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【台本版】魔王の缶詰()の作り方  作者: ジータ
第一章 戦う理由
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18 光の水晶

18 光の魔水晶


ヌル「スキル・エコーロケーション発動!!!」


 キイイイイイイン……


ヌル(目を閉じても視える!

  視えるぞ、あたりの岩の形状が。

  頭の中に地図が浮かぶ感じだ。


  !?


  奥にまだ道のような空洞があるぞ。

  なんで見落とした!?)


 ヌルは目を開けて空洞の方を見た。


ヌル(滝だ!)


  「みんな! 滝の裏に道がある!

   行ってみよう!」


オニオ「なんでわかるンゴ!?」


ナーガ「うええ……。絶対濡れるべよ……」


ヌル「コウモリから貰ったスキルを

   使ってみた!」 ドヤァ


マーボー「ほぅ、たいしたもんだな! ピュイ♪」


ナナ「すごーい!! どんな風に見えるのそれ!?」


ギリー「……」


 ギリーは無言で驚いていた。

 一行は滝の裏の道をしばらく歩いた。

 しばらく歩くと、松明の明かりを反射している

何かが壁から生えていた。


 よく見ると、松明の明かりと水晶が反射

している光の色が違う。

 それは、光を反射というよりは、

松明の光を吸収して蓄え、

蓄えた光を放っているようであった。


ヌル「伝説のアイテム【光の魔水晶】

   ゲットおおお!!」


ナナ「やったぁー!!」


ナーガ「売ったらいくらに……」


オニオ「よし! 早くこんな洞窟出ようンゴ!」


ギリー「これほど奥まで来ないと

    採掘できないとは。


    通常、洞窟に生きる生物は、

    乏しい栄養事情に適応するため、

    代謝を抑えて成長を遅らせ、

    尚且つ大型にはならない。

    しかし、この洞窟の生物が

    大型化できたのは、

    おそらく水晶を目当てに訪れる

    たくさんの冒険者たちを餌と

    していたのであろうな。


    もうここに用はない。

    次の目的地であるアズマ火山地帯へ

    急ぎましょう」


 ヌルは光の魔水晶をカバンに入れた。

 ズッシリと、重みを感じるヌル。

 ヌルはもしかしたら、

松明の代わりになるのでは?

 と思ったが、松明ほどの強さの光は出なかった。


 帰り道、また石像の前を通った時、

ヌルは閃いた。


ヌル「もしかして、この石像、

   水晶と関係あるんじゃないすか?」


マーボー「そりゃ面白い考えだな。ピュイ♪」


ナーガ「お宝とか隠してありそうだよなん!!」


オニオ「どっかにスイッチとかがあるンゴ?」


 オニオが石像を触る。

 ナーガが石像の乙πの部分を触る。


ナーガ「やっぱ硬えわ。

    これならオニオの乳の方がいいべ。」


オニオ「俺は良くないンゴ」


 2人の会話を聞いたナナが呆れている。

 溜め息をつきながら、ギリーが口を開く。


ギリー「はぁ。なんのヒントも無しに、

    そんなもの見つけられる

    ワケがないでしょう。


    それと、もしもヒントがあった場合、

    そういう類の宝は、

    既に盗掘された後です。


    今は時間が惜しい。

    予定通り、先に進みますよ」


 ギリーは真面目で、現実的だ。

 夢もロマンも興味がないようだ。

 一行は洞窟を出た。

 ヌルは久々の陽の光が、とても眩しく感じた。


ヌル「これは、たしかに、

   洞窟内でしか生きてこなかった奴には

   刺激的だよなぁ」


ナナ「モンスターさん、火傷してないといいね!」


 ヌルは、火傷なんかよりも、

痛そうな傷を負ったオニオを見た。

 オニオのズボンは、ヒルに噛まれた部分の

尻のところが破けていた。


ヌル「そうだな……。」


   (ナナは優しい。

   ただ、ナナを怒らせた奴の扱いは、

   魔物やジャガイモ以下になる)


 ヌルは気を引き締めていこうと思ったのだった。








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