表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【台本版】魔王の缶詰()の作り方  作者: ジータ
第三章 世界探訪
59/138

59 闇の職業を数十年、怪しいオジサンのスキルは魔法に匹敵する

59 闇の職業を数十年、怪しいオジサンのスキルは魔法に匹敵する


 魔王軍との戦いから1夜明けた。


 祝勝会と称して、ダークエルフ国の酒場に

ヌル一行と、白黒エルフ国の主要人物が

一同に会する予定であった。


 しかし、参加者はというと…。


 ヌル、うまーる、レスベラ、クルム、レイカ、

アローヒ、ゴリアシ、フレームアイの

8名であった。


 欠席者の言い分は以下の通りである。


 こまちゅ→気分がノらないのでパス

 ゼット→静養

 ヘンゼル→訓練優先

 アカマル→休日はプライベート優先


 8名はテーブルを囲み、今後についての話と、

魔王軍に関する情報交換などの話をした。


 ヌルはレイカの隣に座り、

色々と話を聞いている。

 中でもヌルが気になったのが、

魔王軍が最初に攻め落とした人間の国は、

石油資源が豊富な国であった、という話だった。


ヌル(魔王軍がやっていることの1つは、

  遺伝子組み換えによる生物兵器の開発に

  間違いない。


  おそらく戦争で1番危険な最前線を、

  死を恐れぬ生物兵器や、

  ゴーレムで揃えてくるだろう事が予想される。


  あと他に考えられるのは、エネルギー資源を

  必要としている事。

  たくさんの労働力を必要としていることから、

  巨大、もしくは大量の何かを

  製造していることだろうか?


  ゴーレム兵の生産だろうか?

  もしくは武器なのか?


  今はまだわからない。)


 そんな話をしていたら、隣でレスベラと

フレームアイのチャンバラが始まっていた。

 レスベラがフレームアイに剣の稽古を

申し込んだのだろう。


 麺棒と靴ベラを使い、レスベラがフレームアイを

ボコボコにしてしまう。

 フレームアイが持っていたスパチュラは折れ、

鍋の蓋はボコボコに凹んでいた。

 実際の魔法具を使用した戦闘ならともかく、

剣術や身体能力だとやはり

レスベラは別格のようだ。


 話は今後のヌルたちの旅の話題へとシフトする。


レイカ「約束どおり、船は使っていいよん☆

    ただ、オーリヤマまでの航路は

    厳しいかもね〜。

    航海士なんかいないからね〜。」


ヌル「危険でも、行かなきゃいけないんです。」


レイカ「人魚の女王に頼んでみよっか?

    たしか、船を改造できる

    アイテムあったよん。」


 ヌルは、テーブルを揺らすほどの勢いで

立ち上がる。


ヌル「お願いします!!

   人魚の国は、ここから近いのですか?」


レイカ「船で行けば1日で行けるよん☆」


 ヌルは地図を開いた。

 レイカが行き方を記してくれた。


 ヌルとレイカが真剣な話をする中、

他のメンツはというと…。



 うまーるを中心に、レスベラとクルムが両隣に

座り、レスベラの左にはフレームアイが、

クルムの右にはゴリアシが座る。

 レスベラとクルムは、ここぞとばかりに

食べて呑んでいる。

 毎度お決まりで料理は赤く染まっている。


 フレームアイとゴリアシが場を盛り上げる。

 まるでそこは、ホストクラブのように

なっていた。

 うまーるは酒の匂いに酔い、

また香辛料の匂いの刺激にも反応しているようだ。


 ゴリアシの隣にはアローヒが座っている。

 アローヒは酒に弱いのか、少し呑んだだけで

顔が赤くなっている。

顔はニコニコ上機嫌だ。

 ずんだは嬉しそうに枝豆を啄んでいる。


 先を急ぐヌルは、会のお開きを提案した。


 レイカは、ヌルへ食料品をはじめ、

たくさんの物資を寄贈してくれた。


 ヌルたちは旅立つ前に、こまちゅに挨拶を

するため、レイカが運転する車で

白エルフ国へと向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 白エルフ国へと着いた一行は、

女王こまちゅの前へと通された。


 ヌルは、こまちゅの顔を見て驚きの表情をした。


 昨日の件で老婆のようになった

こまちゅであったが、

顔が元通り若々しい姿に戻っていた。


 驚いたヌルの顔を見た、

こまちゅが重い口を開く。


こまちゅ「……はぁ。


     其方は昨日、頭を強打しておったな。

     記憶が飛んでいるのであろう?

