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この話のタイトルは君がつけろ  作者: 樋口 涼


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108/200

アンドレア・エルフローレン4-2

階段を降り、エントランスへ出る。

外を回るよりも、研究棟から本館へ行くのが安全かつ手っ取り早い。

そして、運が良ければ研究棟にもヘリがあるかもしれない。


「IDを認証させてください」


研究棟への入り口には電子錠が掛かっていた。

後ろにヤツが迫って来ているのに…と焦る。

しかも、俺はここの鍵となるIDを持っていない。


「くっそっ!!」


階段を下りてきた影が見える。

後は、ヤツが研究棟への廊下に進めば…。

俺は袋の鼠だ。

壁の端に…消火器が置いてあるのが見えた。


「これをアイツに向けて放射し、隙を作った後…ドックへ戻るか、これで電子錠を破壊するか…」


二択が頭によぎる。

が…ドックに戻った所でヘリの鍵がない。

電子錠を破壊した所で上手く開くかは分からない。

開かない場合…。


廊下の入り口に死体を引き連れたアイツの脚が見えた。


「迷っている場合ではない…な」


ちらっとドアを見る。

下部分の通気口が目に入った。


「一か八か…」


消火器を通気口目掛けて思い切り、振り子の様にして打ち付けた。

衝撃で消火剤が噴出してくるのを、エントランスに向けて投げる。

すごい音と共にピンク色をまき散らしながら、廊下を転げまわって行った。

ある意味陽動にもなるな。と思いつつ、歪んだ通気口を蹴り外す。

丁度、俺の肩が入るくらいの空きが出来た。

腹這いで通る。


…ゾンビ物のゲームを思い出した。

あの主人公もこんな気分なのだろうか。と。


研究棟へ進む。

突き当りにあるエレベーターが、無事に動くのを祈りながらボタンを押す。

いつものチンッという音と共に、ドアが開いた。

中には誰も居らず、血だのヤツの幼体だのは居なかった。


ドゴンッ!


ヤツが体当たりでもしたのだろうか、研究棟の…通気口が破壊されたドアが拉げた。


「消火剤に脚を滑らせたのなら…少しは笑えそうなのにな」


拉げたドアを横目に、閉めのボタンを押す。

エレベーターの階を選ぶボタンが一階から五階まである。

三階にメインの研究所と、本館への連絡通路があることが書かれていた。

三階を押しかけてふと、思い出した。


「本館は…爆破される」


ヤツらが本館を覆いつくし、誰かが爆破させるのだ。

それを俺は()()している。


生きている人間が確実には居るが…、そいつはジャンと一緒で危険な人物である可能性が高い。

…ヘリがあるかないか、鍵がどこにあるのか、俺の知る情報が少ない。

五階は「屋上」としか書かれていない。


情報を得る為にも…三階の研究室に行くしかないか。と、三階を押した。


『30:00』


なんだ?


『29:57」』


何かのカウントが始まった気がした。


『29:49』


時間?


『29:46』


一秒一秒減っていく。

ゼロになれば何が起こるというのだろう…。


『速く行動する事を心掛けるんだな』


頭の中で声がした時、チンッという音と共にエレベーターのドアが開いた。


『29:00』

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