表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ幻想都市塔京へ   作者: 竜馬光司
39/43

第5話 その7

勝太郎が出て暫くしてミスフォルラのいるテントに誰かが入ってくる。

それは三人の神の手の信者だった。

「探索者はいないな?」

「何でも屋を追ったんだろう」

「俺たちはどうするんだ? ここでこのハーフエルフを見張るのか?」

三人はミスフォルラを無視して話し込む。

「そうだな。外に出ると死んじまうしな」

「こいつは衰弱して武器もないんだ。ここが安全だろう」

「確かに、じゃあほとぼりが冷めるまでここにいるか?」

油断している三人に気づかれないように、ミスフォルラはジェリコの薬室に初弾を装填した。

「んっ? 今の音はなんだ」

信者の一人がスライドを動かした音を聞きつけたのだ。

「来ないで!」

ミスフォルラは三人にジェリコを突きつけた。

「それ以上近づくと撃ちます」

「「「ハーハハハハ」」」

三人は一斉に笑い出す。

「小娘が撃てるかよ」

「そうだそうだ」

「撃ってみろよ。ハーフエルフ」

信者の一人がミスフォルラに手を伸ばす。

ババンと銃声が二発轟いた。

「へっ?」

身体に二つ穴が空いた信者はその場で崩れ落ちる。

「私を馬鹿にするな!」

ミスフォルラは叫ぶ。

手には銃口から硝煙を燻らせるジェリコが二人を狙っていた。

「ふざけるな!」

信者二人は一斉に銃を構えようとする。

それよりも早くミスフォルラは四発撃った。

空薬莢が床に落ちる乾いた音と、信者二人が血を流して倒れる湿った音が同時にテントに響いた。

「はぁーはぁー」

ミスフォルラは消耗した身体に鞭打って、テントを出る。

死体と一緒にテントで勝太郎を待つ気などなかった。

「海崎くん。早く戻ってきて」


その頃勝太郎は全速力で黒服を追う。

遂に黒服の姿を発見した。

「見つけた!」

勝太郎は黒服に向けて撃つ。

黒服は横に飛んで弾を避けた。

黒服がこちらを向いて勝太郎に顔をみせる。

「あいつは!」

そこで勝太郎は学校を襲った清掃員だと気づく。

サイトーがファマスを撃った。

勝太郎は避けもせず、銃を構えながら近づいていく。

ギンギンとキメラスーツのプロテクターはサイトーの放った銃弾を弾く。

サイトーはそれを見て驚いた。

(なんだあのデタラメなスーツは?)

サイトーは遮蔽物で勝太郎の攻撃を防ぎながらファマスをフルオートで撃つ。

しかしキメラスーツに全て弾かれた。

勝太郎はどんどん距離を詰めていく。

彼は早く決着をつけるために短期決戦を選ぶ。

そのために接近戦に持ち込もうとしていた。

勝太郎の身体は撃たれた傷のせいでかなり消耗している。

長期戦は避けたかった。

(接近戦を仕掛けてくる? ならば乗りましょう)

サイトーは遮蔽物からファマスを槍のように突き出した

「何っ!」

勝太郎はHK416でそれを防ぐ。

二人は密着するくらい近くのためどちらも撃てず、持っているアサルトライフルを槍のように使って攻撃する。

ファマスが勝太郎の腹を狙う。

勝太郎、それを弾いてサイトーの頭目掛けてHK416で突いた。

サイトーはそれを右に回避すると、ファマスの銃口をキメラスーツに押し付けて撃った。

ガンと衝撃が襲うが弾は貫通せず、ファマスの銃身の中で暴れ回り撃てなくなる。

サイトーは撃てなくなったファマスをHK416に引っ掛けそのままもぎ取る。

勝太郎はサイトーの狙いが何を撃ったか気づいた。

サイトーは銃のスリングを狙って撃ったのだ。

そのせいでHK416は勝太郎の手を離れてしまった。

勝太郎は素早くM1911とナイフを抜く。

サイトーもファマスを捨ててP7とナイフを抜いた。

二人は銃でお互いの頭を狙い撃つ。

どちらかが撃てば、その直前に銃をそらされ弾があらぬ方に飛んでいく。

もう一方のナイフを持った手は、お互いの急所を切り裂こうと刃を交えていた。

頭を狙って発射される二人の弾丸が岩や壁に着弾し、ナイフが刃をぶつけて火花を散らす。

二丁の銃が同時にスライドが後退し弾切れになる。

どちらも一度距離をとって空のマガジンを捨てる。

サイトーはナイフを持つ手で新しいマガジンを装填。

勝太郎は銃を歯で噛んで固定し、左手でマガジンを装填する。

勝太郎、右手で口から銃を離してスライドを前進させ初弾を装填。

サイトーはスライドが後退したまま勝太郎に向けてグリップのスクイズコッカーを握りしめる。

するとスライドが前進して、初弾を装填すると同時に勝太郎の顔めがけて引き金を引いた。

「あれ?」

勝利を確信していたサイトーは間の抜けた声を出す。

弾が発射されない。

よく見ると右腕にナイフが深々と刺さり、刃先が飛び出ていた。

指に力が入らない。

「俺の勝ちだな」

勝太郎はサイトーに向かってそう言った。

「くそ!」

サイトーはナイフで反撃しようとしたが、勝太郎のM1911が火を噴きナイフと指を何本か飛ばす。

サイトーはそれでも血だらけの手で殴ろうとする。

勝太郎はその拳に向かって四発撃った。

45口径の弾丸は、拳を徹底的に破壊し肘から抜けていく。

両腕を破壊され無防備のサイトーの左眼に、銃口を突っ込んで引き金を引いた。

弾丸は目から入り後頭部から抜けていった。

サイトーは膝から崩れ落ちうつ伏せで倒れる。

頭からは血が流れて床を赤く染めていた。

「念には念を入れておくか」

勝太郎は新しいマガジンを装填するとサイトーに向けて引き金を引こうとする。

その時、背後から赤い光の柱が現れるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