     そうであろう?」


 こまちゅが目で圧力をかける。


 ヌルは昨日、イチゴジャムとトマトジュースの

ようになった、アマツミカボシの事を思い出した。


ヌル「はい。

   実は頭痛が痛く、

   昨日の記憶が無いのです。」


こまちゅ「やはり憶えておらぬか。

     其方達には

     全く期待してなかったからの。

     期待以上の活躍であったぞ。


     褒美をとらせよう。

     受け取るが良い。」


 ヌルは、こまちゅから、

青い薔薇の飾りが付いた腕輪のようなモノと、

赤い宝石で出来た薔薇のブローチのような物

を授与された。


こまちゅ「腕輪の方は、

     魔を縛る魔法具『青薔薇の縛鎖』

     である。

     どんな強大な敵も、一定時間行動不能に

     できる。

     効果時間は敵の魔力の強さによる。

     青い薔薇の花びらが全て散ると

     解除となる。

     一度しか使えぬ。使い所を考えよ。


     紅薔薇褒章は、エルフ国の恩人に

     贈られるものだ。

     特に使い道は無い。

     路銀に困ったら

     迷わず換金するとよい。」


ヌル「貴重な品々、ありがとうございます!!」


こまちゅ「レイカからは

     大した物が贈れなくてすまぬな。」


レイカ「ちょっと!何勝手な事言ってんのよ!

    アタシだって、すっごいの

    用意してるんだからね!」


 レイカは、ヌルに美しい装飾が施された

ガラスの小瓶を手渡した。

 中には黄金の液体が入っている。


レイカ「100年に一度しか咲かない花『竜舌花』の

    蜜だよん♪

    生命力に満ち溢れてる、世界最強の

    回復アイテムなんだから!

    どんな怪我も治すと言われてるの☆」


ヌル「うおおお!

   すげえ!ありがとうございます!!」


こまちゅ「そういえば、其方達は面白い物を

     持っておったな。

     火鼠の皮革とアラクネ絹。

     どうせ加工できずに

     持て余しておるのだろう?


     妾に預けて行け。

     加工には少し時間がかかる。

     すぐにというわけにはいかぬが、

     特別な魔法具に仕立ててやろう。


     あと、そこの大女。

     人前でみだりに肌を晒さぬよう、

     良い物をくれてやる。


     秘宝・『火鼠の皮衣』

     を其方に合わせて

     仕立て直したものだ。」


レスベラ「もしかして燃えないのか!?

     それは助かる!ありがとう!!」


 レスベラが受け取った物は、火鼠の皮革で

作られたビキニであった。


こまちゅ「タカキタの事は残念であった。

     しかし、お前達が無事だったのは

     神の思し召しかもしれぬな。


     今後も何か困ったら妾を訪ねるとよい。

     エルフ国は今日より同盟国である。」


レスベラ「タカキタが残念?

     どういうことなんだ?」


レイカ「そうか。なんか違和感あったんだよね。

    ヌルちゃん達がウチに来る前日、

    ヒロミチさんって人がエルフ国を

    訪ねて来たのよ。


    そのヒロミチさんの話だと、

    タカキタに久々に戻ったら、

    誰もいなかったって。


    魔王軍の仕業である可能性が高い、

    という話をしたら1人で

    飛び出して行ったのよ。


    ヌルチャンたち、カガワ滅亡

    の話はしてたけど、タカキタの話

    してなかったから。

    すれ違いなんでしょ?

    蓬莱やマタガワを通るルート、

    遠回りだもんね。」


レスベラ「何だって!!

