娘の身体に呑まれていく雄一郎
ベッドに横たわったまま天井を見つめていた。
誠君の顔が瞼の裏に焼き付いている。
『僕は本当に君が好きだったんだ』彼の囁きが耳の中で木霊している。
男だった俺が、男を好きになるはずがない……そう思っていた。
でも今はどうだ?
娘の身体になったことが、雄一郎の脳に影響を与えているのか?
(違う……これは錯覚だ。
美咲の身体だから精神が不安定になっているだけ……)
そう自分に言い聞かせるものの、下半身がじんわりと熱を持ち始めていた……
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
快楽の波が去った後、冷静な本来の自分に戻りつつあった、
(あれだけ女の様に感じても、まだ男としての理性は残ってるんだな……)
安堵と同時に寂しさを感じる。
しかし、それ以上に強い感情が心の中に芽生えていた。
(でも……美咲の身体だけでなく俺の心も、誠君のことが好きなのかも……)
娘の姿とはいえ、自分が男であること、父親であることを
忘れたわけではなかった。
しかし、頭の中に浮かぶ彼の顔を見ていると
胸の奥底が熱くなり切なくなるのを感じる……
美咲の身体を通して心にまでも湧き上がっていく、
誠君への想いは、もはや抑えきれなくなっていた。
「俺は雄一郎だ…男の筈だ…、だけど…もう心はオンナなのかしら…?」
一人呟きながら深くため息をつくと布団を被り
目を閉じ眠りにつこうとする……
しかし先程までの激しい運動による疲労感はあるものの
全く眠れる気配はない……
それどころか先ほどより更に誠君の事を考えてしまうばかりか
体が火照りはじめてしまっているのだ……
(また!? どうすれば良いんだ! このままじゃおかしくなる!)
焦りを感じながら布団の中で悶々とした時間を
過ごすこととなるのであった──




