表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/579

第20話 魔族の騎士

 神殿を出たら魔族の魔騎士ディラムという奴が突然現れて俺たちを殺すと宣言した。

 ええと、それって…ゲーム初めていきなりボスが現れたってパターンか?

 おいおい、最初はスライムを倒してレベル上げるとかじゃないのか?

 しかも今この世界に出てこれる魔族では最強とか言ってたよな…これはやばいんじゃないのか。


「だが戦う前に、お前たちの力を見ておこうか。

これはこの世界の人間がその昔、異世界の戦士の装備から技術を写し取り量産したものだが、便利なので我等魔族も使わせて貰っている」


 そう言ってディラムは片眼鏡モノクルの様なものを左目の部分にはめ込んだ。


「これは見通しの眼鏡スカウターレンズといって映した者の魔力値を測定するアイテムだ」


 それって…俺がさっき貰った専用装備の眼鏡と同じ名前だよなあ?

 つまり俺の装備のコピーということか?

 ちなみに俺が掛けている見通しの眼鏡スカウターレンズからはディラムの頭の上に850という数字が見える。


「魔力…ゼロ? 馬鹿な! この世界の人間ならどんな者でも魔力はある、赤ん坊でもだ!

馬鹿な…ありえぬ…そんな魔力無しの役立たずが異世界から呼ばれるなど…そうだ! その男の陰に隠れている女、貴様の魔力は幾らだ!」


 へえ、俺は魔力ゼロなのか? 自分で自分は見れなかったからなあ。

 しかしいきなり役立たずとか失礼な奴だぜ。

 そしてディラムはいつの間にか俺の後ろに隠れていた優羽花ゆうかのほうを視て言葉を述べた。


「魔力250…ほう、なかなかの数値だ。

この世界での一般的な人間の大人の数値は5、大魔法使いや大僧侶で200前後。

この世界に来たてでこの数値は我等魔族にとって後に脅威となろう。

確実に今この場で殺さなくてはなるまい…」


「きゃあっ!?」


 ディラムから強烈な殺意が優羽花ゆうかに向けられて、それをまともに受けて怯える彼女。

 俺は優羽花をかばって前に出た。


「退くが良い異世界の人間よ。我は魔力の一切無い弱者をいたぶる趣味は無い、その女を殺せれば良いのだ」


「嫌だと言ったら?」


「ならば、貴様もろともその女を殺すのみ」


「じゃあ、戦うしかないよなあ」


 俺はディラムに向かって拳を握って身構えた。

お読み頂きありがとうございました。良ろしければ、

ブックマークのクリック、(☆☆☆☆☆)のクリックで応援頂ければ嬉しいです。

ご感想もお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