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おじいちゃんぷる。

作者: 国後旺
掲載日:2009/07/18

「しゅああんあおああぁ」


私を呼ぶ。私を呼ぶ、恐らく、私を呼ぶ声が聞こえた。


「じゃえああおえーああぅううん」


あれ、あれはあれ? 私を呼んでるんだよね。きっと私を。


「ほあぅあいああああえぇあら」


たまに不安になってくる。あの人は私を呼んでいないんじゃないかと。


「あん、あん、あん、あん、あん、あーん」


ああ、あーああ、呼んでないらしい。


私はあの人から離れた。


「ふあー、もお、呼んでるよ、もお。呼んでるんだからへんじしなぉー」


私は振り向いた。


おじいちゃん。私はの名前はアンじゃないよ。


「あー……あー? あ、あー? なんて言ったあー? んあー」


おじいちゃんが歩き始めた。


「き、き、きこぇええん」


こちらへ、近づいてくる。


「あ、も、あ、き、も、きこぇええん、き、こおおおぉ」


足がぷるぷるだ。ズボンは履いてない。パンツも履いてない。履いてないおじいちゃん。セクスィー。


ぷるぷる。ぷるぷる。つま先。ぷるぷる。腰。ぷるぷる。


「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、ん」


おじいちゃんは、盲目だ。

おじいちゃんは、全裸だ。

おじいちゃんは、ぷるぷるだ。


「どこに、どこに、どこに、いる? あ、くせ。俺の手、湿布くせ」


自分の鼻を触りまくるおじいちゃん。鼻声だ。鼻をつまんでいるのだ。


「あ! ああああああ、息できないいいいういいい!! 助けてえええええええ!!! 息できないいいいいいいいい!!!!」


なにを叫んでいるのだ、うっとおしい。


私はおじいちゃんほ手首を掴んだ。


「私はここだよ。ちゃんと歩こうよ」

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― 新着の感想 ―
[一言] これは笑ったぁっ!!  o(><)o おじいちゃんのセリフ、すんごい笑っちゃったよ〜。 『私』の内面から滲みでるあったかい感じも好きだなぁ…♪ しこたま笑わされて、最後のあの言葉………
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