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速やかに機体は帰還し、ドックに到着後機体から降り、廊下を歩く。
操縦桿を離すと、どこを見ていたのか、どこを狙っていたのか曖昧になり、終ぞ犬がいた場所は見つけられなかった。
「俺は悪くないんだ」
口から不意にそう出た時、医務室の前を通った。
医務室のドアは日頃から開いていたので、ついでに今回の作戦で誰か負傷した者は居ないのか、中を覗き込んでみた。
一番奥のベッドにシムがいた。
「アレ」にやられたらしく酷いありさまだったが、生きていた。
「よう、無事だったか!」
こちらに気付いて無事な方の手を挙げた。
「あぁ、シム…。お前も生きてたんだな」
「この様だけどな。…おい、お前、シャワー浴びて来いよ」
シムがニヤニヤしながら俺を見た。
「よくある事だけどよ…」
何やらニヤニヤした顔や笑いは抑える気が無い様だ。
訳が分からないまま、用意されている着替えを持ちシャワールームへ向かう。
未使用のロッカーへ投げ込むと服も脱ぎだした。
上は汗で染みてベタベタしく、脱ぐのもやっとだった。
ベルトに手を掛けた時、ズボンにシミが出来ていいる事に気が付いた。
…そして、俺の下着には白いものがベッタリと付着していた。