2.登校初日
2話となります。
よろしければお読みくださいませ。
入室した途端、その場にいた漣家、月城家、水篠家、それぞれの友人のみんながクラッカーを鳴らし、盛大に祝った。
全員
「入学おめでとう!!!」
樺恋
「ありがとう。」
唯澄
「びっくりした。」
メルリス
「入学祝いはあなた達の部屋に置いてあるから後で見てね。」
樺恋・唯澄
「はい。」
その後、各々(おのおの)食事や会話を楽しんだ。
爽
「樺恋。」
樺恋
「爽ちゃん。まこちゃん(真琴のこと)、しーちゃん(シエルのこと)、ひゅうくん(一颯のこと)。来てたんだ。ありがとう。」
真琴
「うん。高校も同じだね。よろしくね。」
シエル
「そうそう!一緒ね!今年もよろしくね!!」
一颯
「れんはみんなの妹ちゃんだからな!今年もサポートよろしくな!」(すごい笑顔)
樺恋
「うん。よろし…!?」
樺恋がよろしくと言いかけると、後ろから海礼が樺恋に抱きついた。
海礼
「れん。」
樺恋
「どうしたの?」
海礼
「ん。」
樺恋
「いつものなら鞄に入ってる。」
海礼
「ありがと。」
海礼がいなくなった。
真琴
「相変わらず海礼のことよくわかるよね。今のはなんだったの?」
樺恋
「食事の後に飲むスムージー。」
するとそこに…
凪愛
「れんちゃんと海礼は相変わらずですね。」
凛
「あいつと三つ子だけど、何考えてるかわっかんねーよ。」
樺恋
「お姉ちゃん達もわかると思うけど…」
麗
「樺恋ほど海礼の思っていることは分かりませんよ。柳樺姉さんも同レベルだと思います。樺恋はすごいのですよ。」
樺恋
「そうなんだ。」
リヒト
「樺恋、お母さん達が呼んでまーすよ。」
巴
「リヒト、要件もちゃんと伝えなさい。」
リヒト
「あ!そうでーすね!聖那とアランも呼ばれてまーした。」
樺恋
「あぁ、あれだ。うん、ありがとう。」
耀・柳樺・佳翔・アラン・水翔・巴は幼稚園から一緒である
リヒト・聖那は初等部(小学校)から一緒
海礼・凛・麗・真琴・シエルは耀達と同じ幼稚園
珠優・爽・一颯・凪愛・イヴ・ヴィルは違う幼稚園であった
唯澄と樺恋も耀たちと同じ幼稚園だったが、途中から改装工事となり珠優たちの幼稚園に通っていた。
樺恋
「メルリス先生、薫梨先生」
薫梨
「3人に、強化選手の案内が来ました。どうしますか?」
アラン
「スタンダードは俺とのペア、ラテンは聖那とのペアってことだよね?」
社交ダンスのインターナショナルスタイルであるスタンダードとラテンがある。
スタンダードは
・ワルツ (スローワルツ)
・タンゴ (コンチネンタルタンゴ)
・スローフォックストロット
・クイックステップ
・ヴェニーズワルツ (ウィンナワルツ)
メルリス
「そうよ〜。」
聖那
「れんちゃんに任せるわ〜。」
アラン
「俺もだね。」
樺恋
「どちらでも…部活も入るつもりないし。」
薫梨
「そうでしたか。私はお勧めさせていただきますよ。響紀から連絡が来ました。強化選手の練習は淡雪学園で行われるそうですよ。」
アラン
「あぁ、先生が。日程ってある?」
メルリス
「これよ。」
聖那
「あら、放課後だけなのね。16〜19時までの3時間ね。6日間だけなのね。最初の3日間はスタンダードの選手、後の3日間はラテンの選手ね。被ることはなさそうだけど…。」
アラン
「再来週か…。樺恋ちゃんの負担になるかもしれないね。」
耀
「話は聞かせてもらった。樺恋、参加しろ。いい経験となるし、強化選手に選ばれたと生徒たちが知れば樺恋を妬む女子生徒は少なくなるはずだ。お前の実力を見せてやれ。」
耀はニコニコしながら、樺恋の頭を撫でていた。
樺恋
「わかった。」
そうして、楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
唯澄
「耀さん、柳樺姉と麗姉、樺恋も寝てますよ。」
耀
「あぁ。わかっている。柳樺は佳翔、頼む。麗は珠優頼むな。樺恋は俺が運ぶ。解散だ。」
次の日の朝
唯澄
「樺恋、いこ。」
樺恋
「うん。」
唯澄
「日傘は?」
樺恋
「うん。持ってる。」
唯澄
「貸して、さすから。」
樺恋
「ありがとう。」
登校すると…
耀・水翔・明希が立っていた。
明神明希
年齢:17歳 高3
役職:生徒会会計
部活:男子テニス部 部長
その他:
雰囲気は柔らかい
生徒会もやっている
海礼とは小学生からの知り合いである。
テニスクラブで海礼と出会った。
明希の父がテニスクラブ経営者で元プロテニスプレイヤーだった。
その頃から、樺恋のことも知ってる。
耀・水翔・明希
「おはよう。」
耀
「見慣れた光景だな。樺恋、日焼けには気をつけろよ。」
樺恋
「うん。」
水翔
「毎日、唯澄もえらいね。」
唯澄
「毎日のことだし。」
明希
「相変わらずだね。あ、昨日は行けなくてごめんね。母さんの誕生日だったからそっち優先させてもらったよ。放課後、テニスコート来てもらってもいい?プレゼント渡したいから。」
