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美少女選抜優勝者の彼女に俺だけ塩対応してたのに、なぜか興味をもたれてめちゃめちゃ甘えてくるようになりました  作者: 遥風 かずら
第二章 当たり前の二人

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第35話 迷子のち偶然?の遭遇


 離れちゃ駄目ですからね――などと俺に言っておきながら、院瀬見は行き交う通行人の波に押されて早くも姿が見えなくなった。


 とはいえ、あれだけ抜群のスタイルをしている女子はそう多くもないので、まずは近くを歩き回りながら探すことにした。


 こういう時、ライネで連絡すれば何も問題は無いのだが、さっき試しに見てみたものの、特に何の連絡もきていなかった。そうなると今頃はパニック状態になっているはずで、彼女のことだからあちこち動き回っていると予想。


 もっとも、駅前は比較的待ち合わせスポットが多いので、本人が落ち着いてくれさえすればひと呼吸を置くつもりでどこかに立っている可能性がある。


 そんな予想をしながら、まずは駅前にある定番の交番前に立ってみることに。


「……ふわぁぁ」


 朝早くに起きたせいで思わずあくびをしていると、


「あれっ? 翔輝会長じゃないっすか?」

「本当だね。眠そうにしてるけど、そこで何してるの?」

「……ん?」


 誰かと思えば、書記の下道から声をかけられた。しかも何故か純の姿も見えている。


「下道と純? 二人揃って何してるんだ?」


 会計の上田がいないのは理解出来るとしても、書記と副会長が一緒に行動するくらい仲が良かったことは今まで無かったんだが。


「僕? 僕はええと……」

「オレはナンパっすね! 北門副会長も同じっす。翔輝会長もナンパどうっすか?」


 純は見た目だけなら俺よりも爽やか男子、下道は普通のチャラ男だから、俺が加わったところで成功率が上がるとは思えない。


 しかしこいつらのことだから、レベルの高そうな女子に声をかけるはず。そうなると、考えようによっては途中まで一緒に行動した方が院瀬見を探せる気もするな。


「へぇ、ナンパか。俺は暇つぶしに外に出てきただけだ――というか、純には心に決めた女子がいるんじゃなかったか?」

「そ、そうなんだけど、夏休みに入っちゃったし生徒会活動も無いから何というか、えっと……」


 院瀬見に対し本気とか言ってたし、新葉アレのことも気になってたくせに。純がこんなにもお調子者だったとはな。まぁどうでもいいが。


「今は俺もお前もプライベートだ。外では生徒会長でも副会長でも無いし、自由にやればいいと思うぞ。そういうわけだから下道、ここで会長は無しだ」


 こいつらよりも今は院瀬見を見つけるのが最優先だし、邪魔をしない程度に上手いことついて行ってみるか。

 

「そ、そうだよね。僕、頑張るよ!」

「じゃあ翔輝さん、オレらは行くっす!」

「……いや、俺もお前らについて行くぞ。もちろんナンパはしないが」


 声をかけるのはこいつらに任せて俺は黙ってついて行く。それだけなら何も問題は無いはずだ。


「マジすか!?」

「えっ? 翔輝、いいの?」

「お前らの後ろをついて歩くだけだ。俺が加わったら怒らせるかもしれないからな」

「……あぁー。翔輝さんの言葉攻めは容赦ないっすもんね」


 交番前にいながら周りを見回しても院瀬見の姿を捉えることが出来ないわけだし、それよりは遭遇確率を上げることが出来れば――今はそれに懸けるしかない。


 俺としてもあまり気が進まない行動だったが、待ち合わせスポットを多く知っていそうなこいつらなら、院瀬見に再会出来る気がする。


 そんなこんなで黙ってついて行くと、待ち合わせスポットになっているらしい乙女像の前に着いた。どうやらナンパスポットになっているようで、声をかけられている女性があちらこちらに見えている。


「ひょおおー! 純さん、像の前にすげーレベルの高い女子がいるっす! しかも周りにはライバルもいないように見えるっす。しかもへそ出しっすよ!」

「麦わら帽子で良く見えないけど、へそ出しスタイルは確かに凄いかも……」


 どうやら一か所目にして()()()()ようだ。麦わら帽子を深々とかぶって顔は全く見えないが、あのライトブルーな服装は忘れもしない。


 純と下道は興奮状態で周りがよく見えていないが。


 あの様子だと恐らく――


「オオオオ、オレっち、あなたさまに一目惚れしたっす!! そのへそ、いや、美しい姿に一生ついて行きたいっす!」

「行きません」


 一刀両断だな。


「お願いします! 僕はあなたのような綺麗な人には出会ったことが――」

「出会う意味、ありますか?」

「えっ、えっと……ごめんなさい」


 容赦のない返事だな。


 純も下道も面識はあるはずだし、声も聞けばすぐに分かるはずなのにそれすら関係が無いし、見えてないって時点で院瀬見で確定すぎるだろ。


 それはいいとしても、何であいつらは後ろに控えている俺に視線を送っているんだろうか。


 彼女に怯えながら助けを求めているようだが、まさか俺を頼りにしてるのか?


 ――って、あいつらを振り切って俺に向かって来るように見えるぞ。


 まさか勢いよくタックルしてくるんじゃ?


「こっち、来て!!」

「うっ?」

「もうっ! 抵抗なんて無駄なんだから! 黙って歩くの!!」


 抵抗も何も、速攻で手を繋がれて逃げることすら敵わなかったんだが。

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