1.淡雪国際学園 入学式
1話となります。
登場人物設定をお読みになってから1話を読むことをオススメいたします。
よろしければお読みください。
とある病院で新たな命が2つ生まれました。
漣樺恋(女)と水篠唯澄(男)が生まれた。
漣家と水篠家、そして月城家は母親が元トップクラスの社交ダンサーでとても仲が良く共同で社交ダンススクールを経営している。
漣家には9人(6男3女)の子宝に恵まれている。
初の出産で耀・柳樺・佳翔の三つ子
2回目の出産で海礼・凛・麗の三つ子
3回目の出産で珠優・爽の双子
4回目の出産で樺恋
である。
月城家は3人(3男)の子宝に恵まれている。
初の出産でアラン
2回目の出産でイヴ
3回目の出産でヴィル
である。
水篠家は2人(2男)の子宝に恵まれている。
初の出産で水翔
2回目の出産で唯澄
である。
3家は、子供の年齢もほぼ同じであった。
3家の息子・娘達は小さい頃から社交ダンスを教育の一環として受けていたため、高校生になる今では全国トップクラスと評されるほど上達していた。
社交ダンスの他にも子供達は他のスポーツで頭角を現していた。
サッカー・フィギュアスケート・バスケ・テニスなど様々である。
娘達はその分析力や観察眼を生かし、サポートに回っていた。
世界的に全人類の身体能力は向上しており、その中の極々一部の人間が他を寄せ付けない能力を持っている。
運動能力で秀でているもの、サポート能力に秀でているものその両名の多くが雪国際学園グループに入学している。
3家の息子・娘達は入学した。
雪国際グループは
東京→淡雪国際学園
北海道→白雪国際学園
名古屋→初雪国際学園
大阪→雪見国際学園
福岡→吹雪国際学園
沖縄→風花国際学園
の6高があり、倍率は約200倍である。
各国から入学希望者が来るためエリート高である。
3家はみんな、東京にある淡雪国際学園に入学している。
時は流れ、樺恋と唯澄の入学式前日。
社交ダンススクールススタジオ
優華
「明日は入学式ね。」
メルリス
「そうねぇ!全員淡雪国際学園に合格なんて夢見たいよね〜。」
薫梨
「えぇ、そうですね。全員何かしらの特待生で入学ということですから。樺恋ちゃんと唯澄も悪目立ちする可能性が高いですよね。」
優華
「そうね。でも、あの子達が黙ってると思えないのよね。」
淡雪国際学園 評議会 会議室
耀
「明日は入学式だ。一般生徒は登校しないが、我々評議員は参加である。その打ち合わせを始める。」
柳樺
「では、話し合いを始めます。資料の2ページを見てください…。」
話し合いはスムーズに執り行われた。
耀
「最後に、質問がある奴はいるか?」
聖那
「質問いいかしら〜?」
耀
「なんだ?」
聖那
「書記官と評議員の席が空いてるけど〜もう、内定出てるんでしょ〜?誰なのよ。」
耀
「書記官は漣樺恋、評議員は水篠唯澄が内定している。」
巴
「樺恋さんと唯澄くんでしたか。樺恋さんはどのような経緯で?」
水翔
「僕から説明させていただきますね。樺恋さんは入試の成績がトップということで例年通り書記官に内定しています。学園側から社交ダンサーとして推薦が来ていましたがそれを辞退し、一般入試でご入学されました。入学後、どこの部活にも所属するつもりはないそうです。主に、僕たちのサポートをする予定だと本人から聞きました。唯澄に関してですが、バスケの推薦を受け推薦者用の特別テストをトップの成績で通過したため例年通りトップ通過者には評議員となっていただきます。部活はバスケ部だそうです。以上です。」
聖那
「社交ダンス部に入らないのね〜。入って欲しかったわ〜!」
麗
「発言させていただきますね。入学式の次の日から部活動勧誘週間となります。速やかに樺恋と唯澄を評議会会議室に連れてきていただきたいのです。樺恋は聖那さんに、唯澄は巴さんお願いします。以上です。」
巴
「その日は、サッカー部の方を耀の代わりに見なくてはならないから誰か変われないかな?」
イヴ
「僕が代わりに唯澄を迎えに行きます。」
