表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/34

8,戦闘開始

戦闘シーンに入ります。

題名の通りです。





屋敷のなかに入ると、すぐにホールにでる。やはり妖精が作ったものと言うべきか、その技術は見事なものだった。

後ろまで透けた、宝石のようなものが色とりどりに散りばめられている、まるで氷のようなの柱。生きてるような躍動感のある、天井や壁の彫刻。どれひとつをとっても、価値の付けようのない一級品ばかりだ。


「侵入者だ!」

「妖精だ、魔法に注意しろ!」


三人が侵入した方から、敵の大声が聞こえる。それと一緒に、魔法の発動音も聞こえてきた。


ーーかなり、暴れているようだ。


アリーシアは、深く息を吐いた。


「火を司るものよ、火の柱で貫き燃えろ!」


瞬間、アリーシアの背後に魔方陣が展開される。


赤い魔方陣ーー火炎系の魔法だ。


魔方陣から火柱が、一気にアリーシアへと襲いかかる。

ホールは一気に火の海と化した中、二階から茶髪の人相が悪い男が1人、手に持っている杖をくるくると回しながら下りてくる。


「……ったく、手間どらせやがって」


男は唾を吐くように、言い捨てる。


「まぁ1人は始末できてし、こいつは妖精じゃなかったから、簡単だったな」


男は火の海の方へと手をかざし、火の海の真上に青の魔方陣を展開する。魔方陣から、嵐でも来たような水量が溢れだした。

魔方陣が消滅する頃、火を消した影響からか煙が一寸先も見えないほど立ち込めていた。


煙がだんだんと、薄くなっていくと……


「なっ……」


男はあり得ないもの見るような目で、煙のなかを凝視する。


「その目、ひどくない?」


煙の中からは、アリーシアが傷や火傷のひとつもつけることなく、そこに平然と立っていた。


「ちょっとばかりの仕返しだよ」


アリーシアがいい放つと、男の周りに幾つもの赤い魔方陣が展開される。

魔方陣からは無数の火の矢が、男に向かって放たれる。


「はあっ!? 中級魔法を詠唱破棄!」


男は火傷の負った腕を庇いながら、アリーシアを凄む。


「この程度、私なら杖なしの詠唱破棄で十分発動出来るよ」

「そんな芸当……俺は1人しか思い付かねぇ……お前、王都嫌いの“フェンリンの変人”だな」

「……よく分かったね」


フェンリンの変人ことアリーシアは、普通の人間には出来ない、中級魔法の詠唱破棄ができた。

中級魔法以上の詠唱破棄は、妖精にしか出来ないことである。さらり、人間は杖を媒介にして魔法を使うことができるのに、アリーシアは杖を使わずにして魔法を使ったのだ。かなり規格外な能力である。


「何でこんなところにいんだ。森から滅多にでないことで有名なのに……」

「私も嫌々だ。王命だから、仕方なく来ただけ」


男は、悔しそうに顔を歪める。しかし、うってかわって、男はいびつな笑みを浮かべた。


「ふんっ……どうせ敵わないんだ、だったら……」


男の周りに、ホールの端から端まで行くほどの赤い魔方陣が展開された。


「ちょっ……、この魔方陣、死ぬつもり!?」


アリーシアは、赤く大きな魔方陣に慌てふためく。


「道連れだ!」


屋敷を揺らがすほどの、魔法が放たれた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