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第三日記「ろくのみちかけ」  作者: 六野みさお


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11/21 東を目指す、古い公民館を訪問など

 しばらくぶりに日記を更新する。それより私は数カ月ぶりに「東を目指す」を更新した。最近の私はほとんど創作意欲がなくなっており、今回更新した3000文字のうち2500文字までを少しずつ書いたまま止まっていたのだが、やはり私の人生の中には創作がなければならないという自覚を思い出し、再び書き始めることになった。私の創作は、特になろうにおいての創作は、自己表現だけでなくゆるやかな大義を秘めている。まず新人時代に自分が一瞬でも絡んだ界隈に責任を持たなければならないということと、さらに自分が個人的に体験してきた理不尽なことについての反論である。私が書いている、もしくは書こうとしているいくつかの作品にはこの思想が根底にある。


 とはいえ「東を目指す」はそこまで私自身の思想を反映したものではない。強いて言うなら無限主義、すべての若者はあてもなく遠くへ旅をする権利を持っているという主張、もしくは某蜜柑星Pの名曲に起因するものである。そもそもこの作品はいかに尖ったファンタジーを書くかという実験であって、わざわざ月が二つあったり癖が強い種族が登場したりするのはそのせいである。しかし本来、世界というものは大規模に構想されるべきだし、現実世界でない世界の事物は地球のそれとはかなり異なっているのではないだろうか。異世界であってもその本質や発達段階は地球の人類と大きく変わらず、無駄な専門用語は平易な日本語によって置き換えられるとするのが一般的なテンプレ小説の理論であるが、しかしそうではない場合もあるのではないだろうか。たとえば惑星の大きさ、衛星の数、暦のしくみ、知的生命体の特徴などが地球とそこに住む人類とほとんど一致することはある程度奇跡的なことではないのだろうか。もちろんこのような全く独自の世界を構築することは大変なことだし、私が別に構想しているさらに壮大に「神」と「宇宙」について扱う作品群ではこのような独自性は封印せざるを得ないのだが、しかし私のキャリアの中でひとつくらい世界の独自性に挑戦するものがあってもよいだろう。


 かなり前回更新から時間が空いたので近況報告でもする。ある田舎の町の祭りにうちの大学生の有志が噛んでいて、これに顔を出す。本来はとある筋から勧誘した高専生たちも来るはずだったが、学級閉鎖レベルでインフルエンザが流行っているらしく全員キャンセルされる。高専生と話す機会なんて普段ないから、これは少し残念であった。その前座として、山奥の小さな集落の古めかしい公民館のような場所を訪れる。築100年を超えるようで、天上からは以前白熱電球を吊り下げていた痕跡が残っている。住民が言うにはもういつ消滅するかわからない限界集落であるそうだが、道を赤ちゃんを連れた若い夫婦が通り過ぎるのが見えたし、公民館にいる老女たちの多くに近くに住む孫がいるようである。道端には無造作に柿の木が植わっており、小さな橋の下には透明な小川が流れている。泳ぐ小魚が数メートル上からでも確認できるほど透明である。私はその場所を少し公式な立場で訪れたため景観について楽しむ余裕はあまりなかったが、日を改めて訪れるのもよいかもしれない。しかし実際この集落の近くの交通状況は年々悪化しており、バスも列車も減らされつつある状況である。まあこれはこの集落より急速に衰退している街の中心部が悪い。


 その祭りで差し入れとしてもらった綾鷹を数日越しに開けて飲んでいるところである。「選ばれたのは綾鷹でした」というが、正直私はこれまで綾鷹をあまり飲んでこなかった。お~いお茶だとか(これは将棋民としての責務でもある。お~いお茶王位戦だから)、もしくはもっと無名の格安のお茶がメインであった。しかしやはり綾鷹は抜群のクオリティがある。適度に緑茶要素があるから夜更かしのお供としては最適である。


 そういえば無色透明祭は21日19時から開幕するらしい。私は最近ボカロまとめもあまりやっていなかったからついさっき把握して、なんならこの週末は無色祭を実況することができるような状況にもないのであるが、せめて何曲かは聴いて、どこかで日刊ボーカロイドもやりたい。あとは年末に向けてボカロ流行語大賞2025を勝手に選定しようとしている。まあここの多くの読者にはこういうことは興味がないような気もするが、一応言及しておく。なお、次の小説各作品の更新をどうするかは全く決まっていない。それではもう25時になるし、このあたりで今回は筆を置きたいと思う。

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