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「思考だけでハッキングできる俺が、AI支配社会で学園無双する」  作者: マロン64
クラス別対抗戦開始!

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第五十話 天瀬ルナ対神無ヒバリ エデュケーター・クラヴィス視点→天瀬ルナ視点→→現在→城壁リンクフィールド

『両者、見事なリンクバトルでした! 両者の健闘を称え拍手を!』

『空島リンクフィールドの特徴を活かした素晴らしい戦いでした』

 観客席から割れんばかりの拍手が二人に送られる。


「次は負けないよ」

「次も勝つ」


 どうやら二人はライバルになったようだ。九条リクトの顔にも自然と感情がにじみ出ていた。


 控室から見ていたエデュケーター・クラヴィスは笑っていた。

「どうやら秩序は自由に負けてしまうのかもしれませんね。ですがまだ一戦目ですよ?」


 独り言をつぶやくクラヴィスの姿は楽しそうだった。


 控室に戻ってきた九条リクトにも声をかける。


「見事なリンクバトルでしたよ。リクト君」

「はい。ですが負けてしまいました」

「そうですね。まだ榊友斗を引っ張り出していないのにこの負けは中々苦しい。ですが私たちはエリートクラス。まだいけます」


 エデュケーター・クラヴィスはそういって胡散臭い笑みを見せる。

 クラヴィスはかなり思想は偏っているが、授業や指導をするときは優しい。

 A01クラスの生徒には人気だった。


「ん。次は私が出る」

「はい。私も神無ヒバリさんを出そうと思っていましたよ」

「絶対勝つ」


 立候補した神無ヒバリは闘志を燃やす。

 A01クラスの誇りをかけて負けられない。

 それにA07クラスにはライバルがいる。


「天瀬ルナは絶対出てくる。私の光弓で勝つ」

 白髪に金色の瞳の少女を思い出し、闘志を燃やす神無ヒバリ。


 神無ヒバリは秩序とか自由はそこまで気にしていなかった。

 ただ勝つことだけに特化したスタイルだ。


 エデュケーター・クラヴィスはそれを満足そうに見る。

 別に思想をぶつけ合うだけが勝負の華ではない。

 ライバル同士の戦いはそれだけで十分見どころになる。


 次の勝負は勝たせてもらいますよ。エデュケーター・エミリア。

 そんな思いをにじませながらリンクフィールドに向かう神無ヒバリを見送った。



 ** 天瀬ルナ視点



「レオ、勝利おめでとう!」

「おめでとう‼」


 友斗達とクラスメイト達の称賛がレオに飛ぶ。

 レオはふんぞり返りながらも、嬉しそうにしていた。

 ラピスも無表情ながらも礼をして、クラスメイト達の歓声に応えていた。


「レオ、これでA07クラスは勢いづいたぞ!」

 友斗がレオの肩をバンバン叩きながら、喜びの感情をあらわにする。


「そうだな。これで友斗だけのワンマンクラスではないと示せた」

「レオ、なんか成長したか?」

「何を言っている! 俺様はいつだって天才ハッカーだ!」


 レオがお茶目に冗談を言うのでみんなが笑う。

「それにしても、ラピスとの合わせ技、ロジカル・ハッキングだったか? めちゃくちゃよかったな」

「ふっふっふ。あれは以前から考えていたことを実行したまでだ」


「レオ、中々やる」

「カスミもナビAIは持っておいた方がいいぞ?」

「……うん。考えておく」


 レオの忠告に逡巡しながらも応えるカスミ。AI嫌いだったカスミがここまで柔軟になったのはこれまでのネオセントリック教団との戦いや一緒に過ごした時間があったからに違いありませんわ。


