45 死闘・竜宮村
45 死闘・竜宮村
河童「死んどけ。」
河童が釣竿を動かした。
ずんだ「ポンゲェエエエエエエエエ!!
ずんだが、けたたましく鳴き、飛び上がった!
ヌル(遠距離攻撃が来る!!
(身体強化【守備力・上級】)
攻撃される事を悟ったヌルは、
自分と味方に強化の魔法をかけた。
ヌルたちの足元から、網を持ち上げるように、
ヌルたちからは見えない
糸の攻撃が襲いかかる!
ヌルの軽鎧がバラバラに引き裂かれ、
血飛沫が舞う。
ヌル「しまった!足元の罠か!!」
(みんな…)
ヌルは血塗れで倒れた。
ヌル(守備力強化の上級を使っても、
かなり斬られた!
そうだ、みんなは!)
ヌルが顔を上げると、3人は無事だった。
無傷どころか、着衣に乱れすら無い。
ヌルは、またしてもマッパになった。
ヌル「あれ?斬られたの、俺だけ?」
レスベラ「アタシは、
斬撃なら勘で避けられるんだ。」
クルム「私への、
空気が動く攻撃は当たらないわよ。」
うまーる「静電気で、わかるんだよ。」
ヌル(頼もしい…。
とりあえず、止血しないと…。)
ヌルは自分に治癒の魔法をかける。
ヌルは左手で納刀状態の剣の鞘を掴み、
立ち上がる。
レスベラ「しかしヌルは、よっぽどアタシ達に
見せびらかしたい年頃なんだなあ?
嫁が泣いてるぞ?
…なぁ、うまーる、
ヌルのアレって大きいのか?〈小声〉」
うまーる「う〜ん。わからないんだよ…。
近所のオジサンと
同じくらいなんだよ。」
クルムが冷ややかな目で、ヌルを見つめる。
クルムの視線が痛い。
ヌル「くっ!
ミラージュ・ヒートヘイズ・
バージョン2!!」
ヌルの象さんのあたりの空気がモヤモヤし、
子猫の映像が映しだされた。
「ミャー」という音声まで流れている。
高等魔法は、進化していた!
ヌル「強化したモザイク魔法だ!!どうだ!!」
うまーるは、ガッカリした顔をしている。
レスベラ「そのうち、
うまーるの顔とか貼られそうだな!」
レスベラは爆笑している。
クルム「才能の無駄遣い。」
クルムの反応が冷たい。
ヌル「くっ!とにかく、気をつけろ!!
ヤツラ、ただのモンスターじゃない!
河童が持つ釣竿は、魔法具だ!!
おそらく、不可視の糸による斬撃だ!!」
「にゃ〜ん」
時おり、ヌルの股間から子猫の鳴き声が流れる。
河童「強えな。
全員、生き残ってやがる。
俺はアノ小僧を殺る。
女どもは俺と相性が悪い。
お前らが、なんとかしろ!」
河童が釣竿を握りしめ、構える。
手下の三体が臨戦態勢にはいる。
大型のラッコが、
ヌルたちを目がけて走り出した。
レスベラが超速で突っ込む。
狙っているのは、巨大なラッコのバケモノだ。
ラッコ「最初はグー!!
ラッコッコおおおおお!!」
ドゴオオオオン!!
ラッコの拳が、レスベラを狙い振り下ろされる。
レスベラはこれを、バックステップで躱す。
ラッコの拳が砂浜に、めり込む。
衝撃で砂が舞い上がる。
ラッコは両手に岩を持っている。
岩で殴りかかる戦闘スタイルのようだ。
レスベラ「なかなかのパワーじゃないか。
しかし、それだけか。
つまらねえな。」
ラッコ「チョキでは、グーに勝てないッコよ!」
ラッコの連撃を、華麗に躱すレスベラ。
レスベラ「チョキだかグーだか知らないが、
アタシのが、お前より強いんだよ!!」
ラッコが拳を振り上げる。
レスベラは砂を蹴り上げた。
レスベラが蹴り上げた砂が、
ラッコの顔にかかる。
ラッコ「ぐわっ!おのれ卑怯な!!ぺっぺっ」
レスベラ「スキが多すぎるんだよ!
殺し合いなんだろ?
なにが卑怯だ!
お前のルールなんか知らねっつうの!
それと、お前は頭がパーだから、
アタシには勝てねーな。
そしてジャンケンはな、
正義が勝つんだよ!!
って、ウチのバーチャンが言ってた。」
うまーるは、動きが鈍そうな貝人間を狙う。
貝人間の口から、
触手のようなモノが高速で飛び出し、
うまーるを突き刺そうとする。
キインッ!
