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441話 大怪物空中決戦

「クアアアアー!」


 巨大な雷の怪鳥、雷鳥(ガルーダ)

 凄まじい叫び声を上げてその巨大な(くちばし)を開いた。

 その全身にほとばしる雷が口内に収束し、

 雷撃の光線(ビーム)が撃ち放たれた。

 光線(ビーム)は魔竜リュシウムに直撃し大爆発を巻き起こした。


「オオオ…

流石は雷の怪物(モンスター)として名を馳せる雷鳥(ガルーダ)

なかなかの雷の威力よ…

だが、魔界の過酷な環境で鍛えられた

我が魔竜(エビルドラゴン)(うろこ)には通じぬ。

地上の生物如きが魔界の生物に勝てると思ったかッ」


爆炎が収まった後には

全くの無傷のリュシウムの姿。


「ならば次はワレの攻撃の番だな…

受けるがが良い、

我が魔竜の吐息(ブレス)を!」


 魔竜リュシウムは大きく口を開く。

 その口内に膨大な魔力が収束し光線(ビーム)が撃ち放たれた。

 しかし雷鳥(ガルーダ)は巨大な翼をはためかせて、

 必殺の光線(ビーム)をひらりと(かわ)してみせた。


「ほう…

流石は鳥の怪物(モンスター)と云うべきか。

空中回避力には定評がある様だな…

ならばッ!」


 リュシウムは再度口を開いた。

 今度は光線(ビーム)では無く光弾が発射される。

 どおんどおんどおん!

 それも息を付かせる間もなく連続で発射した。


 雷鳥(ガルーダ)は翼を羽ばたかせて高速機動飛行、

 魔竜の放った連続光弾を全て(かわ)し切る。


 リュシウムは翼を広げると高速飛行し雷鳥(ガルーダ)を追尾、

 そして口を開け再び光弾を連続発射する。

 対して雷鳥(ガルーダ)もリュシウムの光弾を(かわ)しつつ、

 雷撃の光線(ビーム)を撃ち放って反撃する。


 大森林の上空で二体の巨大な怪物同士が激突した!

 光弾が、

 光線(ビーム)が、

 そして巨大な怪物の身体同士が交錯する。


「クアアアッー!」


雷鳥(ガルーダ)は自身の巨大な(くちばし)に雷が集中させると、

リュシウムに向けて突き立てた。

それはまるで雷の(ランス)の如き一閃!

だがその一撃は魔竜の右手に鷲掴みにされて制止させられた。


「なるほど、

遠距離攻撃ではワレに通じると悟って

近接攻撃に切り替えたか?

怪物(モンスター)にしては頭が回る。

だが…根本的なことが間違っている。

オマエ達の様な地上の脆弱な怪物如きが…

過酷な魔界で生き長らえて来た、

我等魔竜(エビルドラゴン)に勝てると考えたこと自体が

間違っているのと言うのだッ!」


 リュシウムは右手に掴んだ雷鳥(ガルーダ)(くちばし)をそのまま握り潰した。

 同時に左手を振るい雷鳥(ガルーダ)の巨大な胴を引き裂いた。


魔竜吐息(エビルブレス)!!」


 リュシウムの口から放たれた大口径の魔力の光線(ビーム)は、

 雷鳥(ガルーダ)の身体をバラバラに吹き飛ばして消滅させた。

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