耀
「よし、終わりだ。解散とする。」
水篠家 リビング
唯澄
「樺恋、明日入学式だけど一緒に行くか?」
樺恋
「うん、行く。」
唯澄
「兄さん達は、学校?」
樺恋
「耀兄、柳樺姉、みな兄(水翔のこと)、麗姉、イヴ兄は学校で作業。他はスタジオで練習。」
唯澄
「あぁ、六花スポーツ大会の準備もう始めてるのか。」
樺恋
「そうみたい。」
六花スポーツ大会とは
雪国際学園グループの6つの学校対抗スポーツ大会である。
世界的に有名な学生スポーツ大会である。
テレビ中継や記者などの来る大きな大会である。
種目は
・バスケ(男子のみ)
・サッカー(男子のみ)
・バレーボール(男子のみ)
・テニス団体戦のみ
ダブルス(男女)・シングル(男:1 女:1)
・陸上競技
100m(男:1人)・5000m(男:1人)・4×100mリレー(男:2人 女:2人)
・水泳
リレー(男子のみ)・個人戦女子(バタフライ・平泳ぎ)・個人戦男子(背泳ぎ・自由形)
・フィギュアスケート団体戦のみ
男女シングル・アイスダンス・ペアの計6人
・社交ダンス
ラテン・スタンダード各1ペア
である。
全ての順位によるポイントの合計点で争う。
2年連続淡雪国際学園が1位を取り続けてる。
8月に15日間使い全種目開催される。
唯澄
「樺恋は出るとしたらどれになると思ってる?」
樺恋
「可能性としては、リレー、社交ダンス、フィギュア。唯澄はバスケ、社交ダンスあたりかな。」
唯澄
「だよな。アランくんとペアなの樺恋だからな。」
樺恋
「うん。明日の、新入生代表の挨拶って私と唯澄でしょ?」
唯澄
「そうだな。覚えただろ?」
樺恋
「うん。唯澄も?」
唯澄
「覚えた。」
夕方となり
水翔
「ただいま。」
唯澄・樺恋
「お帰りなさい。」
水翔
「樺恋ちゃん、いらっしゃい。唯澄と一緒にいたの?」
樺恋
「うん。明日の入学式での挨拶の練習。」
唯澄
「それと、六花の話してた。」
水翔
「5月からは本格的になるからね。まぁ、樺恋ちゃんと唯澄は確定だと思うよ。毎年、トップ入学は一緒に行ってるからね。」
樺恋
「そうなの?」
水翔
「そうだね。4月の体育は六花の種目をやるからそこで篩にかけられるよ。まぁ、2人なら心配ないと思うけどね。」
樺恋
「そうなんだ。」
次の日 朝の6時
樺恋
「おはよう。」
優華
「あら、おはよう。髪の毛下ろしたまま行くの?」
柳樺
「樺恋、この髪留めつけていきな。」
柳樺から、金属でできた花の形をしたピンを手渡された。
樺恋は、右側にピンをつけた。
柳樺
「やっぱり、似合うと思った。」
【あぁ、かわいい!!!もう、外に出したくないわ!!】
麗
「うん、樺恋に似合ってますね。」
耀
「樺恋、早いな。」
耀が樺恋の頭を髪型が崩れないように撫でた。
樺恋
「うん。唯澄の家行くから。」
耀
「あぁ、祝辞の練習はしておくように。じゃぁ、行ってくる。」
耀、柳樺、麗が学校に向かった。
朝7時ごろ
優華
「樺恋、朝ごはんだよって起こしてきて。」
樺恋
「うん。起こしてくる。」
耀・佳翔の部屋
樺恋
「かい兄起きて。」(体を揺すった。)
佳翔
「う〜ん…あ、れんちゃ〜ん。おはよ〜。」
樺恋
「うん、おはよう。お母さんが、ご飯食べてって。」
佳翔
「うん、わかった〜。」
海礼・凛の部屋
樺恋
「起きて!お母さん呼んでる!」
凛
「ぅあ〜。はよ。おい、海礼起きろよ。」(目つき悪い。)
海礼
「うるさい。起きてる。れん。」
樺恋
「デザートはプリンだったよ。」
海礼
「ん。」
凛
【なんで、樺恋は海礼の言いたいことわかるんだ?意味わかんねー。】
珠優・爽の部屋
珠優
「れんちゃん、おはよう。」(ニコニコしてる。)
樺恋
「うん。爽ちゃんは?」
珠優
「まだ、寝てるね。」
樺恋
「爽ちゃん。朝だよ。」
爽
「はよ。樺恋、爽ちゃんって呼ぶな!」
樺恋
「やだ。じゃぁ、先行くね。」
リビング
アラン
「あ、ボンジュール樺恋ちゃん。」
樺恋
「あーくん、どうしているの?」
アラン
