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夜明けまで

作者: 朧心

 夜明けまで残り二時間を切っている。山積みな課題を目の前に現実逃避、だけれど課題はしっかりこなす。そのためのデッドラインが夜明けまで。

 好きな作家が言っていた。小説は書きたいから書くものだと。その言葉を信じて書いてみる。

 久しぶりに書く、だから一気にやらないと途中でダメになる気がした。小説というよりは愚痴を書き散らしたエッセイ。


 同級生で大学に通えるのは半分しかいないらしい。実際の数字はわからないけれど。そしてその中で自分の一番行きたい大学に行ける人はほんの一握り。

 自分は幸運にもその一握りに含まれたみたい。だけれど今は深夜に、誰の目にも留まらない、そんな悲しい場所で愚痴を並べてる。

 自分は今、人生で一番自由だ。だけれども自由は牢獄って言葉を味わってる。実家から数時間かけて通う、バイトもする。たしかに大学の時間割は少ないし、授業も楽だ。

 けれども自分の時間は気付けば通学とバイトのストレス解消に充てられてる。具体的にはFPSゲームと、ここにある小説。


 はっきり言って、それがきつい。人間のあるべき姿はわからないけれど、今の自分は自分を磨きたい、向上させたい気持ちであふれてる。

 そうしないと周りに押しつぶされる気がする。なのにその結果がFPSとゴミみたいな読書。

 オナニー以外の役に立ちそうもない小説と、ほんとうに何の役に立たないFPS。何のためにやっているのかわからなくなる。

 ストレス解消?むしろうまくいかないからストレス作ってる。

 

 ここを見始めたきっかけは無職転生だけれど、いろんな小説を読むたびに無職転生以上のものがないと気づく。

 それでも現実逃避には向いているからなんとなく、ただ頭を空っぽにスマホをスクロールしてる。これじゃあだめだってわかってるけど、体は言うことを聞かなくて。

 結局、名前もわからないキャラ同士の歯の浮くようなやり取りで夢から醒める。


 でも無職転生も人生の哲学にするには到底及ばない。2,3度読む価値はあるけど、それ以上はない。そこまでの哲学がないんだ。

 自分が求めてるのは自身を向上させてくれる部分で、それは数回読めば骨の髄まで吸収できる。無職でもそうだし、それ以外だと一回読む価値もない。

 だからオナニーしか役に立たないってこと、しかもそれすら無理なことも。

 

 FPSなんてもっと無駄だ。下手にうまいから優越感で楽しんでしまう。だけれど現実の課題は変わらない。期限だけが近づいてる。

 プロゲーマーやリアルとの両立ができる人以外には本当に無駄な時間なんだろう。自分に必要なのはなんだろう。向上心が大事なのか。

 なにかしらで周りから褒められる人間が、やっぱり自分のアイデンティティなんだと思った。FPSもそれを満たしてはくれるけれど、ゲームの中だけだ。社会では認められない。動くしかないんだ。夜明けまで残り少ない。書きたいことはもうなくなった。

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