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【台本版】魔王の缶詰()の作り方  作者: ジータ
第一章 戦う理由
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19 デットボール

19 デットボール


 ー岩石地帯・水晶洞窟前ー


 目当ての希少素材【光の魔水晶】を入手した

一行は、大陸の東の果ての【アズマ火山地帯】を

目指し、旅を始めていた。

 今回の目的地はなかなか遠く、長旅となる。

 先ずは中継地点となる、

火山地帯近くの【ツチーユ宿場町】を目指し進む。


ヌル(ツチーユは温泉があるらしく、

  人気の観光地でもあるらしい。


  早くもチャンスが巡ってきたぜ!

  暗視と透明化でムフフなチャンスが!!)


  「俺の夢! 俺の夢!」


 鼻息荒く、ニヤニヤしているヌルを、

周りは冷ややかな目で見ていた。


 道中、ヌルはビチグスライムと遭遇した。

 ヌルは木の枝でツンツンした。

 ビチグスライムはゆっくりながらも、

必死に草むらの中に逃げていった。


ヌル「ビチグ毒ゲットオオォォ!」


 オニオが顔をしかめる。

 そしてまた、ミノタウロスに遭遇した。

 ヌルが率先して必死にミノタウロスの膝あたりに

しがみつき、ミノタウロスの進行を妨害する。


 ナーガが挑発しながらミノタウロスの気をひく。

 長い腕が鞭のようにしなり、

高速のジャブがミノタウロスの股間に決まる。


ヌル(これは!?

  まさか【フリッカージャブ】なのか!?)


 怒るミノタウロスが、斧をブンブン振り回す。

 華麗に避けるナーガ。

 ナーガによる、左右の素早く軽快なステップ。

 ミノタウロスの攻撃は空を斬る。


ヌル(これは……滑らかな体重移動が

  なせる技なのか!?)


 ナーガは頭を左右に振るウイービングで、

巧みにミノタウロスの攻撃をかわす。

 やがてナーガの体の動きは♾の字を描く。


ヌル(こ、これは!!

  【デンプシーロール】だ!!

  【はじめの百歩】も真っ青な動き!!)


 ♾の字を描きながら、

勢いと体重を乗せたナーガの連続フックが

ミノタウロスの脇腹にヒットする。


 ……しかしミノタウロスには効いていない。


ヌル(腕力と体重が足りなすぎる! 残念!)


 オニオはここ最近、

矢の撃ち方を色々と工夫をしているようだ。

 矢の【走り羽】【弓摺羽】【外掛羽】の

量のバランスを変えたり、【羽山】や【羽丈】を

調整する事で矢の軌道を曲げる、

野球の投球でいう【カーブ】のような

曲射であったり、

敵の頭上高く目がけて射出し、垂直に落とす。

 ミサイルでいう【ロフテッド軌道】のような

射出を編み出していた。


ヌル(すげえ!

  矢の動きが予測できねえ!

  だけど当たってねえ!!

  当たらねえから避ける必要すらねえよ!!!

  残念!)


 ナナの【石弾】が偶然、

ミノタウロスの股間に当たった。


ナーガ「ストライグゥ〜!!」


オニオ「ミノタウロスのバットをへし折ったンゴ

    www」


ヌル(いや、ストライクってか、

  デッドボールだろ……)


ナナ「ばかあああああああ!!」


 ドゴオオオオオオオン!!


Wネギ「ぎゃあああああああああ!!」


 ナナによる怒りの魔法で、

ナーガとオニオの足元の土が大爆発を起こす。


ヌル「だからその魔法をミノ(略)」



 今回はヒヨッコたちの攻撃のみで、

ミノタウロスを撃退する事ができた。

 今回はマーボーとギリーは手を出さなかった。

 ヒヨッコたちの成長を、

マーボーはとても喜んでいた。


 とはいえ、内容はわちゃわちゃである。

 泥試合みたいたものだった。

 ギリーから合格点をもらうのは、

まだまだ先になりそうだ。


 ヌルはスキル【一刀両断】をゲット。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 

ー3日後ー

 襲いかかるモンスターと戦いながら、

旅を続ける一行。

 遠くに火山が見えてきた。


ずんだ「ポオオオオオオ!!!」


 ずんだが大音量で鳴いた。


ヌル「これは、ヤバいのが来るぞ!」


 地響きのような音と振動を出しながら

土煙を上げ、巨大なモンスターが

一行に向かってきた。



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