「優華さんに部活のことで相談あってね。」
優華
「そうなのよ。樺恋、そろそろ薫梨ちゃんのとこいきなさい。」
樺恋
「うん。」
樺恋がいなくなり。
アラン
「スタジオの準備は全員でしておくね。」
優華
「えぇ、あの子たちもいるからみんなで頼むわね。」
水篠家 リビング
薫梨
「唯澄なら部屋にいますよ。後で、飲み物を持っていきますね。」
樺恋
「薫梨先生、ありがとう。」
薫梨
「いえいえ、8時30分まではごゆっくり。」
唯澄の部屋
唯澄
「樺恋。」
樺恋
「制服、似合ってる。」
唯澄
「あぁ、ありがとう。樺恋も似合ってるぞ。やっぱり、メガネつけるんだな。」
樺恋
「うん。」
樺恋がメガネをつけるのは、樺恋の目が特別なためである。
樺恋の目は、サポート能力に秀でている。
裸眼で見ると対象人物の大体のことがわかってしまうものである。
・体重
・身長
・身体能力
・癖
・性格
・行動パターン
・その後の伸び代
・活動中のスタミナ残量
・怪我の有無
・活動限界
などである。かなり、無敵の能力である。
46時中見るのは目に負担となってしまうので、メガネをつけて過ごしている。
唯澄
「まぁ、そうだよな。」
その後、2人は挨拶の練習や入学したその後について話していた。
8時30分となり
薫梨
「そろそろ、学校に向かいましょうか。歩いて、20分もかかりませんからね。9時から受付ですからそろそろ出ましょうか。」
淡雪国際学園 正門
耀
「あ、きたな。」
樺恋
「耀兄。」
耀
「唯澄と樺恋はAクラスだ。聖那、頼む。」
聖那
「は〜い!じゃぁ、2人とも行くわよ〜!」
入学式本番
樺恋・唯澄
「暖かな春の訪れとともに………。」
樺恋と唯澄は代表挨拶を立派にこなし、入学式は終わりとなった。
Aクラス教室
担任
「Aクラスの担任の有馬響紀だ。元社交ダンサーだ。今は、社交ダンス部の顧問を務めている。よろしく頼む。机の上に資料が置いてあるから明日までに見ておくように。このAクラスに入ったということは全員何かしらの特待生ということだ。切磋琢磨してもらいたい。」
全員が、資料をみた。
響紀
「今日のうちに、部活が決まっているものは入部届を今、提出すること。この学園の決まりはわかってるな?学期で1位だったのもがクラス会長となる。今学期は入試成績1番だった漣樺恋に勤めてもらう。副会長には水篠唯澄とする。樺恋、10ページの項目のことを頼む。」
樺恋
「はい。」
樺恋が、教壇に立った。
樺恋
「では、生徒会宛入部届は副会長に提出してください。担任宛入部届は有馬先生に提出してください。部活連宛は私に提出してください。顧問宛の入部届は明日以降に提出してください。では、速やかにお願いします。」
入部届が38人分提出された。
淡雪国際学園は完全な成績別クラス分けとなっており、Aクラスは特待生40人で構成されています。
樺恋
「唯澄、出して。」
唯澄
「うん。はい。」
樺恋
「ありがとう。有馬先生、終わりました。39人分あります。」
有馬
「漣は出さないのか?」
樺恋
「はい。出しません。兄達のサポートに回るつもりなので。」
有馬
「あぁ、そうか。」
生徒達
【漣…あ!漣家の!?】
有馬
「よし、明日のことを連絡する。1限は校内案内、2限から4限は部活動紹介と生徒会などの紹介だ。5限は1年生担当教員との顔合わせ、6限は自己紹介と資料作りな。以上で解散とする。漣と水篠は残るように。」
全員が帰宅して、教室に樺恋と唯澄が残された。
有馬
「優華と薫梨とメルリスは元気か?」
樺恋
「はい、元気です。」
唯澄
「元気にしてます。」
有馬
「そうか。樺恋、社交ダンス部に籍だけ置くことは可能だがどうする?」
樺恋
「いえ、ダンススクールからの出場になると思うので。」
有馬
「そうか。引き止めて悪かったな。」
その後、樺恋と唯澄達は家ではなくスクールスタジオに来ていた。
入室した途端…
2話に続く
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