     急いでタカキタに戻らないと!」


 走り出そうとするレスベラの腕を掴むクルム。


クルム「無駄よ。戻る意味がない。」


レスベラ「何だって!!

     タカキタの人達が

     どうなってもいいのかよ!!」


 レスベラがクルムの胸ぐらを掴む。

 ヌルは慌ててレスベラをなだめる。


ヌル「違う!戻っても遅いんだ!!

   もう誰もいないんだから。

   前に進むしかないんだ。


   タカキタの人達が

   奴隷となって生き延びていることを

   信じよう。」


 クルムがレスベラの手を払い除ける。


クルム「わかった?

    最短の方法は魔王を、ぶち殺す事よ。」


 クルムの唇から血が流れる。

 冷静を装うが、

心中はやはり穏やかでは無いようだ。


ヌル(タカキタは特に、レイドが執着している

  可能性が高い。

  その原因は俺にもある。


  もう戻れないんだ。

  とにかく旅を進めることが解決の一歩だ。)


  「急ごう。」


 ヌルたちは急ぎ、旅を再開する準備をする。

 旅立つ4人を白黒エルフ国の要人達が見送る。


フレゴリ「人魚国に行くんだってな!

     ヨーリー様にヨロシク言っておいてな!

     俺たちの今回の活躍!」


レイカ「ベラチンの手を握り口説いて、

    うーちゃんとクルちゃんを抱き寄せて

    口説いて、アローヒも口説こうと

    してたもんね☆

    大活躍だわ。」


フレゴリ「だから口説いてませんって!!」


 フレームアイとゴリアシは、同じセリフからの

同じ速さと、同じ動きの高速土下座を決める。

 もはや訓練されたヤラセにしか見えない。


ヘンゼル「どうか、息災で。」


 ヘンゼルとアカマルが深く頭を下げる。

 背筋が伸びたままの、美しい90度のお辞儀だ。


レイカ「また来いよ!!

    てか、魔王ボコる時、呼びなさいよ☆」


アローヒ「あいすくりむ、

     食べに来てくださいね!」


 レイカとアローヒが笑顔で手を振る。


 こまちゅは車椅子に座ったまま、まっすぐ

ヌルたちを見据える。

 目を閉じて少し間をおいたあと、

コクリと頭を下げる、こまちゅ。

 こまちゅの隣で、座る犬のような姿勢の

ゼットが、うまーるを見てコクリと頭を下げた。


 うまーるは、ゼットに向けて小さく手を振る。


 うまーるの肩を抱くクルム。


レスベラ「ヌル!今夜は赤飯だぞ!!」


ヌル「えぇ!?材料ないよ!?なんで赤飯!?」


クルム「米貰ったでしょ。

    カイエンペッパー補充したし、

    使っていいわよ。」


ヌル「それは赤飯じゃねえ!!

   つか、そんなの俺と

   うまーるは食えないよ!!」


 白エルフの城を出て、歩くヌルたちに

怪しいエルフのオジサンが話しかけてきた。

 繁華街によくいる、客引きのようなオジサンだ。


オジ「英雄様!噂は聞きましたよ。

   ウチは、特別な魔法具を扱う店を

   営んでいるんでさぁ。

   ちょっと寄っていきませんか?」


ヌル「先を急ぐので、失礼。」


 怪しく胡散臭い雰囲気の男を警戒したヌルは、

構わず先に行こうとした。


オジ「…伝説の剣もありやすぜ…」


 呼び込みのオジサン特有のスキルが発動する。

 ヌルは、それを地球で何度も聞いていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 たくさんの人が行き交う繁華街の雑踏で、

その声は小さいがシッカリと対象にのみ届く。

 大衆に聞かれてはいけない言葉を、

狙った通行人にのみ届ける。

 それはまるで、

ヌルが使う魔法【骨伝導スピーカ】

のようである。


怪しいオジサン「……ホン●バン……。」


ヌル(!?


  これは…。

  伝説の"禁じられた遊び"のお店……。

  このオジサン…。やるな…。

  呼び込みのプロ…!!)