うまーるは火雷を使い、貝人間の毒針を払う。
ヌル「うまーる、そいつは"イモガイ"だ!!
生物最強の毒針が武器だ!
舌のような触手で刺されたら、
終わりだぞ!!」
「みゃー。」
クルム「村人がいるから、大技は使えないわね。
鎌風・壱乃風!!」
クルムが放つ黄色い鎌風が、
クラゲ人間に当たる。
裂傷を与えるも、毒は効いていないようだ。
クラゲ人間は、裂傷にも怯まず反撃する。
クラゲ人間は放射状に、無数の触手を伸ばす。
触手の長さは、数十メートルにも及ぶ長さだ。
クルムは後ろに跳び、それを躱す。
ヌル「クルム!そいつは、"カツオノエボシ"という
クラゲだ!!そいつも毒使いだ!
そいつは、小さなクラゲの
集まりの"群体"だ!
おそらく、毒は効かない!!」
(正確には、クラゲじゃなくて虫なんだけど。)
「にゃ〜お」
河童「余所見かぁ?余裕だなぁ。」
河童の糸が、鞭のようにヌルを襲う。
ヌルは風の魔法を応用し、
エコーロケーションを再現していた。
ヌル「糸の攻撃は見えてる!!
もう食らわないぞ!!」
河童「ナメやがって!!魔王さまより賜りし、
魔法具『浦島太郎』出力全開だ!!」
糸が蜘蛛の巣状に広がり、ヌルに襲いかかる。
ヌル「魔王軍…」
ヌルは砂浜に手をつき、魔力を注ぐ。
砂が盛り上がり、防壁となり糸の攻撃を防ぐ。
ヌル「ミラージュ・ヒートヘイズ2・広域化!!
村人さんは逃げて!!」
「ミィー。」
ヌルは大声で村人に避難を呼びかける。
戦場が霧のような、もやに包まれた。
ヌル(これで敵は、
無闇に範囲攻撃を使えないはずだ。)
「風魔法『骨伝導スピーカ』」
ヌルは魔法を使い、
味方の3人にのみ、聞こえるよう話はじめた。
ヌル「みんな!これは、俺が一方的に
みんなの頭に直接、声を届ける魔法だ。
みんなの声は俺に届かない。
返事をせずに聞いてほしい。
まず、地面に伏せて、
静かにその場を離れてほしい。
敵には、同士討ちをさせる。
貝の奴は、
あのラッコに攻撃させるのが有効だ。
クラゲの奴は、
うまーるがトドメを刺すのがいい。
河童は生捕りにする。
とにかく俺がなんとかするから、
見ててくれ。」
「にゃ〜お」
ヌルは骨伝導を使いながら、ラッコの前面に、
うまーるの画像を貼り付けた。
ラッコの背面には、クルムの画像を貼り付けた。
貝人間には、レスベラの画像を貼り付けた。
クラゲ人間には、ヌルの画像を貼り付けた。
ラッコ「潰れろ!!ラッコッコおおおお!!」
ラッコは、手に持つ岩でレスベラ〈映像〉の
頭部を叩き割った!!
貝人間は、
うまーる〈映像〉に向けて毒銛の触手を放った!!
クラゲ人間の無数の長い触手が、
クルム〈映像〉を襲う!!
ヌル〈映像〉には、河童の糸攻撃が放たれる!!
ヌルは魔法で音声を出した!
音声・レスベラ「いやあああああん!!」
音声・クルム「らめえええええええ!!」
音声・うまーる「ぴえん!」
音声・ヌル「ぎゃふん!!」
「んにゃ〜ん。」
貝人間は、
ラッコの攻撃で頭を潰され絶命した。
ラッコは、前から貝人間の毒針を喰らい、
背面からクラゲの触手により、
無数の毒針を刺され、倒れた。
クラゲ人間は、河童の糸でコマ切れにされた。
ヌルは幻影魔法を解除した。
ヌルは意図せず、自分の股間のモザイク魔法まで解除してしまった!
パチパチ…
ピシャ!ゴロゴロ…ドオオオオオン!!
うまーるは、【伏雷】を使いラッコ、貝、
クラゲの魔物が倒れている辺りを駆け抜けたあと、【鳴雷】で焼き払った。
河童「ば、バカな!!
俺以外、全員やられたのか!?」
ヌルが気持ち良く、決めセリフを放つ。
丸出しのヌルのお稲荷さんも、風通しが良く、
気持ちいい。
なお、ヌルはまだ股間のモザイク処理が消えた事に気付いていない。
フルチン「グーチョキパーの同時出しは、
反則負けだぞ。」ドヤァ




