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落合探偵事務所の幸福(仮)  作者: 相良部竜
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遭遇

最初のほうを忘れた人がいるかもしれないですが、短いので是非読んでみてください。

翌朝、仁紀は準を車に乗せて、会社まで送っていった。そしてそのあと、準の家へと向かった。

鍵を開け家に入る。家はワンルームで、簡易的なキッチンと、トイレと風呂がある部屋だった。部屋には、越してきたばかりだからか、段ボールがいくつか置かれていたが、その中身はほぼほぼ、床に投げ出されており、荒らされた後だった。一応怪しいものがないか探してみたが、これといって怪しいものは出てこなかった。

次に、隣の部屋に聞き込みをすることにした。しかし、隣の若い女性の住民が言うには、準が、2週間ぐらい姿を見せないこと以外、特に変わったことはなかったようだ。

次に、準が、前住んでいた、アパートに向かった。家の中にはさすがに入れなかったので隣の家に、話を聞きに行った。インターホンを押そうとしたとき、仁紀の前の扉が開いて、見覚えのある女性が出てきた。

「おっ、えっ、あぁ。」

梶谷隆子、昨日旦那の浮気調査の中間報告をした相手だった。

「あら、浅尾さんじゃないの。どうしたの?」

「いえ、あぁ、いえいえ。」

思いがけない遭遇に思考が停止する。

「私に用があって来たみたいじゃないし、もしかして、何かの調査?だったら協力するわよ。」

「いえ、えぇ、はい」

ア行以外が出たところでようやく出だしたところでようやく頭が動き出す。

「あの、隣にお住まいだった、阿知羅さんにういてお伺いしたいのですが。」

「あの子にやっぱり何かあったの?どっち?依頼したほう?されたほう?」

「それはちょっと言いかねますね。守秘義務があるもので。で、やっぱりというのは?」

「あの子ね、今はもうここにはいないのよ。」

少し寂しそうな顔で梶谷が言った。

「えぇ、存じ上げております。お引越しされたんですよね?確か、この住所に。」

そういって準の住所をメモした紙を、差し出す。

「そうそう、ここよ。」

「その引っ越した理由について詳しくお伺いしたいのですが。」

「そのことね。わかったわ。」

そう言うと、唇を一舐めして話し始めた。

これは、梶谷のスイッチが入ったことだと気づいた時にはもう遅かった。

既視感、これをカタカナでデジャヴというのなら、既聴感はカタカナでなんというだろうか、そんなことを考え始めたとき、話は終わった。

「随分、阿知羅さんと仲良くなさってたんですね。」

「ほら、私って子供産めないからだでしょう?だから親元を離れて上京してきている準ちゃんを子供みたいにかわいがりたくてね。」

「そうだったんですか。梶谷さんらしいですね。あの、僕が、探偵だってこと周りにはあまり言わないでほしいんですが。」

「いいわよ、その代わり」

そこで梶谷が一寸間をおいて言う。

「準ちゃんは、とってもいい子よ。それだけは信じてね。」

梶谷はそういうと買い物に行くといって、建物の外に出て行った。

なので、心の中で、梶谷に向かって言った。

『もちろん信じていますよ。梶谷さんはうそをつきませんから。話は長いけど。』




もうそろそろ折り返し地点に向かおうかな

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