樺恋
「わかった。」
その光景を見ていた他の生徒は…
女子生徒1
「あの女子誰?1年よね?」
女子生徒2
「生徒会の皆様と仲良さそうに!!!恨めしいですわ!」
男子生徒1
「あの子、ちょう美人じゃん!」
男子生徒2
「めがねとったらもっと美人だぜ!!!」
女子生徒3
「男に日傘持たせてるなんて、どこのお嬢様?」
耀
【すごい言われようだな。妹なんだがな。まぁ、うちの兄弟は顔があまり似てないからな。】
水翔
【う〜ん、幼馴染なんだけどね。また、知らしめないとだね。大変だ。】
明希
【相変わらず、4月は大変だね。】
唯澄
【日傘持ってるの、日常。】
樺恋
「お兄ちゃん、また後でね。」
そこにいた生徒たちは、兄という言葉を聞き少し安心していた。
クラスにつき、朝のHRが始まった。
響紀
「1限は上級生による校内案内だ。Aクラスの案内は、3年のAクラスだ。」
男子生徒達
【伝説の人たちだ!!!】
樺恋
【お兄ちゃんたちか…】
唯澄
【兄さん達か。】
響紀
「皆も知っての通り、3年生と2年生は非常に優秀でAクラスに40人以上在籍している。そのため、1人に対し2人の上級生がついて案内されることもあるだろう。案内役の3年はなるべくお前らが入るであろう部活の先輩にしてある。今から、担当する3年の名簿を渡すから確認するように。」
唯澄の案内は佳翔とリヒトだった。
樺恋の案内はアランと聖那だった。
樺恋・唯澄
【やっぱり】
案内の時間となった。
アラン
「樺恋ちゃん、よろしくね。」
聖那
「私よ〜。案内するわね〜。50分で校内全部は厳しいわよね〜。本当、この学校広すぎて困るわ!」
樺恋
「あーくん、聖姉。部活のところ優先して?」
アラン
「OK」
唯澄はというと…
佳翔
「唯澄、わかんない場所ある〜?」
唯澄
「バスケの部室って」
リヒト
「そうでーした!では、部室にいきましょーね!」
各校内案内は終了した。
校内が広く、在校生が多いにもかかわらずあまり密集しなかった。
響紀
「これから、部活動紹介と生徒会などの紹介だな。AクラスからEクラスまでは第1体育館だ。それ以外が第2、第3体育館にて説明を受けている。まぁ、内容は一緒だ。ただ、発表順番が前後するだけだな。以上だ。体育館ではクラス会長の漣と副会長の水篠に従うように。以上だ。」
それから、体育館に移った。
耀
「では、始めさせていただく。生徒会長と評議会議長を務めている。初めに説明させてもらう。部活動についてだ。現在学園内にある部活動は多岐にわたる。全国大会に出場し記録を残している部活は、バスケ、サッカー、社交ダンス、フィギュアスケート、テニス、水泳、バレーボール、陸上と数多くある。ぜひ、部活動に励んでもらいたい。」
水翔
「こんにちは。生徒会副会長と評議会副議長を兼任させていただいております。水篠水翔と申します。私からは、生徒会などの委員会組織について説明します。現在、生徒会、部活連、評議会、各委員会となっています。部活連は部活の費用や違反者の取り締まりとなっています。風紀委員が校則違反を犯しているものを随時取り締まり、一覧表を作成します。それを元に部活連が違反者が在籍している部活にそれ相応の処罰を下します。月に1度部長会議があります。部活のことで問題が起きた場合は部活連が対応、その時の書類を生徒会へ提出します。当人同士がまだ納得できていなかった場合、評議会が開かれます。評議会の具体的な活動内容ですが、所属者の時間が空いているときに各部活の見回り、問題が起きたときの迅速なる対応、生徒会と部活連、委員会の統率が主な仕事です。長くなってしまいましたね。」
耀
「要約すると、評議会、生徒会と部活連、風紀委員、その他の委員会の順番で権力がある。まぁ、その組織に属したら頑張るように。」
この2人の話を理解できているものはごく数人であった。
水翔
「言い忘れていました。評議会は生徒会長・風紀委員長・生徒会副会長・部活連会頭・部活連副会頭・部活連外競技代表・部活連室内競技代表そして、1年生代表の2名となります。今年度は漣樺恋さんと水篠唯澄さんです。この2人は内定しております。生徒会からの連絡は以上となります。これからの部活動紹介をお楽しみくださいね。」
それから色々あり、放課後となった。
唯澄
「3年の教室行くけど、樺恋も行く?」
樺恋
「うん。明希くんに会いに行く。」
3年の教室の前
女子生徒1
「また、漣くん達のファンかな?1年生の子、来すぎでしょ。まじ迷惑。」
3話に続く
新しい登場人物につきましては、作中に説明を入れさせていただきました。
他の、キャラクターに関しましては学業の方が落ち着き次第随時更新していく予定であります。
どうか、寛大なお心でお待ちいただけると嬉しく思います。
今後もよろしくお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。