表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/579

第26話 異世界転生?

「異世界転生から帰還…? どういうことなの?」


 俺はポーラ姫からよくわからないことを言われてぽかんとしてしまった。

 異世界転生? 一体どういうことなんだ?

 転生は生まれ替わりの事だったと思うが、そして帰還…?

 俺には何が何だかわからない。


「お兄様は噂に聞く異世界転生というものをされてから精霊様に召喚されてこちらの世界に戻って参りましたの!

前世の記憶は忘れておられる様ですが…ここはポーラの愛の力で戻して差し上げま…きゃうン!?」


 よくわからないことを言って再びヒートアップして来たポーラ姫をミリィが杖で押しのけると俺と姫の間に割って入ってきた。


「だから説明も無しに問い詰めるのは辞めたまえと言っているだろポーラ! 兄君様あにぎみさまが困っているだろう。

ボクの愚妹ぐまいがそそうなくて申し訳ない。ここはボクから説明するから聞いてくれるかい兄君様?」


「あ、ああ…お願いするよミリィ」


「ふふっ、さっそく愛称で呼んでくれるんだ? 何だか嬉しいね! それじゃあ説明するよ。

まずはひとつめ。

エクスラント聖王国について。聖王国は精霊様たちが異世界から召喚した人間に専用の装備を授ける光の神殿を領内に持つ国だ。

精霊様達はエゾン・レイギスの人間全てをを滅ぼそうとしている魔族に対抗すべく異世界、地球から高い魔力を持つ人間を召喚されている。

だけど突然、今まで住んでいた世界とは違う世界に飛ばされて魔族と戦ってくれなんて言われても困るよね?

そこでエクスラント聖王国には異世界から召喚された人間を補佐する義務が精霊様達から与えられているんだよ。

聖王国は異世界から来た人間を迎え入れて、この世界の知識を与え、魔法を教え、必要な装備を整えて、そして魔族と戦って貰うんだ。

今回の召喚の波動は今までにない大きなものだったので、もしやとは思ってはいたけど、ついにボク達は待ち焦がれていた世界を救う勇者様、ユウカを迎えることが出来たという訳さ。

ちなみに兄君様、ユウカと魔族の戦いの波動は遠くからも感じられたので急ぎ駆け付けたのだけど間に合わなくて助勢は出来なかったよ…申し訳ない。


つぎにふたつめ。

エクスラント聖王国にはかつて第一王子が居たんだ。ファイズ=ウィル=エクスラントと言ってね、ポーラの兄で勇猛果敢な戦士で立派な人だったよ。

国民みんなに慕われていてね、ポーラはもちろんのことボクも兄として尊敬していたね。

だけどファイズ殿下は聖王国を襲った魔族との戦いで相打ちになり戦死されたんだ…盛大な国葬が行われたよ。ポーラは何日も泣きはらしていたっけ。

そのファイズ殿下なんだけど…ポーラ写真もっていたよね?出してくれるかい」


「はいミリィお姉様、こちらですわ」


 ポーラ姫はそう言うと自身の胸からロケットを取り出すと首からチェーンを外してミリィに手渡した。

 んんー??

 今ちょっとおっぱい見えなかった?

 えっなにその谷間?

 まるでアニメじゃないか!

 異世界凄い!

 異世界凄いよおおおー!!


「さあ兄君様、これを見てくれたまえ」


 ミリィはロケットを開いて俺に手渡した。

 優羽花ゆうかも俺の隣に寄って来て、二人一緒にロケットを覗き込んだ。


「俺だ…」

「お兄だ…」


 そのロケットの写真には金髪ではあるが俺と瓜二つの男の顔があった。

お読み頂きありがとうございました。良ろしければ、

ブックマークのクリック、(☆☆☆☆☆)のクリックで応援頂ければ嬉しいです。

ご感想もお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