 闇の職業を数十年。

 怪しいオジサンのスキルは魔法に匹敵するのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 オジサンの言葉に、耳がピクっと反応した2人。

 伝説の剣という

パワーワードに反応するヌルとレスベラ。


ヌル「まぁ、見るだけでもいいなら。

   買うかどうかは見てから決めるぞ?」


レスベラ「イイネイイネ!行こうゼ♪」


 4人は男の後をついて歩き、店に入った。


 店に看板は無い。

 木造で小さく、とても怪しい建物だ。

 とても伝説の剣を取り扱う店には見えない。


 店に入ると、そこは外見とは違い内装はそこそこ綺麗であった。

 ガラスのようなショーケースに10個くらいの

魔法具が綺麗に陳列されている。

 施錠は堅く、触れる事はできない。


ヌル「おやじ、伝説の剣はどれだい?」


オジ「こちらでさぁ。」


 男が指す方を見ると、なんと木剣であった。

 値札には、【特等】とだけ書いてある。


 よく見ると他の商品の値札にも、

一等とか二等とか書いてある。


ヌル「木剣が特等って。コレ、景品なのか?」


オジ「そうでございまさぁ。

   売り物では、ありません。」


ヌル「ここはカジノの交換所なのかい?」


オジ「いいえ、違いますぜ、ダンナ。

   ウチはガチャ屋さんでさぁ。

   高級魔法具専門ガチャ屋ですぜ。」


ヌル「この木剣、なぜ特等なんだ?

   どう見ても、この一等の金属製の武器の方が

   強そうだろう?」


 ヌルは値札に一等と書かれた、

大きな手裏剣のような武器を指差す。

 値札の上には『ヤツカノツルギ』と書いてある。


クルム「ヤツカノツルギは、伝説の武器よ。

    本物ならね。」


 クルムの言い方から察するに、

クルムは偽物を疑っているようだ。


ヌル「この木剣は、何が凄いんだい?」


オジ「この剣、見た目は弱そうだけど、

   実はですね、あの伝説の勇者

   『チャン・マルサト』が使っていた魔剣

   『七星桃剣』なんでさぁ。


   聖なる桃ノ木から、削り出し

   作られた剣でさぁ。

   破邪のチカラが込められているんですぜ。


   この7つの空いた穴は、かつて7つの魔石が

   嵌め込まれていて、7つの魔法のチカラが

   あったと言われています。」


ヌル「魔石ないんかい!

   てか、クルムは知ってる?

   チャン、ナントカさん。」


クルム「知らない。」


ヌル「帰ろう。」


 レスベラが慌ててヌルの肩を掴み、引き留める。


レスベラ「待って、コレ欲しい!」


 レスベラが指差すのは、『トツカノツルギ』と

書かれた、とても長い刀だ。


 刃渡りも長いが、とにかく柄が長い。

 重心のバランス的には扱いやすそうだ。


ヌル「オヤジ、一回いくらだい?」


オジ「うちは、現金では売ってないんですよ。

   対価は【紅薔薇褒章】でさぁ。」


ヌル「なるほど。コレが目当てか。

   換金したら、よほど高額になる

   ということか。」


オジ「その褒章は、宝石としての価値以上に、

   コレクターにとっては価値があるんでさぁ。

   素人が他所で換金するよりも、

   しかるべき所で交換するのが

   お得なんでさぁ。」


ヌル「景品が本物であることと、

   クジの中にちゃんとアタリが

   入ってる保障はあるのか?」


オジ「本物かどうかは、この現物を見て

   判断してもらうしかないですねぇ。

   どれも一品ものですので、お渡しするのは、

   陳列されてる物になります。

   ご自身の目で見て判断してください。

   防犯上の理由で、触れる事はできませんが。


   クジに関しては、

   こちらの箱を見ていただければ。」


 男が箱のフタを開けると、

10個の玉が入っていた。

 玉の色はそれぞれ違う。


ヌル「特等から九等まであるわけか。


   う〜ん。」


 ヌルは、特等の木剣を鑑定魔法で鑑た。


  七星桃剣

  聖属性武器

  素材 樫の木


ヌル「素材が樫の木…。

   名前と破邪はともかく、偽物じゃねえか!

