北方プロジェクト 第八
その闖入者とは、神凪真事。
「春よ恋春よ恋。」と言っていた時から観測者としていたのである。
そんな神凪が介入する理由。いわば、人間嫌いに有る。神凪が巫女と成った理由それは人間嫌い。特に男嫌いからだった。
今は衰えた冬将軍に話しかける。「あなたの妹さん大変な様ね。助けてあげ無いの?」
私は相談事は受け付けているが、積極的には関われない。との返事だった。
「俺なら助けるけれど。」
あなたは冬将軍の冷たさを知らないから、今だから言える事ね。という返事。つまり、冬将軍だったら神凪はどうするのか?という事の解答を神凪は話したのだった。
ともかく、俺と名乗る神凪はスラっと背が高い、胸もあり、母性と呼べるものも持ち合わせていたのだが、春将軍をスルーし、冬将軍に話しかけたのだった。
「あなたはあなたで、私は私。分かる?立場の違いが。私は冷たいから配下もついてくる。あなたでは、務まらない事よ。」
「確かに、俺は俺。あなたはあなただ。でも、想像ぐらいは自由で無いとね。」
苦労する春将軍を尻目に、言による超越者である二人は話を続ける。
「ところで、何で私が見えるの?あなた人間でしょう?」
「俺は、スーパー巫女だから、見える者は見えるのよ。でも、やっぱり、人間嫌いだからかしら。」
「人間嫌いで見えたら、2ちゃんねらーは私を付け狙うでしょうね。」
説明しよう。「2ちゃんねらー」とは、ひきこもりや現役小学生等が種別問わず集まった人々なのだ。
文字通り、2ちゃんねるに集っている人間嫌いから人間スキーまで色々な人がいるが、基本的に人間嫌いで、むしろ、実際の会話が苦手で逃げ込んだ先が2ちゃんねるという訳だ。
文字を相手にするので、ある意味でメタな会話を楽しめる様に作られたものなのだ。
やはり、人間嫌いというのは理由に成らない様だ。
「巫女だからって言うのは、やっぱり、理由としては霊感とかの関係らしいわね。私は全く知らないけど。」
「そこは顎の長い人に聞かなくてはいけないみたい。俺は聞く気は無いわ。」
「そう。つまり、見えるという事実に前提は無いという事なのね。」
「俺は人より自由なだけで、一般ピーポーだよ。特別な能力も無いし、まあ、一応巫女だけれどね。」
「何故、私達が見えるかは置いておいて。そろそろ、慰めに行こうかしら。」
「ばいばいな。」