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【台本版】魔王の缶詰()の作り方  作者: ジータ
第一章 戦う理由
20/138

20 勇者の名は【ムーニーマン】

20 勇者の名は【ムーニーマン】


 地響きと共に現れたのは、

巨大なイノシシ型モンスターであった。

 アフリカ像並みの巨体が暴走トラックのように、

一行目がけて突っ込んでくる。


ヌル「えええええ! イノシシ!?

  象さんくらいあるぞ!?」


マーボー「グレイト・ボアだ!

     正面には立つな!!」


ヌル(マーボーさんが緊張してる!

  これヤベエやつだ!


  そういや、

  韓国には化け物イノシシがいるらしい。

  体重300キロ超えとか。

  観光で最強の野生動物はイノシシらしい。

  そんなん熊とかライオンより強いだろ)


 イノシシの突進を避けて、

ヌルとナーガが横や後ろから攻撃をしかけるも、

効いていない。


ヌル「硬いぞ! 毛皮が硬いのか?

  剣の刃がが通らない!」


イノシシ「ブゴオオオオオオオ!!」


ヌル「なんか、すげえ怒ってる!?

   いつの間にか、

   イノシシの鼻に矢が刺さってる!?」


 親指を立ててドヤるオニオ。

 本日のオニオさん終了である。


ヌル(ドヤッてねえで、矢で追撃してくれよ……。

  そういや、猪とか熊は鼻が弱点だったな。

  オニオにしてはやるじゃないか!)


 イノシシがオニオに向かって突進する。

 大きな岩の陰に隠れたオニオ。


 イノシシは大きな牙を岩の下に差し込み、

思い切りカチ上げた。

 大きな岩が投げ飛ばされる。


ヌル「なんて力だよ!?」


オニオ「うわああああああンゴ!!」


 オニオ絶対絶命のピンチ。

 たまらずマーボーが援護に入る。


 伸びる竹槍の連続突きが、

イノシシの耳の裏あたりに集中している。

 嫌がるイノシシ。

 かなり効いている。

 ギリーは馬とナナを隠蔽魔法で守りながら

様子見をしている。

 ヌルとナーガもなんとかして活躍しようと

オロオロしている。


 すれ違いざまの、ナーガのヘナチョコパンチ。


 もちろん効かない。

 ナーガはスキルを使っていたようだが、

数本の毛を毟っただけのようだ。


ヌル(さっきのマーボーさんの、

  耳への攻撃が効いていたな。


  そういえば、イノシシの天敵のオオカミとか

  猟犬とかはイノシシの耳に噛み付くって、

  聞いたことあるぞ。


  あとは……。

  イノシシの弱点ってなんだったかな。

  下り坂……。熊用スプレー……。


  そうだ!!

  いけるかもしれない!)


  「ナーガ!

   耳を狙ってイノシシを怒らせるんだ!

   そして岩壁に誘導してくれ!


   ナナ! イノシシは下り坂に弱い!

   魔法で頼む!!」


ナーガ「まじかよ! 大丈夫だべか!?」


 ナーガは突進を避けながら、耳を攻撃している。

 ふと、ヌルがオニオを見てみた。

 オニオは座り込んだまま立てない。

 近くではマーボーさんが槍を構えている。


ヌル(オニオの野郎、ションベン漏らしてやがる!

  ム●ニーマンって呼んでやろうかな。

  まてよ、

  この世界の人は紙オムツなんて知らないか?


  ムーニーマンも、

  あんまりバカにできないんだよな。

  ネトゲの世界でガチな人は

  標準装備だって話だし。

  2週間もの間、部屋から出ずに

  レアエネミーのポップを待ち続け、

  討伐した勇者は、周りから尊敬の念を込めて

  【勇者ムーニーマン】と呼ばれた、

  という逸話もある。


  某ゲームで有名な攻略サイトの管理人は、

  ファンを集めた自分が管理するギルドで

  合宿を開き、メンバーにペットボトルの

  飲料を配った際に、

 

  「飲んだ後はトイレとして使うように」


  という指示を出したという逸話もある。

  そう考えると、紙おむつは

  最適なオペレーションとも……ハッ!)


 ヌルがブツブツ独りの世界から帰還すると、

怒ったイノシシが、

逃げるナーガを追いかけていた。


ナーガ「ひいいいいい!」


 ナーガの向かう先には岩壁が。

 ヌルはナナの方を見る。

 ナナは魔力を高めて集中している。

 その横ではギリーがアドバイスをしている。


ヌル(ナナは生真面目な性格だ。

  野営とかの隙間時間に、

  魔法の勉強や練習を欠かさない。


  スキルの缶詰マスターも、

  上限300kgになったらしい。


  魔王はヒト型らしいからイケるだろう。

  今日も、きっとやってくれる)


ギリー「この魔法はかなり上級ですよ。

    強くイメージしてください。

    大地の奥深くまで魔力を浸透させ、

    つまんで持ち上げるイメージを」


ナナ(ヌルが頼りにしてくれた!

  必ず成功させてみせる!

  私は守られるだけのお荷物じゃない!)


  「地属性魔法・【隆起】!!」


 イノシシの真下の土が盛り上がる。


ナーガ「えっ!? ええええええええ!!」


 ナーガはコケそうになりながらも、

横にダイブした。

 イノシシは苦手な下り坂に加え、

その巨体による体重のせいでもう制御がきかない。

 そのまま全速力で岩壁に激突した。


 ドオオオオオン!


 全速力で岩壁に激突し、

頭から血を流し、フラフラと立ち上がるイノシシ。

 いくら頑丈な頭とはいえ、

脳震盪でフラフラな様子である。


 ヌルはカバンから取り出した、

保存食に使うトウガラシを、

イノシシの鼻の穴に詰め込み、叫んだ。


ヌル「これ以上、痛い目にあいたくなかったら

   引くんだ!!!」


 イノシシはフラフラした足取りで逃げていった。


 ヌルはスキル【カチ上げ】を手に入れた。

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