表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

190/579

第190話 成果

「…きゃうン!

お兄様あっ!?」


「あっ、ごめんポーラ…強くし過ぎたかな?」


「いいえ…そんなことはありませんわ。

ちょとだけ、びっくりしただけですから…。

でも…これでわたくしは前よりも…

お兄様と距離が近付いた感じがします…。

だから…ポーラ、今とても幸せです…」


 ポーラ姫はとても満足そうに微笑んだ。


「…ねえ、兄君様(あにぎみさま)

ポーラばっかりズルイよ…

ボクはまだ満足していないんだからね…

さあ次はボクの番だよ…

もっとボクに"ぷにぷに”してよ…」


 背後から俺の腕に絡みついて、

 頬を赤らめながら俺に訴えかけるミリィ。


「…ああ、お兄様…。

まだわたくし満足していませんわ…

もっとお兄様の”つんつん”を下さいの…」


 その美しい碧眼を潤ませて、

 俺の袖を掴んで懇願するポーラ姫。


 二人の異世界美少女が…

 熱い目線と声を俺に投げかけて…

 俺の力強い(鉛筆の)”突き”を欲しがっている…。

 こ、これは、童貞歴25年の俺に取っては刺激が強すぎるというものだ…。

 だが、俺は男である前に兄なのである。

 だから俺は兄として…邪な心を打ち払い、

 ただただ、妹たちの望みを叶えるべく行動するのみである。


「ああ、わかったよ…

ミリィ! ポーラ!

二人ともっ!

いくぞおおーー!!」


 俺は気を高め、右腕に集中させた。

 そして常人では目にも止まらないであろう超高速度での鉛筆頬突きを行使する。

 鉛筆を持った右手をミリィとポーラ姫、ふたりの妹の頬の間に同時間に動かして、

 間を一切開けることなく…

 妹達の頬を優しく愛でる様に突きまくった。

 地ノ宮流気士術ちのみやりゅうきしじゅつの技のちょっとした応用である。


「ふぁあっ! 兄君様(あにぎみさま)あ! 凄いよおっーーー!!」


「きゃあン! お兄様凄いぃーー!!」


「まだまだだ二人とも!

俺の鉛筆頬突きは秒間108発まであるぞおッ!!」


俺の突きは音速の壁を越えた。









 ****** 









「あ、兄君様あにぎみさま…凄いよ…ボクぅ…もう…ダメぇ…」


「ああ…お兄様…凄いですぅ…もうポーラ立ってられませんのぉ…」


 二人の妹は息を荒げてその場に横たわっている。

 以前にも今と同じような事があった…”超高速度頭ナデナデ”。

 だがあの時と違い、自分の身体がよろめくなどということは無かった。

 自身の体力がだいぶ戻って来ているのである。

 俺は鍛え直しの成果が出て来ている事を実感した。

 この調子で鍛え直していけば、

 そう時間が掛かることなく短期間で引籠り前の全盛期まで戻すことも可能であろう。


 俺は鍛え直しの場を提供してくれたポーラ姫、

 そして組手相手として付き合ってくれている姫騎士団(プリンセスナイツ)に改めて感謝した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