   帰ろう。」


レスベラ「待ってくれよ!

     見た感じ、

     他の武器は、なかなか強そうだぜ!


     頼むよ〜。ガチャ引きたいゾ。」


 ヌルは、クルムの目を見る。


クルム「もし、ハズレ引いた時はどうする?」


 クルムがレスベラに損失の対価を問う。


レスベラ「ハズレの武器でも戦いを頑張る。」


 クルムが呆れた顔をしている。


クルム「まぁ、タダでもらった予定外のモノだし。

    私は食べるモノに困らなきゃ

    かまわないわ。


    ハズレだった場合、レスベラの食事と

    酒代を半分カットにしましょ。」


ヌル「うまーるは?それでいい?」


うまーる「いいよ。食べ物は私が頑張るんだよ!」


レスベラ「よっしゃ!腕がなるぜ!!」


 ヌルは、男に紅薔薇褒章を手渡す。


 ヌルは、こっそりレスベラに【幸運】のスキルを

付与した。

 火鼠が持っていたものだ。


 男はガチャ箱の蓋をしめ、

ガチャガチャとシャッフルした。


 レスベラが箱に手を突っ込み、玉を取り出す。


 玉の色は白。

 表を見たら九等である。


レスベラ「あああああああああああああ!!!」


クルム「10分の1の大ハズレ。さすがね。

    アンタのこれからのごはん、

    毎日、野生のコオロギよ。


    酒は…。

    そうね、瓶にその辺の草と水を入れて

    フタをしとけば酒になるから、

    それ飲みなさい。」


ヌル「まじかよ!

   素の運、どんだけ低いんだよ!!」


 男は、ショーケースから木箱を取り出した。

 レスベラは男が手渡す箱を受け取る


 レスベラが箱を開けると、そこには丁寧に

包装された日本人形のような人形が入っていた。


レスベラ「コレなに?コレで敵を撲殺するの?」


オジ「おめでとうございます!!

   これは、あの魔法具職人の

   巨匠【グアン・ダムマン】作、

   のろ…魔法の人形でさぁ!!」


  (よっしゃ!ついに売れたぞ!

  魔法具コレクターの貴族が手放した、

  命を吸う呪いの人形!!


  本物の魔法具だし、詐欺にはならないよな?

  グアン・ダムマン作を好む、熱狂的な

  コレクターが手放すほどのヤバイアイテム。

  売れてよかったさぁ。)


ヌル「オイ!

   今、呪いの人形って言おうとしたよな!?」


 ヌルは、オヤジに掴みかかる。


オジ「いやいや、本当に魔法の人形ですよ!!

   手にとって魔力を込めてみてください!

   本物ですから!」


うまーる「かわいい!!抱っこしてもいい?」


レスベラ「おう。いいぞ。」


 うまーるが箱から人形を取り出し、抱き締める。


 人形の左目が赤く、右目が紫色に光る。

 不気味なオッドアイだ。

 うまーるの魔力を受けた人形の髪が少し伸びた。


オジ「ね、お客さん!見たでしょ!!

   魔法の力で髪が伸びたでさぁ!!」


うまーる「……この子、私が大事にするんだよ。

     ヌルお兄ちゃん……。」


 うまーるの頬がコケ、ゲッソリしている。


ヌル「うわああああああ!!

   うまーる、捨てろ!!

   それは、呪いの人形だ!!」


うまーる「ダメだよ。

     今日から、私はこの子の

     お母さんになる…。」


 うまーるは人形を抱きしめる。

 うまーるは何かに取り憑かれたような

顔をしている。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



オジ「まいど!

   また褒章が手に入ったときには、是非!」


ヌル「2度と来るか!!」


 ヌルたちは先を急ぐため、

ガチャ屋をあとにした。


 うまーるは、人形を気に入ったようだ。


 人形は【あんみつ】と名付けられた。



挿絵(By みてみん)







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