表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

305/579

第305話 雷迅王と金剛力士

 地ノ宮流気士術ちのみやりゅうきしじゅつ・一の型改、雷迅王(らいじんおう)

 雷撃状の気を全身に纏い超音速で飛翔、

 自身を巨大な雷の弾丸と化する技。


 俺は全身ごと電磁砲弾(レールガン)と化して大魔王の右胸に突っ込んだ。

 轟音と共に着弾し巨人の身体に衝撃(インパクト)を与えた。


「ぐ、おおおっ!?」


 初めて大魔王が苦悶の声を上げた。

 これは、効いている?

 そして巨人の足がよろめいて、そのまま仰向けに倒れ込んだ。

 ずうううん!

 地を響かせる轟音が周囲に響き渡った。


 俺はそのまま大魔王の左胸に取り付いたまま、

 気を再度高める。

 そして流れる様に次の気士術(きしじゅつ)を行使する。


地ノ宮流気士術ちのみやりゅうきしじゅつ・三の型改、金剛力士(こんごうりきし)!』


 俺は全身を鋼並み…いや鋼以上の硬度に引き上げた。


 地ノ宮流気士術ちのみやりゅうきしじゅつ・三の型、金剛(こんごう)

 気を身体に纏わせて肉体を鋼並みの硬度に引き上げる防御主体の技である。

 この硬度は気の大きさに比例する。

 俺は気の集中と『光の加護(ライトフォース)』の魔法を

 同時に使用することで気力が通常の二倍になっている。

 今の俺の気の大きさなら…

 技の名前の通り金剛(ダイヤモンド)に近い肉体硬度に近付けられるだろう。

 『金剛(こんごう)』の発展型の技であるこの『金剛力士(こんごうりきし)』という技は、

 全身の硬度を引き上げた状態で敵の懐に飛び込んで

 一気呵成(いっきかせい)に近接格闘戦を仕掛け

 敵を瞬く間に殲滅する攻防一体の技である。


「はああああ!!」


 俺は金剛(ダイヤモンド)に近い硬度の右の拳を巨人の右胸に叩き込んだ。

 息を付かせる間もなく左の拳も叩き込む。

 そして再度右拳を。

 怒涛の音速打撃ラッシュ。

 このまま大魔王の右胸の”核”を破壊する!


 俺が攻撃する最中、不意に巨人の瞳が輝いて光線が発射される。


光防壁(ライトウォール)!」


 俺は光属性防御魔法を展開し巨人の攻撃を防いだ。

 だが巨人の瞳は再び輝いて光線が連続で発射される。

 俺の身体を包む光の壁が軋んで砕け散った。

 そして三度(みたび)巨人の瞳が輝く。


光防壁(ライトウォール)!」


 俺は防御魔法を張り直して光線を弾き散らす。

 光の加護(ライトフォース)の身体能力強化魔法を常に展開している状態に加えて、

 光防壁(ライトウォール)も常に展開している今の状態では…

 俺の魔力はそう長くは持たないだろう。

 だから俺は一気に勝負を懸ける。


 「うおおおおお!」


 俺の音速の拳の猛連打が大魔王に突き刺さる。

 そして右胸を覆う皮膚装甲に亀裂が入った。

 よし、いける!

 そう思った刹那…俺の視界を真っ赤な閃光が覆った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