 エデュケーター・エミリアが笑顔を見せながら手を叩く。

「さあ、次の試合だが誰が行く?」

「じゃあ、俺――」

「わたくしが行きますわ!」


 天瀬ルナが友斗を遮って立候補する。

 友斗は少し困った表情を浮かべてルナに話しかける。


「でも、俺の温存はもういいんじゃねえか?」

「温存云々ではありませんの。A01クラスにはわたくしのライバルがいますの」

「ライバル? でもここで出てくると決まったわけじゃあないぞ?」


「いえ。クラスの危機に燃える性格でA01クラスを救うために絶対出てきますわ」

「そいつの名前は?」

「神無ヒバリですわ」


 神無ヒバリは幼馴染で昔から勉強やリンク戦闘訓練を競い合ってきた中でした。

 そして厄介なことに神無ヒバリは強い。おそらく九条リクトよりも。

「わがままを言っているのは承知していますわ。でもこの勝負は絶対出たいんですの」

「そこまで言うならルナに出てもらおう」


 エデュケーター・エミリアの一声で天瀬ルナの出場が決まる。

 あまり語らない親友兼ライバルの顔を思い浮かべる。

 あの金髪に瑠璃色の瞳が印象的な神無ヒバリの事を。


「勝ってきますわ」

「おう! 頑張れルナ!」

「ルナ、無理はしないで下さいよ」


 友斗とショウの掛け声に少し照れるルナ。

 思い人二人からの声にドギマギしながらも――いけませんわ。

 今は集中しないと。  

 ヒバリは強い。幼い頃から何度も戦ってきたから分かる。


 それでも―勝ちたい。  この二人に、良いところを見せたいから。  

 ルナは拳を握りしめ、体育館フィールドに向かった。


「ん。来たね、ルナ」

「来ましたわ、ヒバリ」


 久しぶりに見る親友の顔は、相変わらず無表情に近い。  

 だがルナには分かる。あの瑠璃色の瞳の奥に、闘志の炎が燃えているのが。


「ん。今日も私が勝つ」

「あらあら前回もわたくしが勝ってますわ?」

「前々回は私が勝ったもん」


 お互いにけん制し合う。ライバル関係なのは間違いない。  

 だが同時に―幼い頃から共に育った、唯一無二の親友でもある。


「ん。でも私はエリートクラスのA01クラス。ルナはA07クラス。つまり私の下」

「おほほほほ。その驕りを打ち砕いて見せますわ!」


 神無ヒバリの挑発にわかりやすく青筋を立てるルナ。

 金色の瞳を怒らせていた。


『さあ、会場盛り上がってるか~!』

 うお~!

 ヒバリ~!

 ルナちゃん可愛い!


 実況が煽り、観客席から声援が飛ぶ。


『さあ、リンクフィールドの選定の時間だ~!』

『次のリンクフィールドがどこになるか気になります』


 リンクフィールドがランダムに表示される中、段々と動きが遅くなり次のリンクフィールドが決まる。


『城壁リンクフィールドだ~!』

『ここのリンクフィールドは相当に広いことで有名です。直径二キロのリンクフィールド内にお互いの城が配備されます。一v一でここが決まるのは珍しいですね』


『ノヴァっち! 城取りではないんだよね?』

『そうですね。お互いの城をとっても特にポイントはありません』

『情報によると二人とも遠距離型の武器を使うようだ~! ここの城壁を活かした射撃戦が見どころです』


 リンクフィールド内にお互いの城ができて、空には天凛の満月が浮かぶ。

 自然と距離が離され、二キロの距離ができる。


「ディアブロ、索敵を開始しなさい」

「かしこまりました。お嬢様」


 すでに狙撃用のスコープに電子武装化したディアブロが電磁ソナーを開始する。

 神無ヒバリの光弓も城壁から放たれるだろう。

 近距離戦だったらガンアクションで圧倒できるだろうと思ったのに。


「お互いより良いリンクバトルを! 試合開始!」

 エデュケーター・コバルの声が、夜空に響き渡る。  


 その瞬間——。

「ディアブロ、第一射用意」

「了解しました。照準補正完了―発射準備完了」  


 ルナは引き金に指をかける。  

 二キロ先の城壁に、光の粒子がきらめいた。  


 ――ヒバリも、動いた。  

 幼馴染同士の、遠距離射撃戦が今、幕を開ける!


小説をいつも読んで頂きありがとうございます。面白かった、また読みたいという方は高評価やブックマークをお願いします。作者の励みになります\( 'ω')/


⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎を★★★★★にしてくださると作者が大変喜んで更新頻度が増えるかもしれません。よろしくお願いします。

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