山元太朗
そんな風祭佑之の趣味は、先に言った通り、地下アイドルの推し活である。それも特定のアイドルの「推しメン」ではなく、「箱推し」でもなく、「地下アイドル全体を応援」する、ただの地下アイドル好きだ。
地下でない地上のアイドルも好きは好きだが、ファンが集まりすぎて混雑し過ぎることはキライである。
それなので、休みの日のほとんどを地下アイドルのライブやイベントに参加している。
そして地下アイドルに会って、直接「頑張って!」というのが好きなのである。
こんな彼の姿を知っているものは少ない。
しかし、このことを知っている者にとっては、事件現場で見せている顔とは全然違うため、その違和感が強すぎるのだ。
それなので、彼をただの「変わり者」だと思っている者は多い。
♢
そんなある日の平日の月曜日。
男は自ら立てた作戦を前に、興奮を抑え切れずにいた。
そこで、その作戦の前の景気づけとばかりに、街角で売春婦に声を掛けて、その女を抱いた。
但し女なら誰でも良かったわけではない。性格や中身などどうでもいいが、自分が一番性的に興奮できる、出来るだけ見栄えのいいキレイな女が良い。
そんな女は一人目で、あっさりと捕まった。
そのままホテルに連れ込んで、その晩5回、女の腰が立たなくなるほど激しく抱いた。
日頃から鍛えている男の肉体は、疲れることを知らず、坊主気味の短髪というのもあって、なにかのスポーツ選手のようにも見える。
女は、男の標準サイズより大きくて硬いものでカラダの奥を激しく突かれて、その一晩5回の間に数え切れないほどの絶頂に達した。
それだけで、その女はもはや男の虜になっている。
午前10時をまわって、二人で一緒にホテルを出たが、男はまだ、これから実行する作戦を前に興奮を抑えきれずにいた。
男は、女を物陰に連れ込むと、女の下着だけを脱がして、興奮して大きく硬くなっていた自身のモノを、前戯なしにそのまま女の濡れた穴の中にぶち込んだ。
「あっ、あっ、あっ……。イク! またイク!」
そんな女の声を押し殺した何度も続く絶頂に、男の自尊心は急速に満たされていく。
女との別れ際に、5万円を渡したがそのまま返され、代わりに女の連絡先が書かれた手帳の切れ端を渡された。
男は、「ありがとう。今度は連絡するね」と言ったが、女が見えなくなったあとに、その切れ端をそのまま捨てた。




