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この話のタイトルは君がつけろ  作者: 樋口 涼


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橘 誠也(たちばな せいや)2-2

そりゃ、そうだろな。と俺は思った。

あの出来事やアレが一般市民に知れ渡れば、パニックだ。

下手をすれば国すら危うい気がする。

だから、隠してきたんだろう。


ある時から、町内放送や校内放送で「外出禁止令」が流れるようになった。

ここではない、どこかの都市で大爆発が起きたと報道があったあの日も、気にも留めず日々を普通に暮らしてきた。その次の日もその次の日も。

そして、また大規模な爆発が起こったと報道されても「この前も起きてたな」何て軽くスルーしてた。


大規模な爆発の報道を忘れた頃、電車が止まる事が頻繁になり、行けない都市や場所が出来、休校が増え…何だか不穏に満ち始めた頃、突然法律として出された。

それは夜間でも鳴り響き、発令されると俺達の生活圏は武装した集団に瞬く間に規制された。

破ると捕まる。


警察でもなく、俺達の間では「軍」にと言われていたが、正式にはこの国の軍では無さそうだった。

多分、この隊員達が所属している「組織」が違反者を捕まえているのだろう。

捕まった奴は戻ってくることも有るし、戻って来なかったという噂もあった。

国が何を隠しているのか分からなかったが…。

アレを隠していたんだとしたら、頷ける気がする。

なら…あの事は言わない方が…?いいのか?


俺が悩んでいると目的地に着いたようで、着陸の振動共にプロペラの音がなくなった。

隊員に誘導され、怯えた表情で岡が降りる。続いて篠本・怜・凛…そして俺。

降りた先ではバラバラにどこかへ連れていかれるみたいで、1人1人に隊員が付いた。

俺はカイルさんだった。


先に降りた岡はもう居なくて、篠本は怜と離れたがらなかったが、そのまま連れていかれたし、怜はこっちを見て来ようとしたけど、声を掛ける暇もなく連れていかれた。


「誠也…」


凛が身を近付け、声をかけてきた。


「何だ、凛…」


俺は耳を寄せた。


「正直に話して」


凛の顔を見返した。


「大丈夫だと思う。全部言って…私の事も」


戸惑っていると「さ、君はこっちだ」とカイルさんに肩を持たれ、凛から離される。

遠ざかりながらもう一度、凛を見て…頷いた。

頷き返す凛の横には、いつの間にか親父さんが立っていた。

そして、背中に手を当てられながら俺達とは違う方向へ連れていかれた。


また、俺達会える…よな?

不意に不安が押し寄せて来た。

隣のカイルさんはそんな俺の気持ちを微塵とも感じていないんだろう、がっしりと俺の肩を掴んで離そうとはしなかった。


離されていたら、俺はどっちに走るだろう…怜か…それとも…凛か。

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