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女子高生に喫茶店でダメ出しされる専業作家とは僕のこと

作者: ヤスヤナ
掲載日:2025/10/31

売れない専業ラノベ作家と、生徒会長候補の女子高生のラブコメ。

「主人公だけど、個性があるのはいいけど、高校生らしくない。読者がついていけない」

「はい」

「あと、ここの行動はおかしいと私は思う。見て、私のノート」

「はい」

喫茶店、僕は女子高生にダメ出しをされる。

ダメ出しをされる専業作家、しかも女子高生に。

『何なのこの2人!?』

周りの人たちから、そう思われているだろうな、などと思いながら。

「聞いてる?」

きつい目をされる。

怖いです。

「ねえ、聞いてる? 聞いてます?」

「はい、聞いています。すみません」

僕は頭を下げる。


「これくらいだね、今作のダメ出しは」

女子高生は、ため息を吐き、ノートを閉じる。

「もうだめだー、また売れないー」

僕はうなだれる。

「専業作家なのに、高校に入ればよかったのかなー」

「今更そんなこと言ってもさ、どうしようもないじゃん」

「生徒会長になるんでしょう? 僕を高校に入れてー」

「そんな権限、生徒会長にはありません」

「生きるのが辛い…」

僕と、この女子高生の子は、同じ年齢。

そして、幼なじみ、幼稚園から一緒。

きつい子だけど、僕にとってはありがたい存在。

売れない専業ラノベ作家と、今度の生徒会選挙で当選し、そして生徒会長になる(と周りから言われているらしい)高校2年生。

「差が、人生の差が。たったの2年で差が。いや、昔からなのか? 幼稚園からなのか?」

「はあ」


「私は、応援してるよ? 小学生の、あの事件の日から」

真面目な顔で言われる。

「やだなあ、事件って言っても貴女が僕のノートを見ただけじゃないか。間違えて学校に持ってきた創作のノートを」

正直、「こいつラノベ作家目指してるー!」て言いふらすような子じゃなくてよかったと思う。「貴方、本気でラノベ作家を目指してるの? どうなの?」て責められたんだよなあ。真面目は顔されて。周りに誰もいなかったからよかったけど。

「学校には、本気で何かしている人はいないし、尊敬する」

「いや、部活を本気でする人とかいるだろう」

「いないよ、普通の進学校だし。皆遊びでしてる、先生がいるときは真面目なふりするけど」

「進学校なら、勉強は? 東大目指してる、休憩中は参考書を開いてますとか」

「いない。そんなのいたら、いじめられるよ」

なんてことだ。

「創作は? ラノベ作家を目指してますとか」

「いない。痛い人って見られるし。

私は、尊敬するけどね、格好いいし」

「が、学校とは。青春の学校生活とは。漫画やアニメと違うじゃないか、変だよ」

「現実だから、架空とは違って」

じゃあ、僕は高校に入らなくてよかったよ。痛い人? 東大を目指すだけでいじめられる? 窮屈すぎる!

「けど、専業作家は、売れないと、逝く」

「だから応援してるんでしょう? 売れるように、人気者になれるように。私はただの高校生だから、しっかりとした指摘はできないけど。

昔から、貴方を応援してる。これからも、ずっと」

「ありがとうございます!」

勢いよく、頭を下げる。

「女子高生のアドバイス、本当に参考になります! 編集者よりも!」

「なら、いいけど。けど大声は出さないで」

「はい!」

「怒るよ?」

「すみませんでした…」


そして、食べ終わった後。

「僕がお金を出すね」

「なに、男性だからとか」

「いやだなあ、社会人だから、だよ。僕は作家なんだよ? 売れてないけど。

そして、貴女は女子高生」

余裕の笑み、社会人としての余裕。

「まあ、いいんじゃない? 数年後には私の方が稼いでいるかもしれないけど、生徒会長候補だし?」

「頑張ります…!」


読んで頂き、ありがとうございました。

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