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最終話 エンディング

 セクションセブンを襲った、ヒロヤによる一連の騒動。一歩間違えれば国家を揺るがす大惨事に発展していた可能性を秘めて居た。


 後に『サジタリウス』事件として社内で語り継がれる事に成る。


 外部に公表される事は無く、真実を知る者は極僅か。


 騒動を収めた功績で牧村は昇進を果たし、茜は補助的活躍が認められ分室から正式にセクションセブンへの転属命令を受領した。

 騒動の発端になった茜の事は伏せられ、茜と牧村二人だけの秘密になった。











 事件から一年の時が流れた・・・


 空には心地良い風を受けてカモメが優雅に飛んでいた。太陽の光が燦燦と降り注ぐ、海の見える丘に立つ教会では。今まさに結婚式が執り行われようとしていた。


 バージンロードを周囲の祝福を受け進んで行く二組のカップル。


 水沢茜みづさわあかね野村一平のむらいっぺい


 そして茜の親友の三千院麗子さんぜんいんれいこ本山武もとやまたけしだ。



 それぞれ神父を挟んで出席者の方を向く。


 出席者には新郎新婦の両親を始め、大学時代の共通の友人や会社の関係者が出席していた。

 もちろんセクションセブンと分室の面々も出席していた。

 マイクが渡されそれぞれの両親から祝いの言葉が述べられ、友人代表挨拶も順調に進められた。


 以前の上司と言う事で、分室代表としてホクロ田にマイクが渡った。


「水沢茜さんそして野村い、・・・い君・・・・・・えぐっ、えぐっ・・・・・・わ、私わズズズズー」


 涙と鼻水に塗れて何を言ってるのかさっぱり分からなかった。

 周囲では(娘が嫁ぐんですもの、男親の嬉しさと、悲しさ、寂しさで言葉に詰まっても仕方が無いわ)

 勘違いした出席者の涙を誘っていた・・・


 そしてマイクは最後に牧村冴まきむらさえの手に渡った。


「えー本日はお忙しい中、ヘック・・・私の、ヘック、結婚式に~あ~違うわね~あはははは!」


 会場はざわめき始めた。


(誰だよ牧村さんにお酒勧めたの?)


 (確か牧村さんどこかのおじさんと飲み比べ始めて、シャンパンラッパ飲みしてたわよ!) 


(マジかよそれ。牧村さん酒が入ると人が変わるからなー

 だから今まで嫁のもらいてが無いらしいぜ!)


 周囲の心配をよそに牧村は、トロ~ンとした目で祭壇を舐める様に見渡し茜の姿を見つけると、


「茜~、私より先に嫁に行くなんて、ヘック、こ、この、バカヤロー!!

 そしておめでとう~~~~~~!!!」


 両手を挙げて祝福する姿に一瞬会場は凍り付いたが、牧村の部下たちが機転を利かせて力強い拍手の音で場を盛り上げた。それに続いて周囲からも拍手の波がパラパラとだが沸き起こり、いつしか大きな拍手に包まれて行った。


 祭壇では、二人の新郎が二人の新婦のベールを捲り、神父に促されて熱いキスを交わした!


 周囲は割れんばかりの拍手や口笛が何時までも鳴りやまなかった・・・


 新郎新婦退場。


 司会者に促されて二組のカップルは、降り注ぐライスシャワーと拍手の雨をくぐり抜けて教会の外へ出た。


 暫くして出席者も続々と外に出て来る。


 最後のイベント【ブーケ・トス】が行われた。


 茜と麗子は出席者に背を向け、同時に持ってるブーケを投げた。二人の投げたブーケは綺麗な放物線を描いて出席者の方え飛んで行く。

 茜の投げたブーケはハルカの手に握られていた。

 ブーケを手にしたハルカは茜に近づき。


「先輩、ホントにおめでとうございます! 今度は私が幸せになる番ですね!

 期待しててくださいね。きっと最高の男、ゲットしてみせますから!

 その時は先輩! 友人代表としてスピーチお願いしますよ」


 涙を拭い声を詰まらせながら語り掛けて来るハルカの手を両手で掴んで茜は、


「約束だからね!! きっとよ!」


「ええ! きっと!」


 二人は赤くなった目で見つめ合いながら、握った両手を離さないでいた・・・




 麗子の投げたブーケの行先はと言うと。


 よそ見をしていたホクロ田の顔を直撃して、そのままホクロ田の手に握りしめられていた。

 周囲からは爆笑の渦が巻き起こった。


(ホクロ田再婚するのか? )


(再婚?あいつ独身なの!)


(知らないの! かなり昔にカミさんに捨てられたのよ!)


(でも娘さん引きとってちゃんと育て上げて嫁に送り出したらしいわよ)


(まじか、ちょっとホクロ田見直したぜ!)


 爆笑から次第に拍手に変わり最終的にはホクロ田コールへと変わって行った。ブーケを手にしたホクロ田は、何故か照れくさそうに顔を赤らめ頭をかいていた。


 全てのプログラムが終了して二組のカップルは、拍手に送り出されハネムーンへと旅立っていった!




 暫くして、参加者全員に結婚式の時の記念写真が届いた。


 セピア色の写真には参加者全員の前に立つ一平と武。

 その前には椅子に座って微笑む茜と麗子。

 そして茜の膝の上には眠そうにしている諭吉先輩の姿があった・・・・・・



                              fin





















『ろくきゅっぱの彼氏』お楽しみいただきありがとうございます!


恋愛小説読んだ事ない。


テレビ・本ほぼ見ない。


ナイナイ尽くしの私ですが突如書きたくなって頑張って書いてみました。

勉強時間が欲しいのですがその時間を使って書く方がいいのかなっと^^


感覚的にはテレビ・映画素材でやってみましたが評価・感想など貰えると有難いです。


次回は無謀にも戦国を舞台にしたファンタジー物を書こうかと思っています。


その次は現代を舞台にしたファンタジーと。


頭の中ではどちらも中盤まで出来上がっているのですが、打ち込みが遅すぎて・・・


興味がある方はそちらの方にも是非お越しください。


では、またお会いしましょう。

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