表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

171/579

第171話 妹騎士(シスターナイト)

「つまり姫様、私たちとケイガ兄様は同じ思いを抱いていたのですね。

兄様の妹の一人として、

そして兄様を護る『妹騎士(シスターナイト)』としても喜ばしい限りです」


んんー??

妹騎士(シスターナイト)って俺は初めて聞く単語ですよシノブさん!

何時の間にそんな騎士が出来上がったんです?

…しかも俺を護る騎士っ!?


妹騎士(シスターナイト)

なるほど、お兄様を護る妹の騎士ということなのですね。

シンプルですけれど、良い響きの騎士名ですわシノブ」


「お褒めに頂き光栄です、姫様」


「つまり姫騎士団(プリンセスナイツ)の団員は全てお兄様の妹なのですから、

全員が妹騎士(シスターナイト)ということになりますね。

つまりこの場合、妹騎士の騎士団という事で

妹騎士団(シスターナイツ)』ということにもなるのでしょうか?」


「姫様のおっしゃる通りになるかと」


妹騎士団(シスターナイツ)

お兄様を護る騎士団…良い響きですね、良いですわ!

シノブ、『妹騎士団(シスターナイツ)』を結成した場合…

わたくしとミリィお姉様は妹騎士団(シスターナイツ)には入れますか?」


「姫様。騎士はあくまで誰かに仕え、護る者です。

故に人の上に立つ王族、公爵であり、

王位継承権をも持たれるお二人の加入は認められません。

姫様…申し訳ありませんが此処はご辛抱下さいませ」


「なら致し方ありませんね…誠に残念ではありますけれど」


 シノブ団長の言葉に大きく肩を落とすポーラ姫。


 あのポーラさん?

 シノブさんが勝手に新たな騎士を名乗ったについては

 特にツッコミは無いんです?

 シノブさんは貴女を護る姫騎士(プリンセスナイト)ですよね?

 まあ俺はこの異世界での騎士団のルールとか全然わからないので、

 特に問題は無いのかもですけど…。

 ポーラ姫はこのエクスラント聖王国の聖王女であり、

 現聖王国の実質の長を務める立場でもある。

 これぐらいのことでは動じないということですか?

 これが王者の風格という奴ですか?


「姫様ー。団長ー。

妹騎士団(シスターナイツ)の副団長として質問ですー。

ケイガお兄様と私たちが両想いということはわかりましたー。

でもお兄様はわたしたちとキスはしたくないというのは、

どういうことなんですー?

両想いなら何の問題も無いのではないでしょうかー?」


 んんー!?

 のんびりした口調の姫騎士団(プリンセスナイツ)の副団長カエデから

 何やら鋭いツッコミが飛んで来たぞ!

 と言うかカエデさん既に妹騎士団(シスターナイツ)の副団長と名乗っているんですけど

 妹騎士団(シスターナイツ)って、まだ話だけで実際は結成されて無いですよね?

 それは良いんですかポーラさん?


「副団長、ケイガ兄様はあくまで我々とは、

兄と妹として節度を持って接したいということでしょう」


「…ですが団長。

男性たるもの、自分の思いを寄せる女性を全てを愛するべき…

という言葉もありますわ。

兄様はちょっと、ご遠慮深いとわたくしは感じました」


 シノブ団長の言葉に結構過激な発言を返すイチョウ。

 えっ…それだと只の酒池肉林(ハーレム)になってしまいませんかイチョウさん?


「…もしかして兄様?

へたれ?」


 いつもクールで簡潔な口調のモミジから、

 予想だにもしなかった容赦無いツッコミが浴びせられた。

 俺はあまりの衝撃に脳内で卒倒した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