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エネーボ・レボリューション  作者: 春夏秋冬
幕間4
47/50

月夜に響く『ばかになれ』

メルロア姫による建国の発表のあと、ミサキさんと龍やんくん、ねむさんとメルロア姫という二組のカップルが誕生した宴会中の話。



始めは城の中の広間にて、『緋花』とその傘下60人、メルロア姫、アリアさん、ルイスさんは宴会をしていたのだが誰かの「今夜は月が綺麗だから外でやろうぜ。」という言葉で全員で城の広い中庭に出た。

「かんぱーい!」

「かんぱい!」

再度乾杯がなされ、メイドさんたちが酒や料理を運んできてくれ、宴会は再開したのであった。

中庭から見える夜空には月がひとつ。あとのふたつは城の影に隠れているようだ。



宴会の最中、僕とずんと柚子は酒を片手にふらふらと歩き回り、いろんな人と宴会を楽しんだ。

さて次はどこへと立ち上がったとき、『雪中花』のヒロくんがギター?リュート?のような楽器を抱えているのが視界に移った。

「ヒロくん、それは?」

「あ、エルさん。ずんさんに柚子さんも。これ、城の中で持っている人がいたので借りたんです。」

「おー、もしかしてヒロくんは楽器が弾けるとか?」

ヒロくんの言葉にずんが食い付く。

「はい、地球にいたころ、バンド組んでたことがあります。最近はソロでしたけど。」

「へぇ、ヒロくんすごいんだね。」

柚子が関心する。

「すごくはないですよ。自主製作でCDも作りましたけど、ぜんぜん売れませんでしたし。」

「もしかして作詞作曲もしてたとか?」

「はい、数曲ですけど。」

「わぁ、聞きたい聞きたい!」

「私も聞きたい!」

僕も聞きたい。

「その楽器、ギターとは違うみたいだけど、弾けそう?」

「あ、はい。ちょっと触ってみましたけど、原理は一緒なんで。」

「なら一曲お願いしてもいいかな?」

「はい、では一曲だけ。」

「みんなー。ヒロくんが歌ってくれるってー。聞こうー!」

ずんが叫ぶとヒロくんに注目が集まる。

「では、僕が作詞作曲した曲です。聞いてください。『ばかになれ』。」

ポロロンとリュートを弾きながら、ヒロくんはまるで女性のようなよく通る高音ボイスで歌い出したのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

失敗なんて恐れたら何も始まらない

どうせ「自分なんて出来ない」ほら勝手に決めつける


言い訳を並べて逃げるのはもう止めにしなよ

本当の自分を見つける旅に出よう


見えないものも生まれ変わることによって

退屈な毎日が希望に満ちた明日に


この世界で君にしか出来ない事がきっと絶対必ずあるから

最後の最後まで諦めないで自分の力信じて君ならできるさ

ばかになれ


変なプライド捨て去って未来の自分を

もう一度初めからやり直そう


この世界が君を待っているんだよ…


この世界で君にしか出来ないことが

きっと絶対必ずあるから

最後の最後まで諦めないで自分の力信じて

君ならできるさ

ばかになれ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


まるで今の僕たちを表しているような曲であった。

ヒロさんが歌い終わると、今まで静かに聞いていた全員から拍手喝采が起こる。

メルロア姫がさっと立ち上がる。

「ヒロ様、素敵な歌をありがとうございました。これが異世界の歌なのですね。まるで、今のわたくしを、いえ、わたくしたちを表しているようでした。勇気を貰えました。本当にありがとうございます。」

ねむさんも立ち上がる。

「せやな、ヒロくんの歌の通り前向きにこの異世界を生きていこうやないかい。ばかになってな。」

「「おーーーーー!」」

歓声が上がる。

「アンコール!」

「アンコール!」

そして、アンコールの大合唱。

「じゃあ、今度は洋楽で。」

ヒロくんはアンコールに答え歌い出す。

「いい曲だったね。」

「はい、今の私たちにピンポイントすぎて泣けてきちゃいました。」

「そうだな。」

僕はふと夜空を見上げる。そんな僕に釣られてずんと柚子も見上げた。さっきまで城の影に隠れていたふたつの月も顔を出し、3つの月が煌めいていた。まるで、今宵の僕たちを祝福してくれているように思えたのであった。

この『ばかになれ』は、私の後輩がインディーズで歌手をしていたときの曲です。本人の許可を貰って掲載させていただきました。

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