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【台本版】魔王の缶詰()の作り方  作者: ジータ
第一章 戦う理由
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16 俺の夢・ムフフなこと。

16 俺の夢・ムフフなこと。


ー洞窟・地底湖付近ー


ヌルは巨大ザリガニとの戦闘で、

スキル【スケルトン】を手に入れていた。


ヌル(スケルトン?

  もしかして、透明になれるのか?

  このスキルやばくね?

  どうせ俺は魔物から狙われないし、

  これはムフフな事に使えるんじゃね?


  なんて考えてる場合じゃねえ!

  負傷者の手当しないと!


  俺はアイテム係だからな。)


 マーボーの耐久力はやはり、常人離れしていた。

 岩壁が崩落するほどの

強力な一撃を喰らったうえに、

生き埋めにまでなったのに、

ほとんどカスリ傷であった。

 オニオも軽傷で済んだいた。


 ヌルたちは一応、

王国の最高品質の防具を使わせてもらっている。

 トカゲに咬まれても、岩壁に激突しても、

オニオが軽傷で済んだのはそのためだ。


 ナーガがザリガニから盗んだのは、

ザリガニの胃石だった。

 脱皮に使うカルシウムのストック

のようなもので、薬の材料にもなる素材だ。

 ザリガニからしたら、

いきなり内蔵を取られたようなものである。

 

ヌル(ナーガのスキルは、実は凄いのかもしれない。

  パンツはいてるヤツ《男限定》相手だと、

  ただのパンツ泥棒だけど。)


 ザリガニを痛めつけてしまって罪悪感を感じた

ヌルは、ナーガのアイテムバッグでモゾモゾしてた

アレを地底湖に投げ入れた。


ナーガ「あ! なにすんだべよ!?」


ヌル「コレ食べて、元気になれよ!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ー地底湖・洞窟最深部付近ー


 地底湖は予想以上の大きさであった。

 奥の方から水が流れる音がしている。

 滝のようなものがあった。

 地上から流れ込む水のようだ。

 どうやらここが行き止まりのようだ。

 洞窟の最奥が見えた。


 ヌルが辺りを見渡すと、

うっすらと、人のようなモノが見えた。


ヌル「人が!?」


 人のように見えたモノは石像だった。

 翼がある鳥人間のような美しい女性の像だ。

 まるで天使のようだ。

 天使の石像?は手に丸い石盤を持ち、

それを両手で掲げているようなポーズだ。

 石板には翼のような模様がある。


ヌル「なんでこんなところに人工物が?」


オニオ「これってモンスターンゴ?」


ナーガ「天使なんじゃないべか?

    秘密の地下教会みたいなとこなのかん?」


ヌル「地下教会というと、

   迫害されてる宗教とかあるのかな?」


ナナ「キレイ……」


 立ち止まり会話をしていたヒヨッコ4人。

 石像を見たギリーが口を開く。


ギリー「これは幻の種族、セイレーン。

    絶滅したとか、人魚族と交わったとか、

    書物にしか記録にないが、

    実在した種族ですよ。


    しかしなぜ、こんなところに石像が?

    まぁ、今は先を急ぎましょう。

    光の魔水晶の入手を急がなければ」


ずんだ「ポーッ! ポーッ!」


 ずんだが鳴いた。


ヌル「敵襲だ!

   どこだ!?」


オニオ「ああああああンゴッ!!」


 またしても、オニオが蛇?のような、

天井から伸びた長い生物に襲われ、

肩のあたりを咬まれている。


ヌル(やはり魔物から見てデブは美味そうなのか?)


オニオ「なんで俺ばっかりンゴ!!」


ヌル(もうビチグの臭いとれたのか。

  効果時間切れると、臭いも切れるっぽいな。)


 マーボーが槍で長い生物を薙ぎ払う。

 よく見るとミミズのようなモンスターだ。

 尻?の吸盤で天井に貼り付いてる。


ヌル「ケツに吸盤……。

   ヒルか!

   巨大吸血ヒルだ!!」


ナナ「イヤアアアアアアアア!!」


 こいつも半透明であった。

 内臓が透けて見えている。

 ザリガニ以上にグロい見た目である。。

 絶叫するナナ。

 オニオから剥がされたヒルの円形の口には、

大きく鋭利な牙が3本、

等間隔にミ●ビシのマークみたいに並んでいる。


 ヌルがオニオの元に駆け寄り、

治療しようとしたとき、ヒルが突然、

ヌルの方に向かってきた。


ヌル(なんで!?

  俺は魔王の手先のスキルで、

  襲われないはずでは?)


 ヒルは全力で、

ヌルが持っていた松明に噛み付いた。


ヌル(コイツも目が見えず、熱を感知したのか?

  トカゲほど正確に温度を測れないのか?


  いや、二酸化炭素か!

  たしか蚊は吐息の二酸化炭素で

  哺乳類を探知するんだっけ?


  山の吸血ヒルもたしか、人間の吐息を感知する

  って聞いたことあるぞ!)


 松明に噛み付いたヒルは、驚いたのか、

それともダメージを受けたのか、

松明を離して悶絶していた。


ヌル(コイツとも意思疎通は取れそうにない。

  脊椎動物の魔物じゃないとダメなんかな?

  レベルが上がればいけるのだろうか?)


 チャンスとばかりにヌルは剣でヒルの首を

斬り落とした。

 ミノタウロスからもらったスキル

【一刀両断】だ。

 極太のヒルの頭が地に落ちる。


ヌル(今回は楽勝だったな。


  あれ?

  ヒルのスキルがもらえない?)


ずんだ「ポーッ!ポーッ!」


 ずんだが警戒している。


ヌル「ヤツはまだ、生きている!?」



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