転。真っ暗だ。
何度目かの…否、数え切れない程の暗転の末、頭にあの「ファンファーレ」が鳴り響いた。
「あなたは『エキストラ』から『キャスト』へ移行しました。」
エキストラから…キャスト…?
自分は何故、どうして…。
ここは?こことは?場所もバラバラの様な気がする。
一体何なのだろう…。
分からない事が多過ぎた。